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電子レンジが物を加熱する仕組みについて
吸収できるエネルギーに限界値はあるのか知りたい。

表題の通り質問させてください。
宜しくお願い致します。


電磁波の性質について雑学として興味があり、素人ながらに色々調べています。
今回はマイクロ波についてです。

マイクロ波が物を温める原理について、過去にご教授頂いた事を踏まえて、現状下のように捉えています。

①マイクロ波が通過すると、波の振幅で電界が上下?する。
②マイクロ波の通り道に双極子構造の物質があると、振幅に合わせて分子のプラスとマイナスが上下に回転する。
③分子の回転により熱が生まれる。


熱エネルギーの計算については、以前の質問で下記の式を教えて頂きました。
P=1/2・ω・ε・tanδ・E^2

この時は、物質に重きを置いた問いでしたので、εとtanδが関係するとのことでしたが、今回はマイクロ波の出力に視点を置いています。

上の式のE(電界強度)は下の式で求めるそうです。
E = √30P / d
※放射される電力=P(W)、アンテナからの距離=d

物理の式は拒否反応が起こるのですが、
これらの式を見ると、電力が上がれば青天井に熱エネルギーが増えていく事になります。
私が調べた限りでは、増えてそのまま電力が上がったらどうなるというような記述も見つけられませんでした。


ここからが疑問点です。

上でマイクロ波が物を温める原理について、①〜③のように理解している旨を書かせて頂きました。

同じ周波数の電磁波であれば、エレルギーの大きさは振幅に差が出るだろうと認識しています。

上に書かせて頂いたように、分子の回転による摩擦熱で物体を温めているのだとしたら、回転の大きさ的に吸収できるエネルギーに限界が来そうです。
もし限界がないとしたら、分子が回転だけでなく移動するのだと思います(多分そうだと思います)。

とすると、強力なマイクロ波を水などに照射したら超音波加湿器の水面を更に派手にしたような感じになったりもするのでしょうか。


根本的な認識が合っているのかも含めて、ご教授頂きたいです。

宜しくお願い致します。

A 回答 (4件)

#1さんが紹介しているサイトをさっと目を通しました。

間違ってはいないので、あなたなら理解ができるでしょう。お読みになれば気がつくと思いますが、貴方の認識で、「②・・・分子のプラスとマイナスが上下に回転する。」は「双極子の向きが周期的に反転する。」と直し、「③分子の回転により・・・。」は「双極子が反転(あるいは、振動)する時に周辺分子との摩擦でマイクロ波の振動に比べて遅れが出ることにより」と直す方がより正確です。回転運動は気体のように周りの分子から自由でないと起こらないことは想像できるでしょう。特に③の「摩擦により」の部分が大切で、これがtanδの元になっています。つまりtanδはさらに細かく別の式で表すことが出来るということです。
 「同じ周波数の電磁波であれば、エレルギーの大きさは振幅に差が出るだろうと認識しています。」は、正しい。
 さて、貴方の疑問のパワーをどんどん上げたらどの様になるかということですが。無限にパワーをあげれば物体からの熱が逃げないとすれば温度は無限に上がります。
ところが、実際には熱伝導や放射で周りに熱が逃げるので。温度の上がり方はゆっくりになります。また、温度が上がると物質はその構造を変えます。わかりやすい例が水です。蒸気(気体)になれば分極(双極子になること)だけでなく回転や並進運動します。水蒸気になってから更ににパワーをあげると水分子は水素原子と酸素原子に分解し、更にパワーを注ぎ込むと、原子は電子が剥ぎ取られてプラズマになります。プラズマになったら外への熱の逃げがなければ温度はどんどん上げります。開発中の核融合装置でプラズマを10億度にまで加熱する方法の一つがマイクロ波加熱という方法です。このためには、熱が逃げないようにプラズマを磁場で浮かして、とてつもなく大きな真空管でマイクロ波を作ります。
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この回答へのお礼

丁寧な解説を有難うございます。

限界は無いのですね。

分子が激しく運動すると、「物体として振動」するのではなく状態が変わる事を理解しました。
難しく考えすぎて、義務教育で習った物質の三態について失念していたようです。

更にパワーを上げて水素原子と酸素原子に分かれてたあとは、双極子構造が崩れたことを意味すると思います。
こうなった後は、水素原子と酸素原子が反対に動き、交差時の摩擦で更に温度が上がるのでしょうか。

この原理で、実際に物質をプラズマまで持っていけるとは驚きました。

そういえば、数年前に核融合炉関連の実験が成功したという記事で「プラズマを磁場で浮かして」というのを見た記憶があります。
当時は何のことだかサッパリだったのですが、まだ理解が追い付いていないながらも、雰囲気的に分かりそうな気がしてきました。

お礼日時:2022/05/07 14:25

>水素原子と酸素原子が反対に動き、交差時の摩擦で更に温度が上がるのでしょうか。


違います。
マイクロ波や光などの電磁波に物質(原子、分子)がさらされると、(電子の質量が水素原子核の1/2000と極めて小さいので)電場によって主に電子が動き(振動し)ます。分極はその結果起こる現象です。多くの電子が動くので電子に引っ張られてイオン(原子核)も少しずつ動き出します。この辺りは振動の仕方を詳しく説明する必要がありますが、省きます。更にパワーを上げると、原子核に引き止められていた電子が飛び出します(これを電離と言いプラズマ化の始まりです)。振動する電子が他の分子や原子核と衝突して運動方向がデタラメになり、熱運動をします。衝突されたイオンもエネルギーをもらって温度が上がります。従って、電子の温度とイオンの温度を比べると、同じ空間にあっても違う温度になっています。
これ以上、真面目に理解したいのであれば、ネットの質問ではなくきちんとした本を読んで理解することを勧めます。まず簡単な本で概略を掴んだ後で方程式を使った本へと進みます。
物理は定量的に理解しないとダメです。式の導き出し方がわからなくても、最低限、大体の数値(桁でいいです)を知っていないと、雰囲気だけではお話になりません。
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この回答へのお礼

度々の丁寧な回答ありがとうございます。
解説頂いた部分について理解致しました。

ご指摘の件、痛み入ります。
今度一度本を探して読んでみようと思います。

お礼日時:2022/05/07 16:46

このあたり、専門家ではないのでよく知りませんが、


水の回転や伸縮のエネルギー順位差は赤外域にあるので、
量子力字的にマイクロ波で回転や振動を水に起こすのは
無理みたいですね。エネルギーが小さ過ぎる。

ということは、分子間の相互作用、つまり、
ファンデルワールス力や水素結合等を通じて吸収、散逸
するような気がします。結構奥が深そう。
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この回答へのお礼

今の私では力が及ばす、理解し切れなかったのですが、通常の出力では「物体を動かす」ほどのエネルギーは得られない事は理解しました。

有難うございました。

お礼日時:2022/05/07 13:50

電子レンジで温まる原理は、


https://www.microdenshi.co.jp/microwave/
を参照ください。
単純に向きを変えるからというわけではないことが分かります。

下のほうにいろいろ書いてあるので(読んでないw)、求められているものが書かれているか参考になると思います♪
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

紹介して頂いたサイトを拝見致しました。
詳しく書かれていて参考になりました。

今回の質問では収拾がつかなくなりそうで諦めていた「磁界の変化が理由なのになぜマイクロ波だけ?」という疑問も解決しました。

お礼日時:2022/05/07 11:43

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