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1年後に、家族でヨーロッパ(スイス)かカナダに旅行する予定です。出発地は関西で、ツアー旅行に申込むつもりです。

大手旅行会社か航空会社の旅行積み立てをしようと思いますが、
ネットで調べたところ、JTB 近畿日本ツーリスト、全日空、JAL、HISなどがあるとわかりました。

どの会社の旅行積み立てがお勧めでしょうか。

実際に旅行積み立てを利用されている方のアドバイスをお願いします。

また、株主優待券を、オークションや金券ショップで購入して旅行代金支払いにあてるのと、旅行積み立てを比較した場合、どちらがお得でしょうか。

アドバイスをお願いします。

A 回答 (1件)

 ご質問の状況では旅行券積立は得策でないと考えます。

期間が1年間であれば積み立てて旅行券を受け取るより、金券ショップなどで旅行券を調達した方が有利でしょう。

1. 旅行券積立のメリットとデメリット
 私自身は旅行券積立をこれまでに4回利用しました。JTBで3回(2年、2年、5年)と近畿日本ツーリストで1回(1年)で、いずれも一括払いです。
 旅行券積立のメリットは何と言っても利回りです。もともと銀行の預金より利率が高い上に、預金と違って利子相当額(サービス額などと呼ばれる)に課税されないので二重に有利です。デメリットは申し上げるまでもなく旅行以外に使えないことです。
 一括払い1年もの旅行券積立の利率は、回答時点でJTBが年1.75%、日本旅行/近畿日本ツーリスト/H.I.S./トップツアーなどが年2.00%です。店舗が多くブランド力もあるJTBに対し、他社は利率を少し高く設定して対抗しているようです。私が利用したときもJTBの利率は他社より低めでした。また航空会社の旅行券積立は旅行会社のそれより利率がもう一段高く、一括払い1年ものがJAL, ANAとも年3.00%です(*1)。

2. 各社商品の比較
(1) JTB
 既にお調べの通り「たびたびバンク」[1]という商品があります。利率は一括払い1年もので年1.75%です[2]。他社では満期時に紙製の旅行券が渡されるのに対し、JTBでは銀行口座のように残高をJTB側で管理し、顧客にはキャッシュカードに相当する「たびたびバンクカード」のみが渡される点で大きく異なります(*2)。
 他社と比較してのメリットは以下が挙げられます。
・残高をJTB側がオンラインで管理しているため紛失や盗難の心配がない。
・JTBがWebサイトで販売している商品の支払いにも一部利用可能
 一方で下記のデメリットもあります。
・JR乗車券や国内線航空券などを単独で購入することはできない[2]。(ツアー商品や国際線航空券の購入は可[3])
・余ったとしても金券ショップなどで売り捌くことができない。
・有効期限があり満期から10年のうちに使わなくてはならない。
(2) 日本旅行
 「ドリームプラン」[4]という商品が用意されています。満期時には「ドリーム旅行券」が渡されます。JTBと異なりJR乗車券や国内線航空券なども購入できます。利率は一括払い1年もので年2.00%です。
(3) 近畿日本ツーリスト
 「旅したく」[5]の名称で販売しており、満期後は「ツーリスト旅行券」を受取れます。JR乗車券や国内線航空券などの単体購入ももちろん可能です。利率は一括払い1年もので年2.00%です。関西は地盤ですから店舗も多く、利用しやすい点もメリットです。
(4) トップツアー(旧東急観光)
 「ときめき」[6]の愛称の商品があり、満期後には「トップツアー旅行券」で受取れます。JR乗車券や国内線航空券も購入できること[7]、一括払い1年ものの利率が年2.00%なのも近畿日本ツーリストや日本旅行と横並びです。
(5) H.I.S.
 H.I.S.の積立は「貯めチャオ」[8]の名称で販売されています。満期時には「H.I.S.商品券 "SKY"」[9]として受取ることができ、パッケージツアーや航空券、ホテルの支払いに充てられます。利率は一括払い1年もので2.00%です。
(6) ANA (ANAセールス)
 「ANA旅行積立プラン」があります[10]。一括払いの1年もので利率は年3.00%と旅行会社の積立より高くなっています。またWebからの申し込みに限りANAカードで支払うことができ、その場合はクレジットカード会社のポイントも貯まってお得です(*3)。
 利用できる店舗や購入できる商品は旅行会社の旅行券と若干違いがあります[11]。JR乗車券などには引き換えられない一方、機内販売や空港免税店で利用できます。もちろん自社グループ便の航空券やANAセールス扱いのツアー商品などにも交換できます。なおANA旅行券には有効期限(5年)があり、その期間内に使い切る必要があります。
(7) JAL
 「JAL旅行積立」[12]があります。一括払いの一年もので利率は年3.00%です(*1)。購入可能商品はANAとほぼ同様で、自社扱いのツアー、JALグループ便の航空券、提携ホテルの宿泊、機内販売などです[13]。ANAと同様に有効期限がありますが、こちらは10年間と少し長い設定です。

3. 金券ショップでの旅行券の相場
 ご質問の文章中では「株主優待券」とありますが旅行券の意味に解釈して回答します。株主優待券については付記で扱います。
 金券ショップにおける旅行券の販売相場は額面の96~99%です[14-17]。発行元が「大手で店舗が多い」「扱い商品が幅広い」「ブランドイメージがよい」旅行券ほど高めですが、とりあえず98%を目安にすればよいでしょう。一方、旅行券積立の現在の利率は年2.00%前後です。旅行が1年後ならば無理に積立を利用せずとも、旅行券を額面の98%程度で購入する方法で十分です。

4. そのほか
・旅行券積立を利用した場合に受け取れるのは当然その旅行会社の旅行券ですが、その旅行券で他社のツアー商品を購入することも実は可能です。例えばJTBですと[3]に記されているように、近畿日本ツーリストや日本旅行、ANAセールスなどのツアー商品にも引き換えられます。取り扱いがない場合も一部にありますが、一度積立を始めたら何が何でもその会社のツアー商品を利用しなくてはならない、というものでもありません。
・旅行の時期が2年や3年先ならば旅行券積立にも利用価値が出てきます。その場合は近畿日本ツーリスト/日本旅行辺りを選ぶのが無難でしょう。JTBは利率が少し低いこともともかく、JR乗車券や国内線航空券を単独購入できないのが泣きどころです。もちろん、全額をツアー商品の購入に充てる分には問題はありません。
・利用予定のツアーが最初からANAやJALの商品に絞れていれば、利率の高いANAやJALの積立を利用するのも一法です。

5. まとめ
(1) 各社の旅行券積立の商品内容は大筋では似通っていますが、利用できる商品には若干違いがあります。JTBはその制約が意外にきついので注意が必要です。
(2) 金券ショップにおける旅行券の販売相場は額面の96~99%程度です。それを考えると1年間積み立てて2%前後のサービス額を得る方法によらずとも、金券ショップなどで旅行券を買って代金に充てれば十分でしょう。

参考ページ
[1] http://www.jtb.co.jp/tabitabibank/
[2] http://www.jtb.co.jp/tabitabibank/shouhin/teiki. …
[3] http://www.jtb.co.jp/tabitabibank/shouhin/goriyo …
[4] http://www.nta.co.jp/nrs/dream_plan.html
[5] http://www.knt.co.jp/kanren/tabisitaku/index.html
[6] http://toptour.jp/option/tokimeki/index.html
[7] http://toptour.jp/option/tokimeki/tokimeki_c.html
[8] http://www.his-j.com/tameciao/index.htm
[9] http://www.his-j.com/ichiba/ad/hissky.htm
[10] http://www.anas.co.jp/tsumitate/index2.html
[11] http://www.anas.co.jp/tsumitate/guide/ticket_buy …
[12] http://www.jal.co.jp/tabitsumi/
[13] http://www.jal.co.jp/tabitsumi/use/
[14] http://www.kakuyasu-ticket.com/travel/travelgift …
[15] http://www.daiya-jp.com/kakuyasuhanbai.html
[16] http://www.tickety.jp/sell/products/list/16/
[17] http://www.tnw.jp/hanbai_ryokou.html
[18] http://www.knt.co.jp/kouhou/cordial.html
[19] http://allabout.co.jp/travel/travelinfo/closeup/ …
[20] http://www.ana.co.jp/ir/kabu_info/yutai/
[21] http://www.ana.co.jp/ir/kabu_info/yutai/grp_pack …

付記 株主優待について
 旅行会社の株主優待券は一応存在し、ツアー商品購入時に5%程度の割引が受けられます(例えば[18])。しかしツアー商品の割引を受ける手段は株主優待以外にも多数存在します。クレジットカード会社は多くが割引特典を用意していますし[19]、各種団体(趣味の団体、労働組合、互助会など)の会員向けサービスに含まれていることもあります。旅行会社の株主優待券はお金を払ってまで買う価値はありません。
 航空会社の株主優待券は、通常「国内線航空券を半額で購入できる券」を指します(例えば[20])。金券ショップなどで「JAL/ANA株主優待券」として売られているものはこれです。株主優待券は人気があり1枚数千円程度で取引きされていますがツアー商品の割引には使えません。
 ツアー商品の割引に使える券は別に存在します(例えば「ANAグループ優待券」[21])。こちらは人気がなくネットオークションでは格安(100円~300円程度)で入手できます。ANAセールスのツアーの場合、クレジットカードや各種団体の会員サービスでの割引は5%止まりなのに対し、ANAグループ優待券は7%の割引なので、安く入手できるなら利用してもよいでしょう。

*1 JALはキャンペーンでの上乗せ分0.50%含みます。
*2 JTBの旅行券「ナイストリップ」でJR乗車券や航空券などを単独購入すること自体は可能です。しかし現時点では「ナイストリップ」で受取れる積立プランはありません。(かつては他社と同様、満期後は「ナイストリップ」で受け取ることができ、JR乗車券や航空券の単独購入も可能でした)
*3 旅行券積立はそのほとんどが、入金法を店頭での現金払いか銀行振込に限定しています。
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この回答へのお礼

大変丁寧で詳細にわたるご回答を頂き感謝しています。参考にさせて頂きます。ありがとうございました。

お礼日時:2010/04/12 02:04

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