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放流された鮎が産卵した稚魚は‘天然鮎’か?

 みなさん、いつもご丁寧な回答をありがとうございます。

 鮎釣りシーズンですが、‘天然鮎’について質問です。

 もともと、その河川で代々棲んでいた鮎が‘在来の天然鮎’とします。しかし、近年は各地にダムや堰ができ、また観光用に多くの稚魚(時には成魚)が放流されています。

 そこで、私が知りたいのは、

 「放流された稚魚が、在来の天然鮎と交雑した場合、それから産まれるものも‘天然’と言えるのか?」

 ということです。また、それに付随した質問ですが、

 「琵琶湖産鮎は、海へ下る鮎と交雑することはあるのか?」

 も知りたいです。


よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

具体的な河川のお話ですと、前回の利根川の稚鮎放流は特別な例であまり参考にならないですね。

利根川では前橋以北は全て人工です。釣り人に人気のある追いの性質が強く、早熟で在来の天然鮎とあまり交雑せず、陸封型で耐塩性が低く再生産に寄与しないものを群馬県水産試験場で品種改良したものだそうです。現実的には追いの性質が強すぎてほとんどが解禁されてしばらくの間に釣られてしまうようです。群馬以外の渡瀬水系等は湖産鮎も放流しています。

鮎の種苗(稚鮎)には三種類あります。天然鮎の稚魚を海で捕獲しました海産、びわ胡等の湖に陸封されました湖産、完全人工飼育の人工とあります。ご質問者さんの心配は、もっともなことと思います。湖産鮎や湖産鮎から人工飼育を始めました人工はやはり特別な鮎のようです。天然鮎との交雑種の問題も現実的でして、四国等では湖産や人工の放流を止め海産鮎の放流に切り替えて対処しているようです。ご質問の富田川は、三種をほぼ均等に放流しているようですから交雑種の問題は一番ご心配の通りと思います。

しかし、本州の海産天然鮎は大きく分けますと新潟から宮城県以北の北方型とそれ以南の南方型の二種だけです。ですから絶滅の心配はないものですから、富田川の漁協は対応しないのかもしれません。なぜかは知りませんが…
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この回答へのお礼

suiran2 さん、深いお話になってきました。ありがとうございます。

 鮎の種苗の三種、大変参考になりました。もちろん、この中で問題なのは、例に挙げさせてもらった富田川、日置川の場合ですと、琵琶湖産(ブラックバスの卵も混入)、人工飼育のものです。

 また、海産天然鮎が絶滅の心配の無いこともわかりました。しかし、やはりもともとの在来鮎にはそれ特有の特徴があるものだと信じています。(たとえば同じ関西人でも、大阪の人間と和歌山の人間には違いがあるように)

 漁協の権利関係まで話が及ぶかも知れませんね。鮎の放流から、違った意味で深い話につながりそうです。

 私の知りたかった「生態においての天然(在来)鮎」についてがわかりましたので、もうしばらく時間をあけて「解決」ボタンを押させてもらいたいと思います。

お礼日時:2010/05/29 18:32

そもそも「天然」というのは、人が定義した言葉ですので、


何を「天然」というのかというルールによって変わると思います。

つまり、多くの人は「育った環境がどこか?」という区別をするときに
使う言葉として、「天然」を使っていると思います。
よって対になる言葉は「養殖」となると思います。

つまり、
「長い間(生まれて間もなくから)、自然の中で育ったもの」=「天然」
「人の施設で育てられたもの」=「養殖」
です。

>その河川で代々棲んでいた鮎が‘在来の天然鮎

ここで、質問者さんがおっしゃろ「天然」とはどういう意味で、
何を「天然」と定義されているのでしょうか?

それによって、
>「放流された稚魚が、在来の天然鮎と交雑した場合、それから産まれるものも‘天然’と言えるのか?」

この答えは変わってくると思います。

この回答への補足

otx さん、ご回答ありがとうございます。また、私の質問の仕方が、主旨を伝え切れなくてすみません。

 私が今回求めている天然とは、「生態系の中で、人間が意図や操作しない、在来、元来のもの」という意味です。要するに、もしこの世の中に人間が存在しない場合に、当該河川に存在する鮎、ということになるでしょうか。

補足日時:2010/05/29 14:33
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ご質問の「天然鮎」は、食材としての天然鮎ではなく、生態的な天然遡上鮎と理解してお話しします。

各河川で事情も異なると思いますが、利根川水系の鮎でお話しします。

利根川では、産卵域は河川床が砂になる中流域である前橋近辺と言われています。人工鮎も天然鮎もいますが、産卵期は利根川水系の場合には、人工が早く天然が遅い傾向があります。そして重要なことは稚魚が海に下る時期が早いと海水温が高すぎ稚魚は死滅し、翌年遡上して産卵すると言った再生産には全く寄与しないことです。ですから利根川水系での天然遡上鮎はあくまでもご質問者さんの言う「在来の天然鮎」です。

ご質問の交雑は起こっていると思われますが、交雑種は海に下る時期が早すぎて、海で生き残れずに今のところ天然遡上はしないようです。しかし、長い年月の間には、交雑種といえども海に下る時期が遅くなれば遡上するようになるのではないかと思います。こうなりますと、これは「天然鮎」になるのでしょうね。

関東の幾つかのダム湖では、放流しました人工鮎の稚魚と見られるものが発見されています。再生産しているのか、またDNAの分析等の研究が成されているようですが、結果については知りません。もし再生産されているのならこれも「天然鮎」になるのでしょうか。

琵琶湖産鮎は、降海型と陸封型と2タイプ有ります。全く同じ鮎ですから当然再生産に共に寄与しています。異系統ではないですから交雑とは呼ばないと思いますが…

この回答への補足

suiran2 さんへ補足させてもらいます。

 私が今注目している河川は、和歌山県の富田川および日置川(ひきがわ)です。富田川はダムのない河川として近畿では有名です。日置川はダムがありますが、水質は良いとされています。

 どちらも、春に稚魚が放流されています。(琵琶湖産鮎は冷水病に弱いということで、最近は放流量が少ないらしいです)

 また、新聞紙上では「今年は天然鮎の遡上が多い」と報道されています。

 suiran2 さんの言われるように、たとえばこの2河川が利根川と同様の特徴があるとするならば、紙上で伝えられる「天然鮎」は、「在来の鮎」と考えても良いのでしょうか。

補足日時:2010/05/29 14:39
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この回答へのお礼

suiran2 さん、実際の例を挙げてもらって大変わかりやすいご回答をありがとうございます。

 私は、食材としての天然鮎ではなくて、「生態」としての天然(在来)鮎を求めています。

 しかし、現在のように他の地域の鮎が放流されることが一般的となれば、それを追究するためにはDNA分析まで達するのですね。

 また、河川や海の環境によって、鮎の生態も変わってくること。大変参考になりました。

 琵琶湖産については、再生産にも関わっている可能性があるのですね。しかし、suiran2 さんの言われるように、その子は、全く違った環境のもと、生育には大変障害が大きいと思います。

ありがとうございます。

お礼日時:2010/05/29 14:30

鮎は年魚ですから、年を越した鮎はほとんどいません≪原因ははっきりしませんが柿田川などには年を越す鮎が居るようです≫


普通は秋口に河口で産卵をした後死んでしまいますので世代交代する形になるために稚魚で放流されたり成魚で放流されても翌年の魚は、天然と考えて良いと思います
琵琶湖産のアユの事はこればかりは定かでは有りませんが、落ちアユの頃には、単独行動から集団行動し出しますので交雑すると思います
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この回答へのお礼

jf2kgu さん、早速のご回答ありがとうございます。

 鮎は生態的に、通常1年でその命を終えるのですね。

>稚魚で放流されたり成魚で放流されても翌年の魚は、天然と考えて良いと思います

 私も、広い意味ではこちらも天然と考えています。ですが、私がこだわる(求める)のは、当該河川に歴史的に在来の、他河川や湖、養殖ものとの交わり(交尾)がない鮎なのです。

お礼日時:2010/05/29 14:27

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