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等式(=)に関する四則演算は,加法に関して,

● 交換法則: a+b=b+a,
● 結合法則: (a+b)+c=a+(b+c),
● 簡約法則: a+c=b+c ⇔ a=b

であり,乗法に関しては,

■ 交換法則:ab=ba,
■ 結合法則:(ab)c=a(bc),
■ 分配法則:a(b+c)=ab+ac, (a+b)c=ac+bc
■ 簡約法則:ac=bc ⇔ a=b

ですが,それでは,非等式(≠)に関する四則演算は,加法に関して,

▲ 交換法則: a+b≠c+d ⇔ a+b≠d+c, b+a≠c+d
▲ 結合法則: (a+b)+c≠d+(e+f),
▲ 簡約法則: a+c≠b+c ⇔ a≠b

乗法に関しては,

▼ 交換法則:ab≠cd ⇔ ab≠dc, ba≠cd
▼ 結合法則:(ab)c≠d(ef),
▼ 分配法則:a(b+c)≠ad+ae, (a+b)c≠dc+ec
▼ 簡約法則:ac≠bc ⇔ a≠b

のようになると考えられますが・・・???
上記の▲と▼については,まだ証明していません.
では,この非等式(≠)に対する「結合法則」,「交換法則」,
「分配法則」,「簡約法則」に関しての数学理論はありますか?
書物か雑誌記事をご存じの方,教えて下さい.
なお,「非等式」なる用語は正式なものではありません.この場での造語です.

A 回答 (3件)

実数の積を考えると、一般に


 ab = ba
が成り立ちます。
行列の積を考えると、一般に
 AB = BA
は成り立ちません。
これらは等号=の性質によるものではなく、実数の積、行列の積の性質によるものです。

簡約法則についても
実数の積を考えたとき、c=0の場合には
 ac = bc ⇒ a = b
は成り立ちません。
nを法とする合同式を考えたとき、gcd(c,n)≠1のとき
 ac ≡ bc (mod n) ⇒ a ≡ b (mod n)
は成り立ちません。
これらは等号=(または、合同≡)の性質によるものではなく、実数の零元、合同式の除法の性質によるものです。


集合とその元に対する演算を考えるときは、普通、集合Aと演算Rをセットにして(A,R)の性質を考えます。
(または今回のように特定の二項関係=まで合わせて、(A,R,=)の性質を考えることもあるかもしれません)
今回のように集合や演算に何の制限も加えなければ、等号が成り立つとも成り立たないとも言えません。
集合や演算の定義によって、交換法則・分配法則などは成り立つようにも成り立たないようにも出来るからです。

また、等号について厳密な議論をするには、数学とは少し分かれたところで一階述語論理などを持ち出さなければいけないようです。
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この回答へのお礼

早々と,ご丁寧な解説をありがとうございます.非常に参考になります.

#1,#2,#3の方々のご回答をみまして,非等式(≠)に関しては理論的にまとまった数学体系はないものと解釈しました.
「理論的にまとまった数学体系」とは,すでに確立された非等式(≠)に関する f(a,b,c,d,...)≠g(a,b,c,d,...) を取り扱った体系(過去に確立されもの)のことです.なぜ,このような質問をするのかというと,数学的な文章を書いているうちに f(a,b,c,d,...)≠0 という式を使いました(実際の式とは異なります).そして,次に,f(a,b,c,d,...)≠0 から g(a,b,c,d,...)≠h(a,b,c,d,...) という式を導かねばならないはめになりました.
例えば,a+b≠0, a,b∈R(実数) から直感的に a+b+c≠0+c, c∈R として
a+b+c≠c となり,c=-b とおいて a+b-b≠-b, a+0≠-b ∴ a≠-b というようなことをやる必要が生じたのですが,直感的にこのように記述しただけではダメで,証明が必要です.
この非等式(≠)に関する数式操作の理論は学校(高校,大学)でも教わりませんでしたし,これに関する書物,雑誌も知りません.というわけで,この質問となりました.
a+b≠0 からただちに a≠-b が記述できるような保証がほしかったのです.一階述語論理などを用いて証明できるのでしょうが,実際の式は少し複雑なため,この証明にはまた時間が必要になります.
本筋ではないところに時間を取られるのは非能率的なので,この質問となったわけです.

お礼日時:2008/07/04 15:37

等号に関する論理と「非等号」に関するそれを別々に考えるのではなく,


「非等号」に関する論理はあくまで等号に関するそれを出発点に導出される,と考えるのがとりあえずは妥当に思えます.

`a=b'を命題と考えると,`a≠b'という命題は`¬(a=b)'という命題の別表記である,と考えられます.
すると,例えば「非等式の加法に関する交換法則」は,
(∀a,b:(a+b=b+a))⇒(∀a,b,c,d:(¬(a+b=c+d)⇒¬(a+b=d+c)))
(∀a,b:(a+b=b+a))⇒(∀a,b,c,d:(¬(a+b=c+d)⇒¬(b+a=c+d)))
という命題が恒真であることを示すことで証明されます.
#2の方が紹介してくださっていますが,これを証明するためには一階述語論理の知識が必要になります.
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この回答へのお礼

ご丁寧な解説をありがとうございます.とても参考になります.
失礼とは存じますが,#2さんの欄にこの質問の生じた理由を書かせていただきました.
ご了承のほどを.

お礼日時:2008/07/04 15:40

これ, 「結合法則」や「分配法則」は証明のしようがないです.

この回答への補足

もし本当に証明できないことが証明されたら,公理として数学理論に取り入れましょう.

補足日時:2008/07/03 19:32
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この回答へのお礼

ご回答をありがとうございました.また,次の機会がありましたら,
よろしくおねがいします.

お礼日時:2008/07/04 15:43

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