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耐震設計の考え方ですが
1次設計と2次設計がありますが
1次設計は中地震での建築物の機能保持が目標で
2次設計は大地震での人命保護が目標となっていますが
それでは1次設計の許容応力度計算だけでOKとなる建物は
人命保護は直接考慮されていないと言うことになるのでしょうか?
機能保全が目標でも大地震が来ればやはり倒壊してしまうので
人命保護はすべてに考慮されていなければ意味がないような気がするのですが・・・
阪神大震災の時のような地震が来て建物が倒壊した場合
この建物は法律上ルート1で設計された建物だから倒壊しても仕方がないんだよ・・・ってのはおかしいと思うのですが
ルート1の壁量の式はルート2の式よりも条件が厳しいので安全率は高く設定されているのかもしれませんが、それでも目標が機能保全ならば
人命は担保されているとはいえないことになると思うのですが。

A 回答 (8件)

#2のcyoi-obakaです。



今回のスレは、いろんな方の回答が頂けて良かったですね!
ただ、抽象的なスレですから、明快な回答は難しいですよ。

はっきり申して、現在の建築基準法内の構造設計規定を満足したとしても、それで安全が必ず担保される物ではありません。
仮に二次設計で人命保護を目標にしたとしても、スタートが仮定ですから、その仮定に差異があれば答えは目標とは異なってしまいます。
現実的には、基準法に準じた仮定条件で設計しても、その通りに挙動する建物がどの程度の割合なのかは、誰も判りません!

誰も判らない物に対して、その責任を問う事事態に無理が有ります。
ただ、何らかの規範が存在しないと秩序ある都市計画(建築行為)が実行されなくなる。
その秩序が建築基準法と解釈するべきでしょう!
従って、秩序を乱す行為は処罰の対称とするが、秩序内において最善と思われる判断の基に設計された物に対しての処罰は有り得ません!
ここで大切な事は、「秩序内において最善と思われる判断」の定義だと思います。
この判断は、現行法では構造設計者の判断という事に成ります!
しかし構造設計者にも個人差(能力差)が有るのは当然ですから、出来る限り個人差が出ない様にするのが、確認審査(適合判定含む)と成るのでしょう!
特に構造設計は力学(物理学)ですから、意匠デザインとは異にする分野です。
何処まで行っても計算で表さなければ成りません。
そして建築は経済活動でも有ります。
ここに表現の難しさが生じるのではありませんか?

結論として、建築基準法では全ての建物が人命保護を目標としている事は、法第1条(目的)に明示されています。
ですが、人命保護を担保するとはどこにも記述されていません!!!
当り前です。そんな事、所詮無理な事ですからネ!
だだ、設計者はそのプライド(あえてこの語句を使います)に懸けて設計する! これ以外無いでしょう? プロなのですから………
それにしては日本の社会は設計士を軽視してますが…………!

最後に
>この建物は法律上ルート1で設計された建物だから倒壊しても仕方がないんだよ・・・
とは、良識ある設計士は誰も思ってないと思います。
仮に、30~40坪程度の木造2階建て住宅で設計料が1000万円だったら、履歴応答解析だってやりますよ!
でも、そこまで解析しても倒壊しないとする保証は無いんです!
これが自然の大きさであり、人間の微力さなんでしょうね!
残念な事ですが…………

あなたに送ります!
「今有る力で全力投球!」
 
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>今回のスレは、いろんな方の回答が頂けて良かったですね!
>ただ、抽象的なスレですから、明快な回答は難しいですよ。

久々ですね^^;
直接試験には関係ないであろう
受験生のちょっとした素朴な疑問だったのですが
かなり勉強させてもらいました。

>結論として、建築基準法では全ての建物が人命保護を目標としている事は、法第1条(目的)に明示されています。

ついにここにありましたね~^^
そうなんですね。
どんなに屁理屈を重ねて勉強して行っても
最後は必ずここに帰ってこなくてはならないんですよね。
どの法律もそうですが第1条がすべてにおいて初心であり
大原則なんですね。

お礼日時:2009/03/11 23:31

>なのでこのような解釈のできる法文なりがどこかにあればいいのに・・・



構造設計をしていまして恥ずかしながら2007年の法改正前はほとんど基準法を読んでいませんでした。
ここ2年ほどは必死に基準法、施行令、告示・・・・と読みました。

そこで感じたことは法律はどうとでも解釈できるようにわざと曖昧に書いてあるのではということと、枝葉が分かれ最終的には告示のさじ加減で変更可能になっているということです。役人が作る文章に騙されないよう気をつけなければと思います。

尾ひれがついたものに騙されないようにしなければいけませんね
世界でも最先端の耐震設計法・・・・・・
高度な専門知識を持つ・・・・・
飲みなが激論していた時代をおもいだしました。頑張ってください。
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この回答へのお礼

ありがとうぎざいます。

なるほど、わざと曖昧ですか…
役人の作る文章には役人の逃げ道が潜んでいるのかも知れませんね。
逆にある意味、原点でありその先、全ての本質が数行でまとめられている第一条が一番の逃げ道なのかも…

今回は試験勉強を超えた部分で色々勉強させていただきました。
今後とも素朴な質問が続きます?ので
その時は又、ご回答の方よろしくお願いしますm(__)m

お礼日時:2009/03/12 13:07

>国語的解釈で疑問を持っています。


NO.3です。
その通りです。逆に考えましょう。
中地震、大地震共すべての建物で両方の安全であることの確認が必要です。

ある一定の基準を満たせば(RCなら断面算定の割増しとか、Sなら部材ごとの変形性能に関するものとか)大地震でも危険でないことが過去の地震、実験等で分かっているので計算することが免除されている。

ルート1はもっと厳しく断面が大きくなるようになっているので計算をもっと省略しても大地震でも危険でないので計算が免除されている。

但し、建築基準法はあくまで最低の安全性を目標としていることを追記しておきます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

自分の中でも大体皆さんが仰ることはわかっていて、
もし私も他人に質問されると皆さんの回答のような説明になっていると思います。

>ルート1はもっと厳しく断面が大きくなるようになっているので計算をもっと省略しても大地震でも危険でないので計算が免除されている。

なのでこのような解釈のできる法文なりがどこかにあればいいのに・・・
と思ったわけです。

お礼日時:2009/03/11 23:18

一級建築士です。

(構造専門ではありませんが)
私は建物の規模が大きくなると変形による影響が無視できなくなると解釈しています。
単純計算ですが、層間変形角が同じ場合高さが10倍になれば変形量も10倍になることになります。
また規模が小さい建物は多少ゆがんでもたかが知れていますが、規模が大きくなると部分によっては一箇所ゆがむとそこに力が集中してそこから建物全体が崩壊といったことになるかも知れません。
そのため最悪の場合でも「影響の少ない部分を先に壊れるようにして建物全体を守る」といったことも考慮します。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

いままでのお礼文で説明していますが
実務的な考え方と言うよりも
国語的解釈で疑問を持っています。
たぶん先の方も書かれていましたが2次設計は後付のため
こう言う言い回しになってしまっているのでしょうね。
でも同じ流れ上の目標付けなのだから
もっと明確にすればいいのに…と思ってしまいます。
こんなこと誰も考えないんでしょうかね…ゞ

お礼日時:2009/03/10 09:44

>1次設計の許容応力度計算だけでOKとなる建物は


>人命保護は直接考慮されていないと言うことになるのでしょうか?

木造のルート1の場合ですが、許容応力度計算で、人命保護を軽視した構造設計とは思いません。

木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008年版)という解説本の中に
書いてたと思いますが、大規模地震では、ある程度の変形は、仕方ないが、倒壊は、防ぐ設計仕様だと理解しています。
http://www.howtec.or.jp/joho/syoroku/syoroku202. …
一度、読んで見て下さい。

ルート1ですから、大規模建築、高層建築ではありませんので
ある程度、限った部分ででも、倒壊は防げるのでは?

でも、阪神大震災の時でも、倒壊被害は、地盤、地域によって、非常にバラツキがあったと思います。
巨大地震に対して、ルート1とか、ルート2とかで完璧に防げる問題かどうか、疑問です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

ぶっちゃけ実際に倒壊が防げるかどうか?
と言うことに疑問を持っているのではなく、
勉強していてこの定義の仕方が納得いかなかっただけなんです。
なぜこんなあいまいな定義にしているのか…
なぜ明確に比較できるようになっていないのか…
と言うところです。

お礼日時:2009/03/10 09:34

鉄筋コンクリートの壁量も平均せん断力からの逆算で大地震時の安全性の担保をしています。


鉄骨はもっとわかりやすいはずです。全体の詳細な計算をする代わりに単材ごとに仕様規定を決めて大地震時の安全性を担保しています。
下の方がおっしゃっているように耐震性の余力は通常は
ルート1 > ルート 2 >ルート 3 となります。
詳細な検討をする代わりに個別の部材等の仕様規定を厳しくして大地震時の安全性を担保しているということだと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

>ルート1 > ルート 2 >ルート 3 となります。
>詳細な検討をする代わりに個別の部材等の仕様規定を厳しくして大地
>震時の安全性を担保しているということだと思います。

はい、実際はそうなのかもしれません。
と言うか私も実際は大丈夫なのだと思っています。
しかし表題で言ったように
それでも目標が機能保全ならば《定義としては》人命が担保されていることにはならないのでは?と思うのですが。

お礼日時:2009/03/10 09:29

今日は cyoi-obakaです。

 river1さん構一考査、うまく行きましたか?

さて、mezakenさんの質問の、一次設計と二次設計の違いですが、
私は、一次設計自体が二次設計に比べて耐震能力が劣るとは考えていないんです。
一次設計でクリアーする建物は、小規模な建物が多いですが、Coとか壁量とかの設定が二次設計の場合よりキツいですよネ!
つまり、耐震性の根本概念が違うのです。
  一次設計の建物は、強度型の建物!
  二次設計の建物は、靭性型の建物!
と解釈するとよいのでは? と思いますよ。
では、何故に二次設計という概念が生まれたかですが、
これは建物の高層化が主たる要因でしょうね~!
高層の建物を一次設計で解析し、その条件をクリアーするには膨大な強度(架構断面の肥大、壁量の増大等)が必要となり、
経済性の観点がら無理が生じてしまうので、二次設計という概念を導入して対応したのでしょうネ!
従って、一次設計も二次設計も中規模の地震では機能保持を目標にしてますし、大規模の地震でも倒壊しない事(人命保護)を目指してます。
ただ、一次設計では、大規模の地震オーダーの解析をしてませんから、あえて大規模地震には触れていないだけです。
過去の経験と実績から、現在の一次設計だら倒壊はしないだろう?!と考えているのではないですかネ!
二次設計は、靭性型の建物(変形を許容した解析)ですから、許容した変形に対しての安全性を数値的に示さなければならない!
この点で、二次設計は大地震での人命保護を目標にする事に成ったのでしょうね。
以上、こんな説明で如何でしょうか?
 
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>一次設計の建物は、強度型の建物!
>二次設計の建物は、靭性型の建物!

なるほど…
しかし、やはり定義付けの表現としてはあいまいですよね…
国語的解釈ではやはり
「この建物は法律上ルート1で設計された建物だから倒壊しても仕方がないんだよ」・・・ってことになってしまうのではないでしょうか?
例えば裁判沙汰になった時には個々の解釈ではなく定義が重要になってくるかと思うのですが…
そのため

>一次設計では、大規模の地震オーダーの解析をしてませんから、あえて大規模地震には触れていないだけです。

と言う考え方だけでは裁判上では戦えないのでは?
って思ってしまいます。

私の考えはひねくれているのでしょうか^^;

お礼日時:2009/03/10 09:23

阪神大震災の時に倒壊した建物は、木造の場合1/4分割計算がされていない建物で「新耐震基準」が施行される前の建物がほとんどである事です。


「新耐震基準」及び木造の1/4分割計算された建物については、被害が軽微で倒壊した建物は無く、火災により焼失した物が多いそうです。
RC造やS造の場合は、一階がピロティー形式の物や耐力壁の配置の不十分な建物に被害が多いそうです。
現行法の1次設計は、これらの被害をふまえ、各構造別に1次設計方法が違っています。
詳しくは、2007年版建築物の構造関係技術基準解説書(別名構造黄色本)の各構造の計算フローチャートを参照しましょう。
大地震にも耐えられるように設計するなら1次設計での設計荷重を1.25~1.5倍に上げて計算するか、2次設計の保有水平耐力計算を行えばよいです。
どの計算ルートで計算するかは、設計者の判断に委ねられている部分がある事も各構造の計算フローチャートを見ると解ると思います。
現行法の1次設計は、大地震で被害があるとしても全て倒壊しない物として、偉い学者さんが規制数値を制定しているはずですので一応人命保護は考慮されていると解釈しています。
むしろ地震での火災の方が怖いとは思いませんか?
ご参考まで
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この回答へのお礼

ありがとうございます

>大地震にも耐えられるように設計するなら1次設計での設計荷重を1.25~1.5倍に上げて計算するか、2次設計の保有水平耐力計算を行えばよいです

>むしろ地震での火災の方が怖いとは思いませんか?

ただ今回は実務でどう対処するかではなく
1次、2次設計の定義がどう言う考えのもと
成り立っているのかが知りたいのです。

>一応人命保護は考慮されていると解釈しています。

その上でこれがもし考慮されているのなら
1次設計の定義も大地震時の人命保全になってしまい矛盾してしまいます。
これが
1次設計の定義が大地震での人命及び機能保持で
2次になると大地震時に損傷はゆるしてあげるが人命は保全しなければならない、と言うことなら意味はわかるのですが
1次設計は中地震での建築物の機能保持が目標で
2次設計は大地震での人命保護が目標
と言う表現では国語的にどうも納得いかないんです…

思うにこの考えは100年に1度来るか来ないかわからないような大地震に、一般市民の最も多くかかわる小規模建築物にやたら丈夫にしてコストをかけるのはどうか?みたいな所から来ているのではないかと思うのですが…

お礼日時:2009/03/09 13:35

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