No.6ベストアンサー
- 回答日時:
あまり難しい話でない場合、宇宙では、「光」が一番速度が速く、光は、一秒に30万キロメートル進みます。地球を七回半分の距離進みます。
ある場所から光が出発すると、長い距離だと、その距離を通過するあいだに時間がかかります。例えば、「光年」という長さの単位があります。これは、光が一年に進む距離で、一秒で30万キロメートルですから、もの凄く長い距離だということになります。空に見える星だと、南半球からは見える、ケンタウルス座のアルファ星という、太陽とよく似た大きさの星が、大体4光年と少しの距離にあります。南半球で見える、アルファ・ケンタウリ星は、「光」で見ています。また、いま見えている光は、4年と少し前に、アルファ・ケンタウリ星を出発した光ですから、いま見えているアルファ・ケンタウリ星は、4年と少し前の過去の姿です。
2年ぐらい前、宇宙人が、アルファ・ケンタウリ星を破壊して(どうやって破壊するのか知りませんが)、もうアルファ・ケンタウリという星がなくなっているとすると、あと2年と少したつと、宇宙人が破壊した時の様子や、その後の光がなくなって消えた様子などが、地球からも見えます。
普通、夜空の星を見て、見えている星は、大体数百光年から、千光年以内の距離にある星です。これらの星はだから、数百年前の姿を見ていることになります。
肉眼で見える星は、これぐらいの距離の星です。ただし、「天の川」と呼ばれる銀河の白いベルトは、あれは「私たちの銀河系」の円盤面を内側から見ているので、一番遠い所だと、10数万光年ぐらい向こうにあります。銀河系の直径は、大体、10万光年ぐらいで、「天の川」はたくさんの星から出来ていますが、遠い星の場合、10万年過去の姿を見ていることになります。
南半球からは見えるのですが、大小のマゼラン星雲と呼ばれるものがあります。これは、銀河系の外にあるが、すぐ近くにある、小型の星雲で、大体、15万光年ぐらいの距離の所にあります。マゼラン星雲は、15万年ぐらい前の姿です。
銀河系から大体200万光年ほど離れたところに、私たちの銀河系と同じぐらいの規模で、よく似た形の「アンドロメダ星雲」があります。これは、肉眼で実は見るのですが、都市の汚れた空気では見えないと思います。非常によく見えたとしても、遠くにあるので、ぼんやりした光の領域にしか見えません。しかし、アンドロメダ星雲が、現在の100倍の明るさがあると、その大きさに驚くでしょう。大体、端から端までで、20万光年ありますから、200万光年先の20万光年の長さの星雲ということは、1メートル向こうの10cmの大きさの細長い円盤だということです。(それだけの大きさがあるのですが、遠いので、暗くて、はっきり見えないのです)。
このアンドロメダ星雲は、大体200万年前の姿です。いま見えるアンドロメダ星雲の光は、200万年前に、アンドロメダ星雲から出てきたものです。地球だと、200万前というと、アフリカで、猿みたいな原人が空を見上げていた頃に、アンドロメダから出発した光が、いま見えているのです。
星雲は、何億光年という距離の彼方に、一杯あります。1億光年彼方の星雲を望遠鏡で見ることができますが、いま見える星雲の姿は、地球だと、恐竜が、至る所にいて、空を見上げて、ぼけっとしていた頃に、星雲から出た光を地球で見ていることになります。
何億光年向こうの星雲ということになると、不思議なことに、地球や太陽系や私たちの銀河系から、遠ざかっているような運動をしています。四方八方の星雲を見ると、みんな私たちの銀河系から離れて行っています。100億光年ぐらい先までの銀河がかろうじて見えますが、こんなに遠いと、光に近い速度で、私たちの銀河から遠ざかって行っています。
私たちの銀河が宇宙の真ん中にあって、そこから、すべての銀河が離れて行っているのかというと、どうもそんな偶然はないように思えるので、これは、「宇宙が膨張」しているのだろうということになっています。
100億光年も向こうの銀河は、100億年前の姿です。それは、宇宙ができた頃の姿だということになります。空には、クエーサーという、もの凄く遠いところにあるのに、もの凄いエネルギーが地球でも受け取ることのできる天体があります。あまりにエネルギーが大きいので、クエーサーは、何十億光年とか彼方にあるはずなのですが、そんな遠くにあって、こんな凄いエネルギーだと、クエーサーは、爆発しているどころか、爆発以上に何か凄いことが起こっていなければならないはずなので、クエーサーは、そんな遠くにないという考えもあったのですが、現在は、やはりクエーサーは、何十億光年、100億光年の彼方にあり、もの凄いエネルギーを出しているということで納得されています。
つまり、宇宙が出来た頃は、こういうもの凄いエネルギーを出す、星雲のようなものがあったということが分かります。
もっと遠くの星雲などを見ると、宇宙ができた頃の姿が見えるのではないかと思えますが、これは、現代の天文学でも、見えるか見えないか、「見えない」だろうということになっています。
宇宙の何十億光年彼方を、望遠鏡で見ていると、何十億年も前の宇宙の姿を見ていることになるのです。莫大なエネルギーを出しているように見えるクエーサーは、いまは、もうそんなエネルギーを出していないでしょうし、クエーサーなどは、もう何十億年も前になくなっているのかも知れません。また、望遠鏡で見える星雲も、大分前に、何かの理由で、ばらならになって、いまはもうないのかも知れません。
望遠鏡で、何十億光年という遠くを見ると、そこは、何十億年も前の世界が見えていて、「遙かな大昔の過去」ばかり遠くに見えているということです。
(何十億光年とかいう話でなく、例えば、コロンブスがアメリカ大陸に最初に訪れた時の様子などは、500光年ほど先の星で、宇宙人が超高性能望遠鏡で、地球を観察していると、いま頃、その様子が見えているはずなのです。太平洋戦争の時の、戦艦大和の沈没なども、60光年ほど先に宇宙人がいて、地球を観察していると、いま見えているでしょう)。
とても丁寧な回答どうもありがとうございました。なんか、あらためて感動です。宇宙人が反対に地球を観察してたら・・なんて考えたこともありませんでした。
そんな風に考えると、私たちにとって過去のことでも今存在してるんですよねー。私が生まれた頃の分だけ離れたところでその星から地球を今、この同じ時間にみてたとしたらそこには生まれたての自分がいる、そうゆうことですね。
本当に、宇宙の大きさには驚かされます。時間の概念はわかりませんが、そんな風に考えると、もうあえなくなってしまった人たちと同じ時を生きてるような気がして心が温かくなります。
No.5
- 回答日時:
質問文でおっしゃっている「天の川銀河」とは、私たちの星が現在属している銀河のことを指していらっしゃるのでしょうか?
そうでなければ、銀河(=星雲)の生まれる前の姿など、いたるところで見ることができますよね。
なるほど、ビッグバンが起こったと言われる時がわかれば、それよりも遠い(昔の)電波を捕らえたとき、それは現在の宇宙が生まれる以前の「何か」をつかんだことになります。
でも、相対性理論もあることですし、ことはそう単純ではない。しかも、ちょっと前まで、ビッグバン以前に宇宙は存在せず、ビッグバン以降、宇宙は膨張をしつづけているという説しか聞いたことがなかったのに、最近では、「宇宙は、膨張と収縮を繰り返している」と言われておりますし。
ちなみに、わたしたちが現実に生きているこの太陽系と、ここの銀河の過去の姿(できる前の姿)は、とりあえずは観測はできない、と考えておきましょう。私がこのサイトで尊敬している、あるお方ならば、もう少し詳しく調べてここでお答えになるかもしれません。(天文学のカテゴリーでよくお答えになってみえるお方です。)
そうですね。一応天の川銀河とは、地球をふくむ銀河系のことです。(天の川銀河と呼ぶと本にかいてありましたので・・)不思議でいっぱいですよね。マクロを理解するにはミクロを理解しなければならないとか。月の写真よりなかめる月がうつくしいのと同じですかね。過去を自分の時間の概念で考えているからややっこしくなってしまうのでしょうか?ともあれお返事ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
光の速度というのは、結構おそいんです。
例えば、光が太陽から出発して私たちの目に入ってくるまで約8分かかりますし、月からは約1秒かかります。
したがいまして、今見える太陽は約8分前の太陽で、今見える月は約1秒前の月なのです。さらに太陽や月よりもっと遠くの天体になると、もっとすごいことになるんですね。
No.3
- 回答日時:
よく星々までの距離を表す単位として「光年」が使われますね。
あれがまさしく、今わたしたちが見ている星の「古さ」を同時にあらわしています。
たとえば100万光年彼方の銀河なら、それは100万年昔の姿を見ているわけです。
天体望遠鏡の観測距離が伸びることは、それだけ深い過去を探れるようになることと同じです。
いわば、地層を掘り下げてどんどん過去にさかのぼっていくようなものですね。
さて、宇宙の創生は100数十億年前といわれていますが、とうぜん宇宙ができてすぐは星もなく、銀河もない時代がありました。
最初の恒星は宇宙誕生から10億年近く、最初の銀河はほぼ10億年ちょうどくらい経ってから生まれたと考えられています。
最初の世代の星々は、今の星たちより青みが強く(つまり温度が高く)、短命ではげしい一生を送っただろうと、最新の研究は伝えています。
ただ、宇宙が膨張しているために、それら先祖の星たちから届く光は引き伸ばされて、弱くかすかな光となって地球に届いているわけですが。
ありがとうございます。なるほど!地層と考えるととても解りやすいですね。細かく考えると謎は残りますがそうだからそうなんだと考えれば(円周率が3.14と習ったとき先生にそういわれました)すっきりします。宇宙については解らないことだらけなので、また質問したときはよろしくお願いします。
No.2
- 回答日時:
私は専門家でもなんでもないので、聞きかじりした知識でのみお答えします。
光の速さは○光年なんていいますよね。
1光年であれば、光の速さで1年かかって到達する距離です。
アインシュタインの相対性理論はその辺の学問をまとめたすばらしい理論ということですが、私は読んだことがない。しかし、その内容は光の速度を超えることは理論的に不可能でそれを仮に超えるということは時間が逆転しちゃうってことらしい(たぶん)。つまり過去にさかのぼっちゃうんですね。
だから、太陽なんかの光は、賢い人が計算して、地球に届くまで8分ちょっとかかるらしいのですが、それはつまり8分ちょっと前にぴかっとひかった
やつなんですよ。ということは8分ちょっと前の光景をわれわれはみているって訳で、いうなればそれはわれわれが思うところの8分ちょっと前の過去を見ているわけですね。
で、mamaru3さんの質問の内容ですけど、概ねそのとおりかもしれませんね。
宇宙はなぞだらけですわなあ(感慨)
自信ないなあ(だったら回答すんな!-自問)。
早々のお返事ありがとうございました。londonさんは楽しい方ですね。本当に宇宙はなぞなぞですね。ますます宇宙が好きになりました。
No.1
- 回答日時:
宇宙のはてを見ているということは、「光」が届いてきたから見えるのです。
光の速さは1秒当たり30万キロメートルという有限の速さです。ですから、遠くを見ていることは過去を見ていることになります。銀河から、光が届くのには、何千年もかかるので、今見えている天の川は、何千年かまえの姿です。ですから、何千年かまえには、もう銀河になっていました。しかし、今どうなっているかは、あとまた何千年かたたないとわからないわけです。今天の川自体がどうなっているのか、知る由もありません。「光の速さが有限であること」これが、過去をみていることにつながります。
これが簡単な回答です。相対性理論など難しいことを考えてもよいですが、考えなくても基本的なことは理解できます。
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