http://ja.wikipedia.org/wiki/E%3Dmc2 を閲覧しての質問です。
1 Aの銅片は摂氏0゜、質量mとする。
2 Bの銅片は摂氏1゜、質量mとする。
3 Cの純水は摂氏0゜、質量mとする。
4 Dの純水は摂氏1゜、質量mとする。
5 エネルギー・質量保存則とはE =mC^2である。
5によって物質の何たるかに関わらず質量が同一であればエネルギーは等価であると理解しました。
一般に教養書における5の式の説明文では物質の温度や比熱の異同については何も述べずに、いきなりE=mC^2が出てくるように見受けられます。エネルギー・質量保存則では温度や比熱の相違に関わらずA~Dの全てが同じエネルギーをもつのですか。それとも、エネルギー・質量保存則はエネルギーの一部についてのみ述べているのであって熱エネルギーをも含めて考えればDが一番大きなエネルギーをもつのですか。今現在はA~Dの全てが同じエネルギーをもつのだろうと予想しています。
その根拠は
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=215758 のNo.5の回答から
B、Dが摂氏0゜に下がったときには質量がmより減少すると読み取れるからです。このことから質量が同じであれば温度や比熱の相違に関わらず熱エネルギーをも含めて同じエネルギーをもつ、すなわちA~Dの全てが同じエネルギーをもつのだろうと予想しました。この理解は正しいですか、間違っていますか。
よろしく、お願いします。
No.1
- 回答日時:
温度が下がっても質量は減少しませんよ?体積は変化しますが。
ですから、このE=mc^2という式はその物資の種類を問わず、質量のみによって成り立つものです。
この回答への補足
(1)http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=215758 のNo.5の回答の最後の数行
>>逆に、水は温まることで質量を得ます。物質は、冷たいときより熱いときの方が、重いのです。また、質量と物質は同じものではないので、質量が増えたということは、新たに物質が生成されたということではありません。
この部分から温度が下がると質量が小さくなると解釈してはいけないのですか。いけないときは、この数行の意味を解説して欲しく思います。
(2)結論だけを言えばA、B、C、Dのすべてが同じエネルギーをもつということでよいですか。
お手数をかけて済みません。
No.2
- 回答日時:
>「A~Dの全てが同じエネルギーをもつのだろうと予想しました。
この理解は正しいですか、間違っていますか。」あなたの理解は正しい、と私は思います。
上の文中の「エネルギー」は、「物体の持っている、相対論的な全エネルギー」と表す方が、誤解を招かないかと私は思います。と言っても、このことは上の文の内容を変えるものではありません。
おはようございます。
理由はともかく結論だけは正しく掴んでいることが判りました。そうすると残りの疑問は、温度の変化によって質量が変化しないといけなくなるように思いますが、この点をはっきりさせたく存じます。
ありがとうございました。
すでにNo.3を投稿して下さっているのを承知していますが、ステップを踏んでお礼をしていくことにします。
ありがとうございました。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
#2の続きです。
0℃の1gの水があるとして、その温度を1℃にした時の質量を、
私は、E=mc^2 に従って計算してみました。その値は
約1.00000000000005g です。
その差は余りにも小さいので、
普通はこの温度変化をしても、水の質量は変わらないとしているのですね。
しかし、本当はごくわずかとはいえ、質量は変化していることになります。
お早うございます。
わざわざ計算して下さって感謝します。http://ja.wikipedia.org/wiki/E%3Dmc2 の
「質量1キログラム=89,875,517,873,681,764 J(ジュール)と等価 」・・・(*)
を使ってしまうとmatelinさんの計算と一致することがわかり、とても嬉しいです。
ただし単位の換算がややこしく(*)自体を今のところ導けていません。これは別次元の話ですし、たっぷり時間をかければ何とかなりそうでもあります。
ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
#3の続きです。
>「5 エネルギー・質量保存則とはE =mC^2である。」
E=mc^2 は、エネルギー・質量保存則を表す式ではありません。物体の質量mと、その物体が持っている相対論的な全エネルギーEとは同じであることを、表す式です。これは質量とエネルギーとの等価性と言われるものであり、エネルギー・質量保存則ではありません。
この回答への補足
http://ja.wikipedia.org/wiki/E%3Dmc2 の冒頭の
>>1 E=mc²は、アルベルト・アインシュタインが発表した、「エネルギー・質量保存則」とも言われる公式。
この記述から「エネルギー・質量保存則」と呼んでよいものだと思いました。何か微妙な(あるいは明瞭な)相違があるようです。私にも理解できるレベルの話と推測される場合には、ご説明下さるとありがたいです。すでに記して下さっていますが別の角度からの表現は不可能でしょうか。
拘るようですみません。
No.5
- 回答日時:
"同じエネルギーをもつ"というところがネックのように思います。
E=mC^2は質量を全てエネルギーに換えたときの式であって、元の物質の形のままのエネルギー状態を表すものではありません。
この回答への補足
おっしゃることを理解できたか否か自信がもてません。
質量を全てエネルギーに換える以前の全エネルギーを考えるとすれば
運動エネルギー+位置エネルギー+熱エネルギーだと思いますので、質問文においてはA、B、C、Dの順でエネルギーが大きくなっていくように思います。
この判断が正しければ、ご回答を理解したことになるように思います。
なお、これより外出をします。これ以降の「お礼」、「補足」などは全て今夜まで、できません。勝手を言って済みません。よろしく。
式の名前についてはNo.2のmatelinさんと共通した違和感がおありのようですね。
深い話は判りかねますが、一理あるのだと思います。
ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
(1)#3のお礼で触れられていることについて、コメントします。
「質量1キログラム=89,875,517,873,681,764 J(ジュール)と等価 」・・・(*)
の導出は簡単なことです。
E=mc^2 において、
m=1 [kg] ,
c=(真空中の光の速さ)=299792458[m/s]
を代入すれば、1 [kg] が何[ジュール]に相当するのかが、計算から出てきます。その値Eは
E=1×(299792458)^2
=89,875,517,873,681,764 [ジュール]
です。
(2)#4の私の記述について。
私は「E=mc^2 は、エネルギー・質量保存則表す式ではある」という言い方は、正確ではないと思います。保存則と言うのは、一般に、力学系が何らかの変化をした場合、その変化する前の状態での物理量と、その変化後の同じ物理量とが、同じ値になることを、言います。たとえば、変化前の物理量をEと置き、変化後の物理量をE’とおけば、E=E’ というのが、その物理量が保存することを表す形になるはずです。E=mc^2 は、そのような形をとっていません。これが私が#4で述べたことの理由です。しかし、それは些細なことですから、無視していただいて結構です。
#5さんの指摘は当を得ているのかもしれません。
「その物体が持っている相対論的な全エネルギーE」という言い方には、語弊があるのかもしれません。しかし、私がこの表現で言いたいことは、他の人にも通じるでしょう。
#5さんなら、どう表現されますか?
今晩わ。何度も相手をして下さって恐縮しています。
(1)について
大丈夫です(今は!?)。ジュールは熱エネルギーにしか使えないような、またE=mC^2の単位はKWhで表さないといけないような先入観があって、もたついていました。将来再び分からなくなるかもしれませんが今は(*)を当然だと思えます。
(2)について
おっしゃることと同じか否かは判りませんが、1/2*mv^2+mgh=1/2*mv’^2+mgh’とE=mC^2とでは保存則といっても、ちょびり感じが違います。前者にはぴったりしますが後者には便宜的にこう呼んでおこうというニュアンスを感じます。
将来、適切な呼称が普及するとよいですね。
ありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
>「すでに記して下さっていますが別の角度からの表現は不可能でしょうか。
」という、質問者さんの問いに答えるのを、私は忘れていました。以下にそれに関する私の答えを書きます。E=mc^2 に対しては、「力学系における、エネルギーと質量との等価性を表す式」という言い方が妥当である、と私は思います。力学系とは、いくつかの物体たちの集まりという意味です。たとえば、銅片は多数の銅原子たちの集まりですから、力学系です。そして、「その力学系がエネルギーEを持つならば、その力学系は E/c^2 なる大きさの質量を持つことになり、また逆に、その力学系が m なる大きさの質量を持つならば、その力学系は mc^2 なる大きさのエネルギーを持つことになる。」というのが、E=mc^2 または、「力学系における、エネルギーと質量との等価性を表す式」 の内容であります。
ついでに、#3のお礼に書かれている「単位の換算がややこしく」ということに関して、コメントをしましょう。
E=mc^2 を使うときの単位は次の通りです。
エネルギーEの単位は、[ジュール]です。
質量mの単位は、[kg]です。
光の速度cの単位は、[m/秒]です。
また、1gの水の温度を1℃だけ上げるのに必要な熱量(熱エネルギー)として定義されている、1[カロリー]は、ジュールに換算すると、 1[カロリー]=約4.19[ジュール] です。
0℃の1gの水の温度を1℃にするには、1[カロリー]=約4.19[ジュール] の熱エネルギーを与える必要がありますが、「エネルギーと質量との等価性」に従えば、その時、次の質量を、0℃の1gの水に加えることになります。
m=E/c^2=4.19/(299792458)^2
=約4.19/(3×10^8)^2
=5×10^(-17) [kg]
=5×10^(-14) [g]
何度も丁寧にありがとうございます。
(1)E=mC^2は「エネルギーと質量の等価性を表す式」との名称が普及するとよいですね。
(2)Eの単位はジュール、m、CはMKSで計算すると簡便なのが分かりました。
お蔭様で疑問が解決した他に関連事項の幾つかも、はっきりしました。
No.6の回答の末尾にNo.5のsaaya_holicさんへの呼び掛けがありますので、数日待って締め切ることにします。
またの機会にも、よろしくお願いします。
No.9
- 回答日時:
E = m c^2 の意味は以下の通りです。
Eは、ある質点の静止質量エネルギーE。、運動エネルギーT、ポテンシャルエネルギーVの和です。すなわち、E = E。 + T + V です。mは、その質点の慣性質量です。つまり、その質点を力Fで加速したとき、加速度aで運動するとすると、m = F / a です。E = m c^2 は、これらを結びつける関係式です。したがって、次のように書くことができます。E。 + T + V = m c^2TもVもゼロの場合は、E。 = m c^2 となりますので、このときのmを静止質量としてm。と書くと、m。 c^2 + T + V = m c^2 となります。ここからさらに、m = m。 + T/c^2 + V/c^2 が得られます。この式の意味は次のように解釈されます。ポテンシャルがなく静止した状態でm。であった質点の質量は、運動エネルギーとポテンシャルエネルギーからの寄与によって、m = m。 + T/c^2 + V/c^2 なる質量を持ちます。エネルギーが質量に変わると言うのは、このT/c^2 + V/c^2の部分を指しています。
ご質問は、水の熱エネルギーと上記のEとの関係についてのご質問と思われます。水の分子間のポテンシャルエネルギーを無視して考えると、個々の水分子は、m = m。 + T/c^2という質量を持ちます。このTは、個々の分子によって違う値を持ちますが、温度が高ければTの値は大きくなりますので、温度の高い水の分子は、mが大きいと言うことになります。全体としての質量は同じなので、温度の高い水は、分子の数が少ないと言うことになります。
この回答への補足
これは補足でなく、お礼です。
1E = E。 + T + V、E = m c^2の2式が決定権を握っていることが分りました。m = m。 + T/c^2 + V/c^2を導いたあとは今回の質問が知識でなく、論理で判断できることが判りました。
2落ち着いて読むと、飛躍することなく変形して下さっているので特に調べたり、問い合わせたりする必要は感じませんでした。
3真に理解したか一時的かは判りませんが、今回の質問に限れば理由を含めてすっきり解決できました(自己評価)。
有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。
No.9もNo.10も通読はしましたが「オヨヨ!」と思っただけで今は反応ができません。明晩印刷をして調べることは調べ、メモを記入しながら熟読玩味することとします。それからでないと回答と、かみ合ったお礼が言えません。きちんとしたお礼は補足の欄に書きます。
とり急ぎ読んだということのみお知らせします。
おやすみなさい。
No.10
- 回答日時:
#9さんが、立ち入った議論をされました。
それはすべて正しい議論であると思います。私もそれに関して、コメントいたします。#9さんの議論と重複するところもありますが、悪しからずご了承ください。まず、1gの水が持っている相対論的な全エネルギーと言うのは、その1gの水に含まれる、水分子たちの持っている力学的エネルギーと、静止質量エネルギーとの和であるということです。
1個の水分子に注目すると、それは周囲の分子たちとの間に分子間力と言われる力で引き合ったり押し合ったりしながら、絶えずぶるぶると運動しています。これを分子の熱運動と言います。なので、その水分子は運動エネルギー(1/2mv^2)を持っています。また、周囲の水分子たちとの間に働く分子間力から来る位置エネルギー(ポテンシャル・エネルギー)を持っています。この2つのエネルギーの和を、その分子の力学的エネルギーと言います。
1gの水の中には多数の水分子たちがいるわけですが、それらの水分子たちの持っている力学的エネルギーを全部足し合わせたものを、その1gの水の内部エネルギーと呼んでいます。
ところで、1gの水が持っている相対論的な全エネルギーと言うのは、上で説明した内部エネルギーと、水分子たちの静止質量エネルギーとの和になるのです。#9さんが書いておられる、 E = E。 + T + V は、そのことを意味します。
Eは1g水が持っている相対論的な全エネルギー、
E。は水分子たちの静止質量エネルギーの和、
Tは水分子たちの運動エネルギーの和、
Vは水分子たちの位置エネルギーの和、です。
この1gの水の内部エネルギーとは、T+V のことです。
さて、この1gの水の温度は最初は0℃であったとしましょう。その温度を1℃に上げるには、1カロリー(=4.19ジュール)の熱エネルギーを加える必要があります。この熱エネルギーを加えると、1gの水に含まれる各水分子の運動エネルギーや位置エネルギーも、全体としては増えます(そのことを別の表現で、その水の内部エネルギーが増えた、とも言います)。
ここで注目してほしいのは、分子の内部エネルギーから独立して、「熱エネルギー」なるものが存在するわけではない、ことです。水が外から受け入れた熱エネルギーは、水分子の運動エネルギーや位置エネルギーに変わっているのです。
そして、この水分子の運動エネルギーや位置エネルギー、すなわち水の内部エネルギーが、増えると、E=mc^2にしたがって、その水の質量が増えます。この最後の命題が、質量とエネルギーの等価性が主張することです。1gの水を構成している水分子の個数は変化していないのですが、1カロリーの熱を受けた後の水の質量は、5×10^(-14)gだけ増えるのです。それは、水の相対論的な全エネルギーが、4.19ジュールだけ増えたためなのです。
sono-higurashiさんの、最初の質問文には、水や銅片が何か熱エネルギーを持つ、ように考えておられる臭いが感じられる部分がありますが、もしそうだとしたら、それは通俗的な言い方であり、正確な表現ではありません。その「水や銅片が持つ熱エネルギー」は、正確に言うと、上で述べた内部エネルギーなのです。
#9さんの正確な記述を読んで、私も、上のことを申し添えておきます。しかし、以上の叙述は、#2から#7の議論を、少しも変えるものではありません。#2から#7の議論は、上の書いた話とは関係なく、正しいものです。
この回答への補足
これは補足でなく締め切るに当たっての反省です。
今、読み返すとNo.2で「物体の持っている相対論的な全エネルギー」と呼べといわれているのに反応していないことに気づきました。このバチが当ってNo.5ではお礼の欄が回答と噛み合わずトンチンカンになってしまいました。アハハ。
皆さん、有り難うございました。
毎度お世話様です。
1No.9と参照し合いながら読めて、とてもよく理解できました。
2熱の正体が分子の振動であることを知識としては承知していましたが質問文やNo.5の補足に見られるように、内部エネルギーとの関連を明確には把握できていませんでした。この回答によって理解できました。
3何度も懇切な回答を寄せて下さって本当に感謝しています。
4回答の労力に比して、あっさりしたお礼で済まない気がします。
有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。
このご回答の日時から48時間以内に、どなたからも新たな投稿がないときは質問人の都合のよい時に締め切ります。
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