No.1
- 回答日時:
桜を見ると私が思い出す和歌は、在原業平が詠んだ
世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし
(この世の中に、もしもまったく桜というものがなかったならば、
春を過ごす人の心は、さぞのんびりと落ち着いたものであったろうに)
です。出典は「伊勢物語」です。古今和歌集にもおさめられています。
早速の回答ありがとうございます。
この歌の英訳が載っている本を持っているのですが、
If there were no such thing as cherry blossoms in this world, in springtime how untroubled our hearts would be!
「のどけからまし」をuntroubledというあたり、けっこういい訳だなと思いませんか?(でも、やっぱり限界ありますよね。。日本語でないと)
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
情景の美しさでは次の2つが気に入っています。
ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ (紀友則)
山里の春の夕暮れ来てみれば入相の鐘に花ぞ散りける (能因法師)
西行には花の歌が山ほどありますが,このちょっと皮肉な歌が好きです。
花見にと群れつつ人の来るのみぞ あたら桜のとがにぞありける
参考URL:http://www.wombat.or.jp/arumukos/unnk/unncssry/p …
「しづ心なく」は本当に言いえてますよね。私も好きです。あと、紹介いただいたURL、すごくいいですね。これからじっくり楽しみます!
No.6
- 回答日時:
いにしへの 奈良の都の 八重桜
けふ九重に 匂ひぬるかな
伊勢大輔
余りにも有名でつまらないでしょうが、子供のときに百人一首で一番最初のほうに覚えたものです。
少し大人になってから、源氏物語かなにかを習ったときに「花といえば桜」「香りといえば梅」と聞いたので、桜で「匂ひぬるかな」なんだ~と思った記憶があります。
そうそう、百人一首で私も教わりました!あの頃は、桜の花に なんの感傷も持ち合わせていなかったんですが。
こうやって定番?として残っている歌ってのは、それ相応のよさがありますよね..。
No.9
- 回答日時:
○ 吉野山 こずゑの花を見し日より 心は身にも そはずなりにき
○ 花みれば そのいはれとはなけれども 心のうちぞ 苦しかりける
○ 散る花を 惜しむ心やとどまりて また来ん春の たねになるべき
○ 願はくは 花の下(もと)にて春死なむ そのきさらぎの 望月のころ
○ 春風の 花を散らすと見る夢は 覚めても胸の さわぐなりけり
西行
花は恋 花は夢 花は死
都会の雑踏で 人に黙して 花を待ち 花を惜しむ そのこころは
胸に秘めた恋人との逢瀬 見果てぬ夢への回帰 そして死の準備
花の精たちの賛美歌に永遠を知る 人生半ばのmori0309でした。
(今日ならキザも大目に見てくださいます?)
○ 散る桜 残る桜も 散る桜 (良寛の辞世の句と言われています)
キザなんてとんでもない!
でも、同じ日本語なのに、どうして 俳句や短歌に浸かると「キザ」になるような気がするんでしょうね?言葉数が限られているせいでしょうか。濃度の高い言葉=キザ、ってことなのかな。
No.10
- 回答日時:
質問者の manager09 さんが書かれているように,
最初と2番目の回答に在原業平の歌があるのは象徴的ですね.
ご存知かとも思いますが,伊勢物語では業平の歌に対して
誰かが(身分が低いので名前が書かれていない?)
「散ればこそいとど桜はめでたけれ憂き世になにか久しかるべき」
と返しています.
業平様は,桜が散るのがいやだからいっそ桜がなければいいなんておっしゃいますが,
それはないでしょう.
桜は散るからこそすばらしいんですよ.
この憂き世に不滅のものなんてないんですから.
というわけです.
業平は一本取られたのでしょうか?
それとも,そんな反論はとっくに予想していたのでしょうか?
参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=34503
回答ありがとうございました。もう桜も散ってしまいますねえ(@東京)...。
短歌ならではのやりとりを教えていただいて、味が増した感じがします。
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