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市民革命(代表格としてフランスロシア革命)のような歴史を持つ国民は、そうでない国民と、深層心理社会心理的になにか違いがあるでしょうか。もちろん歴史のかなたに遠ざかってしまえば無縁ですが、意識にある今現在、何らかの影響を及ぼしている気がします。それは、連帯感、自立心、可能性の追求精神などではないでしょうか?そう考えるとロシアはどうもあまりぴんと来ません。

A 回答 (1件)

面白いけれども、すっきりとは片付かない命題に見えます。



(1)市民革命の国とはどこまで?
市民革命といえば、フランスやイギリス、アメリカが
「下からの近代化」を推し進めたということが思い浮かびます。
他にはスイスやスウェーデンの民主主義は早い時期から発展していたと聞きます。
しかし「上からの近代化」の代表例であるドイツ・ロシアでも遅れながらに大衆革命は起こっています。

日本では「下からの革命」は起こらなかったとされます。しかし討幕運動は英雄視されていますし、一揆や自由民権運動は確かに存在しました。
1980年代の東欧・韓国・台湾は市民運動によって民主化を実現しています。また政権が不安定で民主主義と軍政/社会主義独裁が交互に訪れているラテンアメリカ・東南アジアの国々はどう扱えばいいのか。
・・・そうなると、革命が起こらなかった国というのは、今日までスルタン支配などの独裁政治が続いている国だけになってしまいます。

(2)ロシア革命の解釈
第一次世界大戦のドイツやロシアで革命が起こったのは、
総力戦で社会心理が極限状態となっていた背景があります。

ロシア=ソ連は、革命が起こっても「上からの近代化」を続けました。
革命から市民による政治とはならず、独裁者と一部の党官僚が政治を握っただけでした。

ロシアでは、産業の発達・識字率・就学率でも西欧に対して大きい遅れがありましたが、
西欧と比べ市民社会が未発達だったため、市民の連帯した参政活動ができず、
教育・言論に強い支配を受けたことが指摘されます。
ただし、市民社会は国民性だけでは説明されず、時代によって変動しています。

(3)フランスとアメリカ
市民革命の国とはいってもフランスとアメリカの気質には違いがあります。
フランスでは「国家への自由」が重視され、人権の意識が強いですが、
社会福祉大国で依存性は大きく、官僚機構が強力です。
アメリカでは「国家からの自由」が重視され、政府の干渉を嫌います。
リスク指向で、自立が要求されますが、個人主義的で連帯性は弱いです。

ただし、市民革命の歴史が国の誇りとして掲げられるため、
そのことは何らかの影響を与えているのかもしれません。
またアメリカが最初から王族・貴族なき共和制としてスタートしたことは、
その後の国民性に影響を与えたはずです。
このあたり論じたのはトグウィルがいましたかね。
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この回答へのお礼

有名どころでない革命というものは、結構例があるものです。それらをはずしてしまったのは片手落ちだと思いました。
ロシアは民衆が熟していなかったですか。それだとずいぶん意識も変わるでしょう。アメリカフランスの認識は逆でした。アメリカはそんなに個人主義なんですね。貴族なき歴史は大きいですか。
パリにトクヴィルという地名があった気がします。

お礼日時:2007/09/06 08:33

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