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異なる固体間の熱伝導による熱移動量の算出方法(式)が分かりません。熱伝導を参考書で調べると、一つの物質内での熱移動量は載って
いますが、異なる固体間では載っていませんでした。

A 回答 (5件)

方程式は同じ。


熱伝導率、密度、比熱等が定数でなくなるだけ。

dQ/dt=λdθ/dx
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具体的な境界条件が分からないので、一番簡単なモデルを例として、どういうふうに計算するか説明します。


断面積が一定の2本の棒をくっつけて1本の棒にし、両端の温度を与えたとき、それぞれの棒の温度分布を計算することにします。

熱は棒の長さ方向にだけ伝播し、側面からの熱の出入りはないものとします。また、棒の直径は長さに比べて非常に小さいとします(断面内の温度は一様)。さらに、両端の温度を与えてから充分長い時間が経過したとします(温度分布は時間変化しない)。このようなモデルを「1次元・定常の熱伝導モデル」といいます。そのときの棒の温度分布計算するわけですが、すでに分かっている物理量は、棒の長さ(L1、L2)、棒の熱伝導率(k1、k2)、両端の温度(T0、T3)の6個とします。

           棒1     棒2
       熱伝導率 k1    k2
       温度分布 T1(x)  T2(x)
  温度 T0 ┏━━━━┳━━━━━━┓温度 T3
        ┗━━━━┻━━━━━━┛
        ├────┼──────┼─→ x
        0       L1        L1+L2

棒1と棒2のx軸方向の温度分布をそれぞれ T1(x)、T2(x) としたとき、 T1(x) と T2(x) は以下のラプラス方程式(1次元)を満足します。
   d^2(T1)/dx^2 = 0、d^2(T2)/dx^2 = 0
d^2(T1)/dx^2 は T1(x) を x で2階微分したという意味です。この式から T1(x) と T2(x) を求めるのは簡単です。両辺を x について2回積分すればいいだけです。すると
   T1(x) = A1*x + B1、T2(x) = A2*x + B2 --- (1)
となります。A1、A2、B1、B2 は定数です。最終的にはこの4つの定数を求めれば棒の温度分布が分かります。

その定数を求めるには境界条件というのが必要です。この場合は
  (1) 棒1の左端の温度が一定(T0)
  (2) 棒2の右端の温度が一定(T3)
  (3) 棒の境界の温度は同じ
  (4) 棒の熱流束は等しい
の4条件になります。未知数(A1、A2、B1、B2)が4個で条件が4個あれば未知数を計算できます。

条件(1)は棒1の左端( x = 0 )の温度が T0 ということですから、 T1(0) = T0 、つまり
   B1 = T0 --- (2)
になります(これで1つ分かった)。条件(2)は棒2の右端( x = L1 + L2 )の温度が T3 ということですから、 A2*(L1+L2) + B2 = T3、つまり
   B2 = T3 - A2*( L1 + L2 ) --- (3)
となります(A2 は未知ですからまだ B2は決まりません)。条件(3)からは、T1(L1) = T2(L1)、つまり
   A1*L1 + B1 = A2*L1 + B2
という式が得られます。この式に、式(2)、(3) を代入すれば
   A1*L1 + T0 = A2*L1 + T3 - A2*( L1 + L2 )
これを 変形すると
   A1*L1 + T0 = A2*L2 + T3 --- (4)
となります。この段階ではまだ A1 と A2 は決まりません。

A1 と A2 を決めるには最後の条件(4)が必要です。これは当たり前の条件です。熱は棒の長さ方向にしか流れていなくて、断面積はどこも同じなので、境界だけでなく、棒のどの部分でも熱流束 q (流れている熱量 Q[W] を棒の断面積 S [m^2] で割ったもの)は一定です。では熱流束はどうやって計算するのでしょうか。それはフーリエの法則というのを使います。
   q [W/m^2] = -k*dT/dx --- (5)
T は棒の温度分布 [℃ または K ]、k は棒の熱伝導率 [W/m/℃ またはW/m/K] です。dT/dx は T を x で1回微分したもの(温度勾配)です。この式は、熱流束 q はその部分での温度勾配に比例しているということを表わしています(温度勾配が大きいほど q が大きい)。その比例係数が熱伝導率 k です。熱伝導率が大きいほど、小さな温度勾配でより多くの熱が流れるということになります。- がついているのは、熱が高温側から低温側にしか流れないからです。q の符号は熱の流れの方向を表わしています。dT/dx > 0 というのはx が大きくなる方向に行くほど高温ということなので、熱はx が負の方向に流れます。このときのq の符号をマイナスで表わすことにすれば、- をつける必要があるというわけです。

式(1)、(2)を式(5)に代入して、それぞれの棒の熱流束 q1、q2 を計算すると
   q1 = -k1*A1、q2 = -k2*A2
となります。これが互いに等しくなければならないので
   k1*A1 = k2*A2 --- (6)
となります。これで最後の式が出ました。

式(4)、(6) から
   A1 = k2*( T3 - T0 )/( k1*L2 + k2*L1 )
   A2 = k1*( T3 - T0 )/( k1*L2 + k2*L1 )
となります。この A2 を式(3)に代入すれば B2 が決まります。B1 と B2 もここに書き出せば
   B1 = T0
   B2 = { k1*( L1 + L2 )*T0 + ( k2 - k1 )*L1*T3 }/( k1*L2 + k2*L1 )
したがって棒1・棒2の温度分布は
   T1(x) = k2*( T3 - T0 )*x/( k1*L2 + k2*L1 ) + T0
   T2(x) = k1*( T3 - T0 )*x/( k1*L2 + k2*L1 ) + { k1*( L1 + L2 )*T0 + ( k2 - k1 )*L1*T3 }/( k1*L2 + k2*L1 )
となります。ちなみに棒の境界での温度は
   ( k1*L2*T0 + k2*L1*T3 )/( k1*L2 + k2*L1 )
です。T3 = T0 なら T1(x) = T2(x) = T0 です(当たり前ですが)。

【他の境界条件の場合】
棒の両端の温度が一定という条件でなく、一端を Q [W] の熱で加熱したときの最終的な温度分布を計算するのであれば、境界条件(1)を以下のように変更します。
  (1) 棒1の左端の熱流束が一定(x = 0 で、Q/A = -k1*dT1/dx)
A は棒の断面積 [m^2] です。加熱なら Q > 0、冷却なら Q < 0 です。

もう一端側の温度が一定でなく、自然空冷や強制空冷されているときなど、熱伝達係数 h [W/m^2/K] が一定という条件なら、条件(2)を以下のように変更します。
  (2) 棒2の右端の熱伝達係数が一定(x = L1 + L2 で、k1*dT1/dx = h*{ T2(x) - Ta }
Ta は冷媒(空冷なら空気)の温度です。
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TA=TB


λA λB :熱伝導率 
-λA∂TA/∂n=-λB∂TB/∂n
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 固体Aと固体Bがその境界面で熱的に完全につながっているとして、固体Aが固体Bへ移動し失う熱量Qと固体Bが固体Aから得る熱量Qを同じにすればよいと思います。

有限要素法でも簡単に伝熱式が組み立てられます。
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こんばんは。



・固体Aでの熱伝導の方程式
・固体Bでの熱伝導の方程式
・AとBの接触面において、Aの温度とBの温度は同じであるという境界条件

以上で解けるはずです。
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