No.7ベストアンサー
- 回答日時:
補足についてですが、その手の蒸留において、生成物の分解が進むのはよくあることです。
沸点が低いのは、分解しながら蒸留されているからで、これもよくあることです。蒸気圧の一部が分解生成物の圧力で補われているのか、はたまた分解生成物のガスの流れに乗って目的物も一緒に出て来るのかもしれません。
反応後の処理でそれを軽減出来る場合もありますが、反応液を直接蒸留しているのであれば関係ないでしょうかね。
また、現実問題として、沸点146度に対して、油浴温度160度というのは少し低いと思います。170度以上は必要だと思います。スケールにもよるでしょうが、沸点+20~30度というのが一つの目安になると個人的には思います。また、副生成物が少ないのであれば、油浴温度を高めに設定したり、あらかじめある程度加熱した状態から始めるなど、短時間で決着を付ける手もあります。
さらに、160度程度の沸点であれば減圧蒸留をするのも良いでしょう。
蒸留容器のサイズや温度計の位置も重要です。大きすぎる容器では損失が多いですし、温度計の位置によっては温度表示がずれることもあります。まあ、これは蛇足になると思いますが。
回答ありがとうございます。もっと熱をかけたほうがいいという意見ですが、油浴を160度にしたときに、無色透明で出てきていた初留の色が変わり始めました。(薄い黄色。最終的に残留物は真っ黒の液体が少量残っているだけだった)もともと無色透明の液体だったので、あまり高い熱をかけたくないのが本音なんですが...
なので減圧蒸留でやってみようと思います。
No.6
- 回答日時:
どれくらい壊れていたのかが良く分かりませんが、大部分が分解していたのなら、大量の分解生成物(これが目的物より低沸点として)に巻き込まれる形で目的物が上がってきてしまうことは考えられます。
また、30mmolという量のスケールですが・・・蒸留装置によっては、これくらいの量だとうまく温度が反映されない可能性があります。
だいたい2~3ミリリットルくらいでしょうか?ミクロ蒸留装置なら大丈夫でしょうが、普通のト字管式だと量が少ない場合はうまく上がらないことが・・・
ト字管の壁面というか底というか、重い蒸気だと上まで上がらずに下を伝う形で移動してしまうこともありますし。
私だったらミクロ蒸留か、クーゲルロールでやります。もともと結構きれいだったんですよね?
要するに作製されたのはホモプロパルギルビニルエーテルということでしょうか。そんなに弱いのかな?良く分かりません。申し訳ない。
プロパルギルだったら電子環状でも行ったかな、と思ったのですが。
酸が残存していたらまずそうですが、そんなことないんですよね。
先輩はどうやって精製されていたのですか?
減圧蒸留?カラム?
分析結果からおそらく生成物の半分近くが壊れてもとのアルコール体の原料に戻ってしまったと思われます。先輩は減圧蒸留で沸点が100度弱近くになるように設定して蒸留したと書いてありました。しかし、文献では常圧で蒸留すると書いてあり、その文献には蒸留に際しての詳しい記載はありませんでした。
たびたび質問で申し訳ないのですが、蒸留装置内を脱水せずに蒸留を行った場合、装置内に残っていた水とかけた熱で反応して分解するという可能性はあるのでしょうか?今生成物が分解したのはそのせいじゃないかとも思っているのですが。。
No.5
- 回答日時:
状況および生成物が良く分からないので、こちらで解釈した可能性をいくつか書いてみます。
1.元々ゴミと混じりで、蒸留でゴミと目的物が分かれずに一緒に出てきただけ。
沸点が上がりきらなかったのは、スケールが小さすぎたか、気体が重いのと温度計の位置がまずかったことで温度がうまく反映されなかったのではないかと、思います。
突沸気味に液体のまま上がってきたならまた話は別ですが・・・
2.クルードはきれいだったが、蒸留時に熱分解した。あとは1と同じで、分解生成物と一緒に分かれずに上がってしまった。
良く知られているのは三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートです。常圧沸点で取ろうとすると、熱分解してフッ化エチルが脱離しますので、現実には減圧蒸留する必要があります。
蒸留で目的温度に上がりきらないのは珍しい話ではありませんが、2だとするとまずいですね。
でも、先輩が既に作っているモノなら、同じようにできるはずですが・・・?
回答ありがとうございます。使ったのは2-methyl-3-butyne-1-olというプロパルギルアルコールのような化合物でそれとエチルビニルエーテルの保護反応です。熱は常圧で、油浴の温度を最高160度まで上げました。おそらく熱分解と思われます。スケールは基質のアルコール30mmol
なので小さいということはないと思われます。
しかし、生成物の沸点が146度なのに80度近くまでしか上がらず、蒸留されてくるということはあるのでしょうか?この場合生成物が完全に壊れたと考えたほうがいいのでしょうか?
No.4
- 回答日時:
?
熱に弱いんじゃないですか、作られたアルコール保護体は。
オイルバスをどこまで加熱されたのか分かりませんが・・・
熱分解してしまっているのでは。
イマイチ構造がつかめませんが・・・プロパルギルアルコールのエーテルですか?作ったのは。
No.3
- 回答日時:
反応の種類によります。
また、実験の再現性の問題もあります。つまり何回やっても確実に溶媒による差が出てくるかどうかということです。
文献に蒸留したと書いてあっても、現実に蒸留が必要な場合もあれば、そうでない場合もあります。
また、溶媒の種類によって、含まれうる不純物が違いますし、溶媒のグレードによって違うこともあるでしょう。単に乾燥剤を入れるだけですむ場合もあります。
問題は、目的の反応を妨害しうる要因は何かということです。たとえば、水分を極端に嫌う反応であれば、蒸留がベストかどうかは別として、水分を除く操作は必要です。
以上、回答になっていないかもしれませんが、要はケースバイケースであり、そういう議論以前の問題として、反応に関する理解が必要です。
丁寧な回答ありがとうございました。詳しく述べるとエチルビニルエーテルを使ったアルコールの保護反応です。蒸留したものを用いて行ったところ未蒸留の基質のアルコールを用いて行った場合と比較すると、かなりきれいに生成物が取れてきました。
補足で質問で申し訳ないのですが、その生成物のcrudeを蒸留で精製しようと常圧で蒸留したところ(生成物の沸点146度)、146度に温度が到達する前に反応液が全部初留として出てきてしまい、最高で80度近くまでしか、蒸留装置の温度計が上がりませんでした。分析結果、生成物の半分近く壊れているみたいでした。しかし生成物はその初留に取れてきました。こんなことってあるのでしょうか?新たに質問してすみません。わかる範囲でお願いします。(尚、その生成物が本物かどうかはNMRやGC等で確認済みです)
No.2
- 回答日時:
水の混入、不純物の混入による、目的の反応の妨害や副反応の進行が考えられますね。
当量反応ならまだ良いですが、触媒反応だと、ごく微量のゴミで触媒が死んで反応が止まることは良くあることです。
もっと厳密な場合だと、酸素の混入も問題になりますが、この場合はそこまでの話ではないでしょう。
もっとひどい(?)場合、そもそも蒸留していない瓶の中には基質がいないことがあります。
シクロペンタジエンは、直前に熱分解・蒸留しないと使えません。
この回答への補足
回答ありがとうございます。用いた原料はエチルビニルエーテルとアセチレンのアルコールで、アルコールの保護反応です。最初エチルビニルエーテルだけ蒸留して(過去の先輩の実験を真似て)実験を行ったのですが、全くうまくいかず、文献で調べてアルコールの方も蒸留したところ、反応がうまくいきました。酸触媒による平行反応なので、もしかしたら水に非常に敏感な反応だったかもしれません。
補足日時:2007/07/26 01:46お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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