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20歳代の会社員です.
仕事に関して,リソグラフィについて興味を持ったので調べているのですが,レジストについて分からない部分がありますので質問させて下さい.

リソグラフィ用に用いるレジストにはフォト用とEB用とがあり,そのフォト用にも幾つかあり(g,i,D-UV,V-UVなど)あることは分かりました.また,リソグラフィの基本的な仕組みとして,光(または電子線)を当てることによってレジストに化学反応(架橋反応や転移など)を起こさせて現像液への溶不溶を変えるということも分かりました.そこで疑問に持ったのは,なぜ波長毎にレジストが存在するのか,ということです.
資料を見ても,レジスト感度の波長依存性を示すデータなどは見当たりません.また,化学反応を生じさせるためならある一定以上のエネルギーを持った(つまりある一定以下の波長の)光を当てればいいような気がします.つまり,g線用のレジストはg線以下の波長のリソグラフィにも用いることができそうに見えるのですが.
相当初心者的な質問だろうとは思いますが,教えてください.よろしくお願いします.

A 回答 (2件)

> ある一定以上のエネルギーを持った(つまりある一定以下の波長の)光を当てればいいような気がします



これは半導体的(固体物理的)な発想ですね。

確かに半導体の場合、光吸収などはある値以上のエネルギーの光を当てれば起こりますが、レジストは高分子なので、化学的な発想が必要です。

#1さんがご説明いただいているように分子としての離散準位間の光学遷移+幅を持たせる効果だと思います。
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> ある一定以上のエネルギーを持った(つまりある一定以下の波長の)光を当てればいいような気がします



これが大きな誤解なのです.

光励起はエネルギーが余っていればいいというわけではなく,分子によって固有の波長(ある程度の幅はある)でしかおこりません.
これはフォトレジストだからという話ではなく,分子による光励起あるいは光吸収というものの本質的な問題です.
結局,電子準位というのが離散的であること,1個の光量子で1個の電子が励起すること(励起にかかる時間を考えると,多光子で1電子の励起をするにはものすごい光量子密度が必要で現実的には確率的に非常に低くなる.もちろん,長強力なレーザーでも使えばその限りではない),大きすぎるエネルギーを受けて,余分を捨てるようなプロセスは,確率的にほとんどおこらない(量子論的制約)のです.

この辺の問題は,色素の色の問題と本質的には同じなので,なぜ色が見えるのかということを調べてみるといいかも.
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この回答へのお礼

丁寧な御回答,どうもありがとうございます.
単にエネルギーが大きければいいというものではないのですね.確かに,エネルギーの大きさによっては単純に吸収するだけでなく,反射や透過といった現象も生じえますね.勉強になりました.
量子論的な制約についてはまだ理解しきれない部分もありますので,もっと勉強してみます.本当にありがとうございました.

お礼日時:2006/07/06 22:41

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