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21世紀のキリスト教圏で死刑廃止が盛んな理由について質問です。

アメリカでも死刑を廃止した州はキリストが強い勢力を持つ地域ばかりですし欧州でもアジアでもその傾向は強いようです。
しかしながら疑問があります。
中世以前は死刑とキリストが両立できていたように思うのですが、近代以降、キリスト教圏が死刑廃止国ばかりになってしまった理由はなんですか?
キリスト教の解釈?か教えそのものがここ100年ぐらいの間で大きく変わってしまった理由が何か知ってる方がいたら教えてください。

A 回答 (4件)

質問者さんは事実認識に間違いがあると思います。

アメリカの約3/4は死刑実施州であり、特にバイベル・ベルトと呼ばれるキリスト教の勢力がひと際強いテキサスからテネシーにかけた中西部の州は、死刑賛成派、銃所持権主張者が多いことでも知られています。息子ブッシュがテキサスの知事だった時には、彼が死刑実施数で新記録を毎年刷新していました。アメリカでは50%以上人達が毎週定期的に教会に行く、キリスト教熱狂国です。これは、西欧の中で最も多く教会に行くとされるフランス人の15%を何倍も超える、異常な数です。オバマ大統領も含めて、どの大統領でも「アメリカに神の祝福あれ!(God bless America! )」で演説を締めく来るのが恒例に成っています。このように、現在のヨーロッパはキリスト教の影響がアメリカより桁違いに小さくなっております。そんなヨーロッパで、死刑廃止論が盛んに言われるようになって来たのです。バチカンが死刑廃止論を主張し始めたのは、このようなヨーロッパ人の社会的あるいは政治的な変化が起こってからです。

下に挙げるURLでも説明されているように、キリスト教の教義は死刑肯定派になって居ります。ですから、もしキリスト教と死刑の関係があるとするならば、バイブル・ベルトで実証されているように、キリスト教の影響力の強い所では死刑賛成派が沢山居るというのが事実です。

プロテスタントのアングロサクソン、ゲルマンなど白人のみがアダムの子孫であり、唯一魂を持ち一切の罪を犯していない神(イェホバ)による選ばれし民として他の人種から優先され隔離されるべきである、と主張して多くの黒人達をリンチと呼ばれる私的な死刑にしたのは、1930年頃大多数のアメリカ人達に支持されたKKKと呼ばれるキリスト教熱狂者達でした。

また、1692年にマサチューセッツ州のセイラムで起きた、200名近い村人が魔女として告発され、19名が処刑され、1名が拷問中に圧死、5名が獄死した魔女裁判は、1950年代初頭頃の米ソ冷戦の初期に、マッカーシズムという形を取って再現されたとされております。魔女狩りの根拠とされたのはキリスト教の聖典旧約聖書『出エジプト記』22章18節の「女呪術師を生かしておいてはならない」です。また、魔女狩り将軍として名を馳せたマシュー・ホプキンスは清教徒の牧師ジェイムズ・ホプキンスの息子で、アメリカが清教徒の移民から始まったのは、質問者さんもご存知だと思います。

息子ブッシュ大統領がアフガニスタンとイラク戦争を「十字軍」であると、つい本音を出してしまったのも、つい最近の出来事ですね。そんなキリスト教原理主義国のアメリカでは死刑存続を標榜しないと、政治家として当選するのが難しいのです。また、アメリカでは裁判所の判事は選挙で選ばれるので、選挙が近づいて来ると、死刑判決の数が急に増えます。その判決を下せば、新聞やテレビでデカデカと報道してくれるので、死刑好きなアメリカ人を説得するのに有利になり当選し易くなるからです。これは冗談ではありません。先年、アムネスティ・インターナショナル(国際人権救援機構)がこの事実を指摘して、アメリカのやり方を正式に非難しました。

他の国ではいざ知らず、アメリカではたとえ例外が在っても、
キリスト教者=死刑存続派
と見て、大局的に間違いがありません。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/死刑存廃問題
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子どもを意識したからでは?


中世って子どもも多く死刑になってましたからね。
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中世での死刑は異端と断定された人です。

 当時は人=キリスト教信者ということです。 従って異端となれば、もう人ではないわけですから、煮て食おうが何をしようがかまわないということになります。 魔女なども異端の類いになります。 それに対して人類は非常に大切なものとの考えで人類愛・人権は大事という考えが出てきました。
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回答します。



一番最大の理由は、国が武力権を持ち、キリスト教会が文化権を有するという風に変ったからです。

その昔、キリスト教会(特に、ローマ・カトリック、ビザンチン)は強大な権威を持っていました。ご存知の通り、「カノッサの屈辱」を初めとして、歴代の教皇は国王をも従える力を有していました。これは、ローマ帝国でキリスト教が国教になってからのこと(詳しくは、塩野七三著「ローマ人の物語」、新潮社)。

その後、分裂したヨーロッパに在って、世俗の権威は国王が、形而上の権威はキリスト教会が有していました。

20世紀に入って、ローマカトリックを初めとして、キリスト教会は世俗の問題には立ち入らないという紳士協定を締結します。これは、ご存知の通り、第一次世界大戦、第二次世界大戦を防げなかったこと、更にはイタリア・ファシスト党との関係やドイツ・ナチス党との関係を疑われた事によります。

そして、死刑廃止容認に動いたのは、一番最大の理由として、「キリスト」の存在を認めるという判断に動いたからであるともいえます。もしも、「死刑を容認してしまうと、罪を犯した人が殉教にあった」という、「聖書」との間での論理矛盾を回避できないという点もあるかと思います。

つまり、純粋無垢の存在である、キリストは殉教であった。しかしながら、罪を犯した人の死刑を容認してしまうと、罪そのものの贖罪となってしまう。つまり、「キリスト教会」が罪を被るということになる。それを恐れて、ピオ十二世、ヨハネ・パウロ二世は、死刑廃止容認に積極的に動いたのではないかと思います。

では。
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