No.7ベストアンサー
- 回答日時:
好きな曲ほど要求水準が高くなって,100%満足な演奏がなかなか
見つかりません。より自分を満足させる演奏を次々に探し求めて,
そのおかげでチャイコフスキーの協奏曲も多く聴くことができました。
お目当てはシベリウスなのですが…。
何度席替えをしても,隣の席はいつもチャイコフスキー。
そんなわけで,今日,お勧めの2枚もチャイコフスキーが一緒です。
お勧めは,あまり迷うことなく,次の2つを選びました。
◇
クリスチャン・フェラス(ヴァイオリン)
カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1964)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/235220
他の有名なヴァイオリン協奏曲のような派手さもなく,華やかさもなく,
難しい割にはパッとしなくて,わかってくれる人にしかわかってもらえない,
そんな損をしている曲のようにも思えます。でも,ヴァイオリンのことを
本当によく知っている人が作ったと思える曲でもあります。
ヴァイオリン協奏曲によくあるヴィルトーゾ的な技巧が前面に出る曲では
ありませんが,フェラスの演奏は随所に技がキラリと光るところがあり,
それも魅力です。
また,いかにもヴァイオリン協奏曲といった,オーケストラをバックにして
美しい旋律を一番前に出てきて朗朗と歌うような曲でもありませんが,
フェラスは聴かせどころというところで,たっぷりとヴァイオリンを響かせ,
ヴァイオリンらしい魅力を引き出していると思います。
もっと長生きしてほしかったです。(1933-1982)
◇
ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)
ロジェストヴェンスキー指揮
モスクワ放送交響楽団(1965)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1849049
私が買ったCDは,まだ,ソビエト国立放送交響楽団の名になっていました。
ロジェストヴェンスキー指揮モスクワ放送交響楽団との録音は1965と1968の2つがあり
混乱させられますが,どちらかが間違えで同じ録音だろうと思います。
東西の冷戦当時,旧ソ連の録音・録画は西側に比べて劣るように思います。
この録音がひどく悪いということはありませんが,響きが細いのが良い演奏だけに
もったいないと思います。オーケストラの技量の差もあるかもしれませんが,
クリスチャン・フェラスの録音と比べると,かなりオーケストラの音に差があります。
オイストラフは感情表現を露骨に出すような人ではなく,熱くても知的さがあり,緻密で,
雑なところは全くない…と,欠点を見つけられないようなヴァイオリニストです。
働き盛りのフェラス,熟したオイストラフ,聴き比べてみると,
そんな印象を受けます。
この回答への補足
ご回答下さった皆さま。
本当にヴァイオリンど素人の私に ご丁寧.ご親切にいろいろ教えて下さりありがとうございました。とても嬉しいです。まだ若干迷い気味ではありますがとりあえず2枚購入して聴いてみます。皆さまから教えて頂いたいろいろな事を参考にさせて頂き この曲の素晴らしさを実感していきたいと思っております。ありがとうございました。
こんにちは。
いつもながらに知的で説得力のある そして見識豊かなご説明ありがとうございます。私が今回ヴァイオリンを積極的に聴こう!と思ったきっかけが 既出のご質問の『ピアニスティックについて』という一見ヴァイオリンとは全く無関係の答えをずっと考えているうちに 何故か『ピアノを少し遠くから見てみよう』という気持ちになり 又私の恩師がピアノの上達にヴァイオリンを聴く事を強く勧めて下さっていたのにも関わらず あまり多くのヴァイオリン曲を聴いていないなぁ…と反省。恩師曰く『ヴァイオリンのような音の抜き方ができると良いね』・・・確か他にもおっしゃっていましたが忘れました(爆)。hikipapaさまのご回答は奥が深いので 何度も読み返さないとなかなかすぐに理解できません(汗)じっくりと読み返し CDを聴く時に参考にさせて頂きます。ご回答ありがとうございました♪
No.6
- 回答日時:
迷いますね
この曲を聴いた感想は
1.シベリウスの思い入れ
「ヴァイオリンに永遠の片思い?」で何とも切ない
<1~2楽章>
2.厳しい寒さの中に真っ赤に燃えさかる情熱、
一面 銀化粧世界に真紅のバラ
<1~2楽章>
3.素晴らしいキレとワクワク愉快で楽しい~♪
<3楽章>
あくまでも 私の感想です
さて、既にご回答にある演奏 全て聴きました。
シベリウスのヴァイオリンコンチェルトは
なぜか女性奏者のが良いなぁと感じます
で、私のダントツ盤は 男性のフェラスの演奏ですね
■クリスチャン・フェラス/カラヤン(ベルリンフィル)
No.4さんの回答と同じです
技巧を凝らしているので 時にヒステリックにもなってしまうこの曲
フェラスの素敵な演奏は
特に上の「1」で
”永遠に片思い”感覚があり 心に響きます
※奏者はオイストラフが好きですが これはフェラスに軍配上げます
では 次のお気に入りは
■チョン・キョンファ/プレヴィン(ロンドンフィル)
No.5さんの回答と同じでしょう
上の「2」が該当します。
こんにちは。
いつもご回答楽しく拝見させて頂いてます。
直接お話しするのは初めてでしたっけ?anchanさまには妙に親しみがあって初めての感じが全然しません(^^;
おっと。全然関係ない話しをすみません。そうですかぁ。♯4さま♯5さまと同様のご意見ですね。う~ん(汗)ますます迷って『ええいっ!こうなったら全然買うぞ!』と言いたい所ですが お財布の中身が・・・ね。そうですよね。技巧的な曲ってヒステリックになりやすい傾向がありますよね(と、自分の演奏を省みる私です^^;)『永遠の片想い』素敵な表現ですね。いつも表現の豊かさに感心させられます(なんなら私に爪の垢を少し.爆)ご意見是非参考にさせて頂きます。素敵な解説のご回答ありがとうございました♪
No.5
- 回答日時:
今までの回答には出てこなかったのですが、シベリウスは女性ヴァイオリニストが合っています。
やや線の細い音色が、シベリウスにはピッタリなのです。そこで、私のお奨めは、キョン・ファー・チョンの演奏です。プレヴィン指揮ロンドンSOのDECCA盤です。デビュー間もない頃の、チョンの切れ味鋭い演奏は、心をえぐられる思いがします。もし、今チョンが再録しても、あの演奏には及ばないでしょう。素晴らしいシベリウスを聴くことができます。プレヴィンのバックも満点の出来です。こんにちは。
確かにピアノもシベリウスは女性ピアニストがあっているような気がするので ヴァイオリンも例外ではないのかもしれませんね。
それにデビュー間もない頃のアーティストは勢いもありますし。今再録してもその演奏に及ばないというのもわかる気がします。
それにしても こんなにたくさん魅力的なご回答を頂けてとても嬉しい反面 非常に迷ってしまいます(汗)
皆さんのご推薦それぞれ納得できる解説付きなので。女性ヴァイオリニストという別の角度からのお勧め ありがとうございました。是非参考にさせて頂きます♪
No.4
- 回答日時:
機会があればヴァイオリン:クリスチャン・フェラス&カラヤン指揮:ベルリンフィルの魂の叫びを聴いてみてください。
圧巻です。シェリング、パール、ハイフェッツしか知らなかったヴァイオリン講師の家内が大感動していました。こんにちは。
ご専門の方からの力強いお勧め 大変嬉しいです。ベルリンフィルの魂の叫び…とても興味深く思います。
いくら指揮者音痴(笑)の私でもカラヤンは存じ上げていますし ベルリンフィルも好きな交響楽団なので。
相変わらずフェラスという方も存じ上げない無知さ加減ですが ヴァイオリン講師をされている奥様が大感動されたのですから 名演なのでしょうね。機会があれば是非聴かせて頂きます。
ご専門の方の貴重なご意見 ありがとうございました♪
No.3
- 回答日時:
皆さんと同じようなものとなってしまいますが、2枚推薦したいと思います。
1つ目はオーソドックスなソリストとして、シェリングと
ロジェストヴェンスキー(以下親しみを込めて「ロジェヴェン」)
の録音をお勧めします。
シェリングの音楽に対する真摯さといいますか謙虚さといいますか、
とにかくマジメな演奏です。音色がすばらしいです。
ロジェヴェン率いる伴奏もすばらしいです。
特に3楽章で民俗的なフレーズが出てくるのですが、他の録音を聞いた後に
ロジェヴェンの録音を聞くとその違いがよくわかります。
「ああ、これがフィンランドのなまりなのか!」というように。
2つ目は、重複しますが、ハイフェッツをお勧めします。
1楽章をスカッとすっ飛ばしたかと思うと、2楽章は本当にマジメに
引きます。3楽章は前にご回答なさった方のおっしゃるとおり。
なお、余談になりますが、ご興味があれば、ハイフェッツのシベリウス
コンチェルトのCDには、チャイコフスキーのコンチェルトの録音も
カップリングされていることが多いので、そちらもお聞きになることを
お勧めします。まさに名演・名盤だと思います。
こんにちは。
ムムムッ(汗)オーソドックスなソリスト『シェリング』ですか。オーソドックスさえ知らないとは なんともかんともお恥ずかしい限りです…『フィンランドなまり』・・・こちらも勉強不足でピンと来ませんが うっすら なんとな~くわかるような わからないような(笑)聴き比べの視点としての良きアドヴァイスで、とても参考になります。回答者さまもハイフェッツをご推薦して下さって ますます興味深くなりました。チャイコフスキーのコンチェルトも是非聴かせて頂きます。詳しい解説 とても参考&勉強になりました。(全く知識のない私には とてもありがたい事です)柔らかいお人柄がうかがえるご回答ありがとうございました♪
No.2
- 回答日時:
この種のお尋ねに、普段は私の感想と複数ある場合の順位だけを付けてお答えとするのですが・・・・・
この曲に対しては、私の・・・大お勧めは、誰が何と言おうと・・・・
《私の最初の所蔵はレコードでした。CDでも聴きますが、本気モードの時はレコードに戻ってしまいます》
●ヴァイオリン:ハイフェッツ/指揮:ワルター・ヘンドル/シカゴ交響楽団 1959年1月録音 RCA
(CD試聴可)http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%99%E3%83 …
ハイフェッツの緻密で卓越した技が生み出す豊かな響。シベリウスの持つ民族色を切ないばかりに唄いきりながら、他の多くの演奏所要時間が27分程度なのに対し、23分と言う超特急が、心臓を鷲づかみにされたままゾクゾクと身震いする緊張感!!比較出来る演奏を私は未だ知りません。
協奏曲専門の様に言われるワルター・ヘンドルですが、当にその伴奏指揮者として名人芸・匠と言える名演と思います。
50年も前の録音なのにSPCDまで出る位だから、いかばかりか、お解かり頂けるものと思います。
(SPCD)http://www.super-audiocd.com/software/disc.php?d …
(参考CD)
http://kechikechiclassi.client.jp/heifetzsibe.htm
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%99%E3%83 …
(ワルター・ヘンドルについて)http://orcheseek.blog66.fc2.com/blog-entry-21.html
聴き方に、チョッと目線を変えてみて!っと、お願いされている気分!?
●ヴァイオリン:イツアーク・パールマン/指揮:アンドレ・プレビン/ピッツバーグ交響楽団 1979年2月録音 EMI
(CD試聴可・試聴用サンプル部分にドボルザークの記述場所の間違い有り!注意!)http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%99%E3%83 …
パールマンと言うキャラクターの持つ明るさが、ここでも活気に溢れ底抜けに明るい楽天的な世界を作り出すのです。凍て付き暗く垂れ込める曇天のフィンランドは、ここには有りません。どこまでも濃青の快晴なれど、ハシャギたくなる乾いた極寒!北欧は決して暗くはないのです(笑い)!
どちらも好きです。気分によって選手交代します。
こんにちは。
回答者さまのご回答にしては 本当に珍しく『誰が何と言おうと』とご推薦下さった ハイフェッツ&ヘンドル 早速お気に入りリストへ入れました(笑)回答者さまがここまでおっしゃる事が興味深く?是非とも聴かせて頂こうと思います。ハイフェッツは史上最高の天才ヴァイオリニストだそうで(それすら知らない 何とも情けない私ですが)回答者さまのご説明を拝見していて 何故かホロヴィッツのラフマニノフp協奏曲第3番とイメージが重なりました。(全然違ってたりして.爆)。
一方のパールマンも20世紀における最も偉大なヴァイオリニストだそうで(だそうで…何とも情けない言葉のオンパレードでしょうね.汗)徹底的な美音 暖かで繊細 豊麗な唄い回し…ちょっと聴き方の目線を変えたくなった時のために ちゃんと覚えておきますね。・・・???回答者さまと直接お話しさせて頂くのは初めてですよね?いつも 目の回りそうな(失礼)膨大な知識と 本当に親切なご回答を拝見しているので初めての気がしなかったのですが。感想はどこかでお会いした時に またご報告させて頂きます。わかりやすいご回答ありがとうございました♪
No.1
- 回答日時:
シベリウスのヴァイオリン協奏曲と言えば、まずロジェストヴェンスキー&オイストラフの組み合わせはどうでしょうか?
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1424517
あと、私がおすすめしたいのはギドン・クレーメルです。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/761411
↑オーケストラはロンドン交響楽団ですが、これも指揮はゲンナディー・ロジェストヴェンスキーでしたね。シュニトケも入っているので、もし現代音楽のツンツンしたのがお嫌いでしたらごめんなさいと先に謝っておきます。
こんにちは。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲と言えば…とおっしゃるくらいなので 定番なのでしょうか。
オイストラフは有名なので 一応存じ上げておりますが 指揮者さんのロジェストヴェンスキーは全く存じ上げません(恥)
一方の ギドン クレーメル。Wikiによると『クールで切れ味の良い 聴いていて息苦しいほど細い線で描くような音色と 抜群のテクニック』との事でした。抜群のテクニックと言われると弱いですね~(笑)
どちらもロジェストヴェンスキーという事は シベリウスのヴァイオリン協奏曲を得意とされている指揮者さんなんでしょうね。
丁寧なご回答 ありがとうございました。
参考にさせて頂きます♪
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