A 回答 (12件中1~10件)
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No.1
- 回答日時:
アメリカで武道を教えている者です。
剣道は武道ではないからです。 ルールに縛られた競技なのです。
競技にはその競技のルールがあります。 ルールに基づいて試合をするか、新しい競技を作るしかないのですね。
「袈裟斬り」は剣道で認められた技ではないと言う事です。 武道としての刀なの使い方で剣道と言う競技を較べる事はできないと言う事ですね。
「真剣」の事ですが、余談になりますが、相手を倒す、殺す為なら、相手のどこでも真剣出来ればいいのです。 戦場での戦いで、目を突いても良いし、腕を切り落としても良いし、腿を突いて、膝が落ちた時に首をはねる、と言う事なども、出来るわけです。
これでいいでしょうか。 分からない点がありましたら、補足質問してください。
この回答への補足
ありがとうございました。
「スポーツだから」というのはわかるのですが、剣道は別に戦後に生まれたものではありませんよね。 肩を打たなくなったのは、「スポーツ」という考え方が浸透した戦後のことなのでしょうか?
面,胴,小手の防具や竹刀というのは、ずいぶん古くから、江戸時代の初期から存在するものと聞いています。また、それらの防具を積極的に使って稽古に取り入れたのは、幕末の北辰一刀流・千葉周作であるとも聞いています。
幕末,明治,大正,昭和初期と、日本は常に外国からの脅威におびえ、富国強兵策を推し進め、次々と戦争を行っていたはずです。もちろん西南戦争などの内戦もありました。
また、実戦で本当に役に立ったかどうかはともかく、陸軍兵士は皆、腰に軍刀を下げて戦場に赴いたはずです。軍隊でも剣道は盛んに訓練されていたはずです。
つまり、終戦以前の剣道家の頭には、常に「実戦」が想定されていたのではないでしょうか。だとすれば、例えば鉄のヘルメットを被った敵に面打ちなんて無意味であり、袈裟斬りの方が実戦的でしょう。突きも胴を突いた方が外れがないのでは…。
というわけで、実戦的刀法のイロハのイである「袈裟斬り」が消えたのはなんとも納得がいかないのです。
No.2
- 回答日時:
「危険」だからです。
危険な技を容認していくとケガが増えますから。
K-1では金的は反則をとられますし、ボクシングでも上半身以外にパンチを当ててはいけません。
「肩に防具を」・・・なら剣道にこだわらずスポーツチャンバラでもいいんじゃないですか?
この回答への補足
いえ、別に「剣道に肩打ちを取り入れろ」と主張しているわけではなく、歴史的になぜそうなったのか、が非常に疑問なのです。
肩打ちは危険でしょうか? 防具がなければ鎖骨を折りますから危険ですが、肩を厚いパットで被えば(アメフトのように)別に危険はないのでは?
喉への突きの方がはるかに危険ではないのでしょうか。(別に禁止しろという主張ではありません)
No.3
- 回答日時:
#1さんに賛成。
現代剣道は純粋な武道ではなく、スポーツ,競技なのです。竹刀剣術が開始された江戸時代には多くの流派があり、その練習中、組み手(剣道でもそういうのか?)ではそれぞれの流派がそれぞれのルールで行っていたことでしょう。なかにはあなたの言う袈裟切り、胴突きを有効だとしていた流派もあったでしょう。しかし、剣道というかたちでルールが統一される過程において競技化傾向が強くなってしまったため,有効打としての地位を剥奪されたのでしょう。その過程はわかりませんが恐らく、「剣の基本は上からまっすぐ振り下ろすものだ」という固定理念とあとは見た目・かっこよさだったのでは?
ちなみに私の友人で居合をやってる人間がいますが、居合では型の演舞で目を狙うこと、胴を突くことは当たり前だそうです。なかにはすねをねらう流派もあるとか。これとくらべてもやはり剣道は競技なのでしょう。K-1で立ち技最強とかいってるのになんで肘が禁止なんだ、と文句言ってるのと同じだと思います。
この回答への補足
補足としては#1の方へのものと同じですが、
>K-1で立ち技最強とかいってるのになんで肘が禁止なんだ、と文句言って
>るのと同じだと思います。
これは違うと思います。肘打ちはどうやったって危険ですし、肘にズレず動きにくくない、安全な防具を着けることは難しいでしょう。
一方、剣道では肩に少し厚い防具を着ければ、竹刀で打たれてもなんの危険もないと思います。
No.5
- 回答日時:
少し、質問の趣旨と外れるかもしれませんが、最近、相手の面を首を曲げて
肩の部分で受けて避ける、という行為がよく行われていますよね。
以前、ある大会(高校の全国規模の大会だったと記憶していますが)の決勝戦、団体の大将戦で片方の相手が相手の面を首を曲げて避けたところ、審判の旗は綺麗に三本揚がったそうです。試合後、監督が抗議をしたところ、
「剣道は武道である。面を避けるために首で受けるなど言語道断、首を切られれば人は死ぬのだ。」と回答され、何も言えなかった、という話を聞きました。
袈裟斬りについてですが、剣道は江戸時代に大小無数の流派に分かれていた
剣術を、明治になって、剣道と名を変え、統合した物です。
その時に袈裟切りは加えられなかっただけではないでしょうか?
胴突きに関しては、相手が上段の構え(八相も?)を取っている場合に限り認められます。
>「剣道は武道である。面を避けるために首で受けるなど言語道断、
>首を切られれば人は死ぬのだ。」と回答され、何も言えなかった、
>という話を聞きました。
まったくその通りですよね。ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
質問の意図をようやっと理解しました。
ようはなんで今の剣道に袈裟切りなど実戦でむしろ有効なのでは?と思われる技が剣道にといりれられなかったのか?という疑問なんですね?
それなら答えは簡単です。竹刀剣道はすでに実戦を考えてないからです。江戸時代は太平の世。実際に有効かどうかよりも、かっこよさ・精神性が重要視されたからです。(武道というよりも武士道なんでしょう)競技的にも面・胴・籠手・突きというのはバランスよく全体の急所に配置されていますし。もちろんそう考えない剣術家はいつの世にも多かったでしょうが、誰でも安全で確実にある程度強くなれる防具・竹刀剣道が流行し、それが主流派になった時点で「実戦に有効な」技よりも「竹刀剣道で有効な」技をみんな練習したでしょうしね。ようはちょっとした工夫でもっと実戦てきな技を使えるのに、というあなたの主張はおそらくはいつの時代でもあったのでしょうが…大多数の、「竹刀剣道」を王道とする人たちには通らなかったのでしょう。
あとあなたが言う戦前の剣術家たちは…というものですが頭ごなしで失礼ですが、大部分はなかったと思いますよ。幕末の時代も実際の「剣士」は竹刀剣道(この時代はまだ剣道という言葉は正式ではなかったでしょうが)はお座敷剣法、実戦では役に立たないとみなしていたようです。幕末で有名な次元流は立ち木打ちが基本だったそうですし、天然理心流(だったよな?)も竹刀はからっきしだったという話も聞きます。西南戦争のころはそもそも武術全般の人気が低下してたらしいですし。戦中も…軍刀は一種のステイタスで実際に使うわけではありません。白兵戦をするなら銃剣術でしょ。軍人や武道家に実戦という意識はあったとおもいますがあくまでもそれは「剣道」とはなれたものでしょう。
わたしはむしろ戦後のほうが「剣道=武道」というイメージは強いのではという疑問さえあります。戦後教育で武道というものを改めて日本は考えなおさなくてはならなくなりましたから。(実際、剣道は戦後に占領軍に一時禁止され、剣道家たちは剣道は実戦のものではない、肉体と武道という精神性を養うものだと主張したようですし。)
要ははじめの時点で実戦と区別していたから、有効打の位置は実戦性とは無関係に決められたのでは?ということです。逆に言うと歴史的に消えたのではなく最初から(実戦性は)必要とされなかったのでは?安全にできるからできないからとは無関係だと思います。もちろん長い剣道・剣術の歴史でこの技は有効打として認める認めないというルール改正は何度もあったでしょうが。しかしあなたの実戦でより有効な技を優先すべきだというのはひとつの考え方だと思います。ただ誰もが同じように武道を実戦と結びつけるわけではなかったのです。#1さんがみたら嘆かわしい…と思うでしょうが。でも柔道だって実戦で有効とされる技を表向き危険だからとか正常な技の発達を妨げるという理由で禁止してますし。それが日本武道の偽らざる歴史だと思います。
ちなみに私は肘技が突出して危険な技とは考えていません。ムエタイや空手では防具もつけないで使っていますし。(あえて言うならすべての技は使い方しだいなのですから。)K-1に採用されなかったのは単にキックボクシングとの兼ね合いからだと理解しています。
もしもあなたの趣旨とぜんぜん違うようなら無視してくださいね…。
No.7
- 回答日時:
Gです。
はい、これでわたしも、nさんの質問の意図がわかりました。
わたしもfさんに同感です。 初めから剣道としてのわざとは見ていなかったと言う事ですね。
また、「押し切り」の先立った剣道の技では、「引き切り」の袈裟斬りを「押し切り」をしても、有効(実践的な意味で)とも思えませんし、また、真剣の袈裟さ斬りにおける、自分に体の隙を与えると言うこと自体が、剣道としては喜ばしい事ではなかったと思います。
袈裟斬りは性格上、「とどめ」の技であるからなんですね。 つまり、失敗は許せない、と言う事にもなります。
私もある伝統居合道をしていますが、剣道(居合道も)と真剣による勝負とはまったく異なる物と見ておりますので、nさんのご質問の「疑惑」を持った事はありませんでした。
余談ですが、防具をつけないすねに対しての攻撃もあっても良いのではないかとおもうくらいです。<g>
では、またの機会に。
No.8
- 回答日時:
剣道は切り合いで使える技術を抜粋したものだと聞きます。
つまり、袈裟切りは使えない技なのではないでしょうか?真剣で切りあうところを想定してみてください。袈裟切りを行うにはかなり深い間合いまで入らなければなりません。あと、昔に二の太刀が続かないという話も聞きました。体を斜めに切るのですから当然です。やはりそれよりは押し切りによって急所をピンポイントで狙う方法のほうが頭のよい戦い方であると思います。多人数が相手の場合に何人も切れるように大きな隙を作る技はだめですよね。刀もだめになりますし。No.9
- 回答日時:
まず、剣道は現代ではもはやスポーツのひとつだと考えてみてください。
スポーツであれば、どんな場合にも公平に裁量できるルールが必要です。
剣道では、『動、体、声の一致』という判断基準があり、
たとえば面を打つなら、
前に大きく踏み込み、竹刀を打突部位に振り下ろし(動)、
背筋を伸ばし、肘を伸ばし、(体)、
気合を入れる(声)。
これが一致してはじめて一本ということです。
これはあくまで私見ですが、
袈裟斬りを竹刀でやっても、
『有効打』と『無効打』の区別がつきにくいのが原因で、
剣道から消えたのではないかと思います。
打突の美しさを追求しているフシがある剣道では、
袈裟斬りを認めてしまうと乱戦となり、
スポーツチャンバラのようになってしまうのを嫌い、
消えたのかもしれません。
そもそも、剣道がうまいからといって、
合戦での功績を期待するということは、
昔の武士でもあまりしなかったことらしいです。
かの新撰組では、竹刀剣道で最強だったのは、
沖田総司であったといわれますが、
彼が土方歳三と真剣で斬りあったら多分負けていたと思います。
つまりは、斬りあいのABCを学ぶ程度のことで、
実戦とのつながりを重視することは、
少なくとも近世に入ってからはなかったらしいのです。
ちなみに、私見でものを言わせていただくと、
袈裟斬りは必ずしも有効な技術ではなかったはずです。
トンコツを包丁で割ることができないように、
人間の骨を刀で斬ると、少なくとも刃が痛むはずです。
そうでなくても刃に脂がまわると斬れなくなるので、
合戦での斬りあいでは、
首、手首、脇の下、顔面などを狙うか、
脚を払って体重をかけて突き刺すのが主な戦い方であったと、
評論めいた剣客小説ではよく書かれているからです。
No.10
- 回答日時:
現代剣道がスポーツか武道かというと議論が分かれるところだと思いますが、少なくとも剣術各派が統合されて「剣道」と称されるようになった明治期においては、当時の人々はおそらくは剣道を武道と認識していたと思われます。
(そもそも武道という言葉自体このころ出来たものでしょう)そして、同時に小手・面・胴・咽喉という有効打突部位が定められたのもこの時期と聞いております。さて、「肩」がどうして有効打突部位に加えられなかったのかという疑問についてですが、
私は、2つの理由が考えられると思います。
一つは、下の方も仰っている「有効かどうかの見分け」がつき難いということ。安全性を考慮すれば、現在の面だれでは足りず、かなり肩の部分を大きくしなくてはならないのじゃないでしょうか。そうすると、逆にどうしても一本と評価することが難しくなります。
二つ目は、必ずしも安全とは言えないということです。例えば、小手打ちは最も多用されるワザの一つですが、必ずしも狙いどおり防具のある小手部分を打てるものではありません。肘を痛打されることもあれば、右手親指の付け根を剣先で打ちひしがれることもあります。私など未だに右手親指が左手に比べてうまく曲がりません。肩を有効打突部位に加えたらどうでしょう。防具の部分が十分に大きくなかったら鎖骨骨折の危険性が常につきまとうのではないかと思います。
なお、胴突きについては、突きワザの難易度を高めるためにわざわざ咽喉部分に打突範囲を限定したのじゃないでしょうか。(咽喉を突く技量があれば胴などいつでも突けるという意味で)
西洋化、近代化の進む明治期において、しかも近代化において柔道に先んじられた剣道界としては、近代的統一ルール制定は剣道が生き残るための必須課題だったのだと思います。
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