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竹筒で出来ている水鉄砲についてピストンを押し込みます.
その際に,先端だけでなく,側面にも穴をあけると,水の勢いはどうなるかという質問が,しばしば,中学校あたりの理科の問題で出題されますが,この場合,パスカルの定理により,筒の中のどの部分でも水圧は同じであるがために,水の勢いはどこでも同じというのが正解です.

では,もし,水鉄砲を地面に向けてピストンを押し込んだ場合は,どのようになるでしょうか?
やはり,水圧は同じということで,水の勢いはどの穴でも同じなのでしょうか?

なぜ,これで混乱したかといいますと,例えば,縦方向に深い水槽に水を張った場合,水深が深くなればなるほど水圧は大きくなります.
例えば縦横高さがそれぞれ10mの水槽にいっぱいいっぱいに水を張った場合,水深5mの部分では,5mよりも浅い部分の水50トンの重さがかかり,水深10mの部分では,水100トンすべての重さがかかるために,水深が深いほど水圧が大きくなるという理解でよいのかと思います.

二つの例は,ピストンで圧力がかかるのか,水そのもので圧力がかかるのかという違いがありますが,どちらも同じようなものだと思います.
水鉄砲の中の水は水圧とは無関係なのでしょうか?
なぜ,無関係ということができるのでしょうか?

混乱の原因はどこにありそうでしょうか?

教えていただきたく,よろしくお願いいたします.

A 回答 (4件)

パスカルの原理ですが、


1・一定の「容器内部」に  (=流体が流れていない)
2・非圧縮性流体を「満たして」 (容器内に空間が残っていない。すなわち密閉されている。)
3・ある面に圧力をかけたとき、  (ある面とは、容器の面であればどこでもよい)
4・重力の影響が無ければ、つまり液面から同じ深さの地点同士ならば
・それらの点には等しい圧力が加わる
です。
これら全部の条件を統合したのがベルヌーイの法則となります。
(流体の持つ、速度エネルギー・位置エネルギー・圧力エネルギー の合計が等しくなる。)
 
ですので、水鉄砲の場合も、筒の下のほうに穴を開けた場合のほうが
水が勢いよく噴き出すことになりますが、圧力差があまりにも小さく無視しても問題ないので無視します。

なお、密閉について。
たとえば、プールの水は密閉されていないわけで、水面において圧力ゼロ(流体力学の場合、大気圧以外の圧力のみをカウントする)
となるので、
「ピストンで押してもピストンが動くだけであり圧力は増えない」
という回答となります。
(水位差による圧力は考慮します。)

水面の圧力について
tak0sanさんの、
>プールの場合も上から約101325Paの圧力をかけている
>9800Paと101325Paを比べてみると無視できない量
というように、水面において大気圧をカウントする流儀もありますが、
その場合、
・水面:101,325Pa
・水深1m:103125+9800=111,125Pa
・水深1m時点でも外から大気圧101,325Paで押されている。
と計算する必要があります。
結局、大気圧は差し引きゼロになるため計算上意味を持つことは
少ないのです。
(水を吸い上げる場合などには大気圧が意味を持つ。)
ですので、9800Paと101325Paを比べるのはナンセンスです。
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重力がある場合には気密系でも量が多ければ無視できません。


但し、通常の理科の実験で扱うような範囲では無視できる状態であると
は思います。

<静水圧の式> より
水平に単位面積をとり、上の高さと下の高さの差をΔh(m)とし、空気密度をρ(kg/m3)、重力の加速度をgとすると、2つの高さの間の気圧の差は、ρ×g×Δh(パスカル)となります。
水の密度は(1g/cm3)= 0.001Kg /(0.01m)3=1000Kg/m3
なんで1mあたり
9800Pa ずつ増えていきます。
プールの場合も上から約101325Paの圧力をかけているといえますが、
9800Paと101325Paを比べてみると無視できない量です。
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Wikipediaより


パスカルの原理(-のげんり、Pascal's principle)とは、一定の容器内部に非圧縮性流体を満たしてある面に圧力をかけたとき、重力の影響が無ければ、つまり液面から同じ深さの地点同士ならばそれらの点には等しい圧力が加わるという原理。

パスカルの原理とは重力の影響がなければ成り立つのです。
縦方向に深い水槽に水を張った場合,水深が深くなればなるほど水圧は大きくなるというのは重力による影響なのです。
ですからこの深い水槽では重力による影響は無視することができないので
パスカルの原理がそのままでは成立しません。

この回答への補足

教えていただきまして,ありがとうございました.
パスカルの原理は,「密閉」というのが前提条件として重要であるようですが,非圧縮性流体を何かに密閉し,ピストンなどで圧力をかけた場合,中の非圧縮性流体は重力の影響は受けずに,ピストンによる圧力を受けると考えてよろしいのでしょうか?

補足日時:2008/01/05 17:37
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パスカルの原理が成り立つのは穴が開いていない水槽の中です。



穴があって水が出るというのは流体だから質問のように穴の位置によって飛び出る水の位置は違います。ただ横に長いホースの穴(例えば作物に水をやる場合)適度に間隔とって流せばほぼ等しく飛び出る。ただこれも蛇口に近い側と中間と先端(行き止まり)で飛び出る水の勢いは差があるけど。

水を出すってことなら金魚の透明な袋に針で小さな穴開けて手で押しつぶす場合です。ほぼ等しく圧力受けるので穴の大きさが同じなら上向きであろうと下向きであろうと勢いは同じ程度です。

質問の水鉄砲では穴の大きさが十分に小さく、穴の間隔が必要なだけ離れていれば上向きも下向きも同じです。

この回答への補足

ありがとうございました.「密閉しているか否か」がカギになってくるわけですね.

では,水鉄砲の側面やホースに穴をあけた場合,厳密に考えれば,その時点で成り立たないと考えるべきだけれど,穴が十分に小さい場合は,穴が開いているための影響は無視できるだろうということなのでしょうか?

回答の中のホースの例で,「ただこれも蛇口に近い側と中間と先端(行き止まり)で飛び出る水の勢いは差があるけど。」というのは,穴の数が多くなれば多くなるほど,「穴の影響」が無視できなくなり,パスカルの原理が成り立つ「密閉」という条件からかけ離れてしまうから,勢いに差が出てくるということなのでしょうか?

補足日時:2008/01/05 17:27
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