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『nを整数、pを素数とするとき、n^3がpの倍数ならばnもpの倍数である』
の「n^3が」の部分は、2乗以上ならnの何乗であっても成り立つような気がするのですが、成り立ちますか?
また、何か命題を証明する際にこれを用いるときは、証明なしで使っていいものなのでしょうか?
ちなみに大学入試の記述試験を想定しての質問です。
よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

No3です。

ミスりました。

下の定理0は「cは素数」という条件が抜けており、間違いです。
正しくは

定理0「整数a,b と素数p において、ab がp の倍数ならば,aまたはbがpの倍数」
です。
お詫びして訂正致します。


[補足]
定理0’「整数 a,b,c において,ab がc の倍数かつa とc が互いに素ならば,bはcの倍数」
も初等整数論の基本的な定理であり、やはり定理(-1)から示されますが、高校では無断で使用します。上の定理0は定理0’から即座に導かれます。
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★貴方の仰有る通り、


定理1「n^k (n,kは自然数) が素数 p の倍数ならば、nは p の倍数」
は成り立ちます。(nは整数でも良いですね)

それは下の方の仰有る通り、普通は

定理0「自然数(整数でも良いですが)a,b,c において、ab がc の倍数ならば,aまたはbがcの倍数」

という事実を用います。

ここから定理1が出ることはすぐ分かるでしょう。
(n^k をn^(k-1)とnの積に分け、帰納法で示す)


★次の質問ですが、定理0や定理1,またこれらに関連する定理「素因数分解の一意性」は,高校では証明無しに使って良いことになっています。
※心配ならば身近な学校の先生等に聞いてみましょう。

僕の経験上からも、高校時代に模試や通信添削などで使ったことは何度も有ると思いますが、減点されたことはありません。
また塾講師等も随分していますが、これを生徒が入試や模試などで証明無しに用いて減点されたら、腰を抜かします・・。

ただもし気持ちが悪ければ、定理0から定理1が出て来ることを押さえておくと良いでしょう。(証明しようと思えば出来る、という状態にしておくと安心して使えます)


★ここからは余談です。

多分下の方も書かれていると思いますが、
定理0は普通

定理(-1)「整数a,b が互いに素ならば、ax+by=1 を満たす整数x,y が存在する」
(例:a=3,b=4 ならば x=3,y=-2 等)

を用いて証明します。

この定理(-1)の証明が少々難しく、大学入試でも誘導付きで問題にされることがあるかも知れません。(題材にされることは多いです)


初等整数論では、
定理(-1)→定理0→素因数分解の一意性
の順に証明されることが多いと思います。

※高校の問題集では、大学への数学の「マスターオブ整数」(東京出版)には詳しい。


だから厳密に示そうとするとちょっと面倒なのですが、(だからこそかな?)、定理0・定理1・「素因数分解の一意性」は証明抜きで自明なこととして用いて良いことになっています。

感覚的には当たり前に思えますしね。

以上です。
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成り立ちます。


「n^4がpの倍数ならばnもpの倍数である」も「n^5がpの倍数ならばnもpの倍数である」も成立します。
数学的にきちんと書くと「n^kが素数pで割り切れるならば、nがpで割り切れる」ですね。

あと、「正整数a,bと素数pをとる。abがpで割り切れるならば、aまたはbがpで割り切れる」
というのも有名な素数の性質ですから、覚えておくとよいと思います。

>証明なしで使っていいものなのでしょうか?
問題ありません。
はっきり言って高校数学では証明不可能ですので。

大学レベルで難しいですが、一応上記の2性質の証明を書いときます。

まず素数の性質※をいう。

「正整数a,bと素数pをとる。
abがpで割り切れるならば、aまたはbがpで割り切れる」…※
※の証明
aがpで割り切れるとき
これは明らか
aがpで割り切れないとき
以下のような正整数の集合Sを考える。
S={kは正整数|akがpで割り切れる}
Sの元のうち最小のものをeとすると、以下が言えます。

「Sの任意の元kはeで割り切れる」・・・○
○の証明
kがeで割り切れないと仮定する
kをeで割ったときの商をq、余りをrとすると
k=eq+r,0<r<e
k,eはSの元だから、整数u,vを用いてak=pu,ae=pvと書ける。
ar=a(k-eq)=ak-(ae)q=p(u-vq),0<r<eだから
rはeより小さなSの元である。
ところがeはSの最小の元だから、これは不合理
したがってSの任意の元kはeで割り切れることがいえた。
○の証明ここまで

ab,apはpで割り切れるので、b,pはSの元である。
したがって○よりb,pはeで割り切れる。
eはpの約数だからe=1あるいはpとなる。
e=1と仮定すると、a=aeがpで割り切れることになって不合理
よって、e=pとなる。
したがってbはp(=e)で割り切れることがいえた。

以上よりaまたはbがpで割り切れることがいえた。
※の証明ここまで
(余談ですがヴェイユの証明だったと思います。)

n^kが素数pで割り切れるならば、nがpで割り切れる…●

※を使って●を言いましょう
●の証明
k=2のとき
n^2がpで割り切れるとき、※よりnまたはnがpで割り切れる。
よって、nがpで割り切れます。
k=hのとき●が正しいと仮定する。
(ただしhは2以上の整数)
k=h+1のとき
n^(h+1)がpで割り切れるとき、※よりn^hまたはnがpで割り切れる。
n^hがpで割り切れるとき、帰納法の仮定よりnがpで割り切れる。
nがpで割り切れるとき、明らかにnがpで割り切れる。
したがって、いずれにせよnがpで割り切れる。
よってk=h+1のときも●は正しいことがわかる。
したがって、数学的帰納法によって●が正しいことが言えた。
●の証明ここまで
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> 2乗以上ならnの何乗であっても成り立つような気がするのですが、成り立ちますか?



成り立ちます。対偶を考えると良いです。
nがpの倍数でないと、n^mは素因数にpを持てません(mは自然数)。

> また、何か命題を証明する際にこれを用いるときは、証明なしで使っていいものなのでしょうか?
> ちなみに大学入試の記述試験を想定しての質問です。

採点者の判断によると思います。
簡単に理由を説明してから使った方が良いかも知れません。
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