プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

量子力学によると、電子のスピンは磁界に対して平行か反平行のどちらかしかとることができないのですが、どうして他の方向は向けないのですか?
どなたか教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (8件)

>反平行になるときもエネルギーが極小になるのですか?



平行、反平行というのはアップ・ダウンスピンのことですね。#1で電子の自転の話をしましたが、自転の方向は右と左の二通りがあるわけで、その結果SN軸とNS軸があることになります。この辺の分かりやすい説明は下記サイトをご覧になられるといいと思います。
http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/index.htm
   ↓
磁気の基礎知識
   ↓
磁力の根本になる電子スピン
    • good
    • 0
この回答へのお礼

参考になりました。なんとなくですがイメージすることができました。ありがとうございました。

お礼日時:2004/06/25 21:08

参考程度の追伸まで


シュテルン・ゲルラッハの実験というのは、電気的に中性な銀原子ビームを一様でない磁界の中を通してスクリーンにあてると、観測のスクリーン上で銀原子ビームの位置が2本に分かれて観測されたということですね。この実験から、原子には磁気モーメントがあり、その磁気モーメントの方向(位置)は二通りしか取らないというのがわかったのですね。古典的な考えでは、磁気モーメントがあってもいろいろな方向に向いているはずだからスクリーン上では中心から広がった一本の線になるはずだったんですね。ところが以外に2本に分かれてしまった、実際的には磁界の向きと同じか反対向きのものしかないというのがわかったのですね。でも原子で電子じゃないではないかといわれるかもしれませんが、これが原子核ではなく電子のふる舞いであることはじきに明らかになったんですね。原子核も核磁気共鳴というのがありますから磁気モーメントはありますが磁界の大きさのレベルは1921年当時の実験レベルでは実現できないものですね。
ということで、電子の磁気モーメントつまりスピンの方向(位置)にも量子化を持ち込まなければ説明がつかないことになったんですね。それ以降は#6、#7のbttf2003さんのご指摘の通りです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

分かりやすい説明ありがとうございます。シュテルン・ゲルラッハの実験は感覚的にアップスピン・ダウンスピンのイメージがつかみやすいですね。mmkyさんが言われているように、確かに原子が2本の線に別れているのであって、電子がそうなのではないという疑問もあったのですがこれですっきり解決できました。

お礼日時:2004/06/28 17:07

#6です。

「補足」の回答をします。

スピノール場から、電子のスピンは1/2(s) ((s)は2行2列のマトリックスを表し、2つの行列成分を持つ)と表現され、磁気モーメントに相当する分も-(m) ((m)も2行2列のマトリックスで中身は(s)と同じ)と表されます。
すなわち、2つの行列成分を持っている電子の、スピンによるエネルギー準位は、磁界中で2つの状態に分かれます。これを、平行・反平行状態と説明しています。
(行列成分は、普通σで表しますが3次元ベクトルです)

下記に、スピノールを説明している参考URLを貼り付けておきますが、私が説明したいことをズバリそのまま書いてないので、あまり役に立たないかも知れません。

参考URL:http://www.aa.alpha-net.ne.jp/t2366/%E3%82%B9%E3 …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

参考にさせていただきます。ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2004/06/28 17:13

#3です。


#3の回答の間違いは、いきなり「ディラック方程式を解く」という誤った方法で、回答をしようとしたからでした。

正しい説明の方法は、
「電子のスピンは、スピノールという、2つの値しかとれない新しい場を導入すると、自然に1/2hbarの角運動量が得られる」ことから直ちに、スピンのスカラー量は-1/2≦|1/2|≦1/2であることが求められ、「電子に磁界をかけると、スピンの方向は、磁界と平行と反平行しかとれない」ことがわかる。
(なぜなら、電子のスピンという量子数は離散的な値しか取れないから)

スピノール場は、ディラック方程式を解くと出てくるのですが、方程式を解いているうちに式の迷路にはまってしまって、とんでもない回答をしてしまうというミスを犯してしまいました。

上記の説明も、言葉たらずのところがあると思いますので、おかしいと思った点や、間違いと思うところがあれば、何でも指摘してください。

また、#3にも書きましたが、量子力学をあまり知らない方は、#1,2の方の回答を参考にして下さい。

この回答への補足

詳しい説明ありがとうございます。私は量子力学をあまり勉強したことがないので、ちょっと理解できていない部分があります。
説明していただいた量子力学的な説明も理解したいと思っています。しかし、今知りたいことはスピンが平行・反平行の2状態を取るイメージのようなものなのです。
ちょっとそこら辺のことをネットで検索していたら「シュテルン・ゲルラッハの実験」というのが載っていました。この実験では1つの状態しか取らないはずの原子が、磁界中で2つの状態に分裂するという結果が得られています。そして、2つの状態に分裂したことを理由に、電子にはアップスピンとダウンスピンの2種類があると述べられていました。
2つの状態に分裂したからといって、なぜ電子のスピンが平行・反平行ということがいえるのでしょうか?
p.s.
何度もご回答していただきありがとうございます。誠に勝手ながら再度質問させていただきます。よろしくお願いします。

補足日時:2004/06/27 18:34
    • good
    • 0

#3です。


回答の内容に誤りがありましたので、#3の回答は取り消します。

>角運動量の単位に当てはめると、+1/2hbar(hbarは、h/2πの意)、-1/2hbarに当てはまる。

は、ディラック方程式の解に対する解釈を間違っているので、誤答でした。
質問者さん他、多くの人々にご迷惑をお掛けして、心からお詫び申し上げます。
    • good
    • 0

参考程度に



電子には負電子と陽電子の2種類の電子がありますが、どちらもスピンは一種類ですね。スピン(回転)しているということは間違いありません。ところが回転軸の方向は磁界の無い状態ですと全空間のどこを向いているかはわかりません。ところが磁界の存在下では軸の向きは2通りしか許され無いということですね。#2のKENZOUさんのご指摘のように上向きと下向き、スピン状態ですと右回りに見えるか左回りに見えるかということですね。これを平行、反平行といっているのでしょう。特別な状態ということですね。原子核の電子も同じ考えですね。スピン軸が自由度を持つ中で二通りの状態しか許されないという意味ですね。負の電子が2個あるわけではないのですね。
    • good
    • 0

#1,2の回答の仕方は、これまでよくある物理学の初学者向けの回答です。

(これはこれで、正攻法の回答です)

私はある程度、量子力学がなんとなく解り出したが、少しあいまいで、すっきり解りたい人向けの回答を試みたいと思います。

電子に対する相対論的波動方程式、ディラック方程式を解くと4つの独立した解が得られる。
これは、電子に対して2種類のスピン、陽電子の対して2種類のスピンの解と、考えることが出来る。
これを、今までの角運動量の単位に当てはめると、+1/2hbar(hbarは、h/2πの意)、-1/2hbarに当てはまる。
しかも、電子はパウリの排他律より、1つの量子状態に1つしか占有できないから、他の値はとることが出来ない。
この場合、電子のスピンが磁界に対して平行の場合は1、反平行の場合は0の値をとると、考えるのが一番容易である。

という説明は、如何でしょうか?
余計にわかりにくくなったのなら、私の力不足です。
    • good
    • 0

>量子力学によると、電子のスピンは磁界に対して平行か反平行のどちらかしかとることができないのですが



量子力学の観測問題等ややこしい話を抜きにしてここは直感的に古典的描像で考えましょう。スピンを電子球体の自転という古典的な描像で捉えますと、球の外殻を電荷が回転している(円電流が流れる)ので何の法則か忘れましたがSNの磁極が生じますね。磁極は同極同士は反発し、異極同士は引っ付きますが、これはそのほうがエネルギーが極小化するからですね(コンパスを思い出しましょう)。整理すると、外部磁場のSN極方向に電子スピンによるSN極が極性を逆にして平衡に並ぶ方がエネルギーが極小化するということになります。
以上の説明で??と思われたら、論点を明確にして再度質問してください。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。
エネルギーを極小化するように、外部磁界に対して平行に並ぶことは分かりました。しかし、反平行の場合はエネルギーが(たぶん?)極小とならないので、スピンは磁界に対して反平行とはならないような気がするのですが…
反平行になるときもエネルギーが極小になるのですか?

補足日時:2004/06/25 19:54
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!