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外務省はロシアの大統領が北方領土を訪問する情報を事前に知っていたにも関わらず内閣に伝えなかったのはなぜでしょうか?
経済大国の中国に今だにODAを供出しているのはなぜでしょうか?
外務省の戦略に詳しい方がいらっしゃいましたらお教えください。

A 回答 (2件)

・メドベージェフ大統領の北方領土訪問について


 日本の外務省内には、有力国の外務省との間に、同じ外務官僚同士の独自接触ルートがあり、政治的冷却(=政治家レベル)があっても、水面下で接触できるような関係(=官僚レベル)が出来ています。
 このような接触ルートがないと、突発事件で政治関係が緊張した時に、解決の糸口につながる情報収集・公式交渉開始の手掛りがなくなってしまいます。

 今回のケースの場合、大統領府で大統領が北方領土を訪問する準備を始めたのに対して、大統領府からロシア外務省には一切その詳細情報提供がなく、ロシア外務省に情報がなかったために、モスクワ日本大使館はロシア外務省から、北方領土訪問情報が正しいという裏が取れなかったようです。

<参考>
 中国は、尖閣騒動で、7月に日本との間で始まっていたガス開発条約締結交渉が無期限延期状態となり、東シナ海・尖閣諸島周辺のエネルギーを手にすることが、最低三年は先に延びてしまいました。
 急激な経済発展で急速に伸びている石油の供給先を、国際的約束を守り、資源を外交的武器に使わない日本との共同開発から、石油を外交カードに使うロシア産石油に供給先を変えざるを得ず、ロシアの世界戦略に配慮しなければならなくなり、中国の外交的選択肢が狭まりました。
 ロシアは、中国がエネルギーをロシアのシベリア産原油に依存することが確定し、石油の開発資金供給・大量購入先を確保するとともに、ロシア外交を中国がバックアップするという保証を得たことになります。
 
 その結果、中国の投資が確実になり、シベリア開発の資金を日本に依存しなくても良くなったので、メドベージェフ大統領も日本を気にせず北方領土に自由にいけるようになり、領土確保を演出することで、ロシア軍指導部の支持を強固にして、自分の政治権力基盤強化ができたのです。

注:大統領府=メドベージェフ大統領の支配下
  外務省:行政府=プーチン首相の支配下、
   ロシアのNo.1は、プーチンで、メドベージェフがNo.2という体制が、微妙に変化しつつあるかもしれない。


・日本の対中ODA

 ODAには大きく分けて以下の三つがあります。中国に対しては、
1、無償援助・・・金額は大きく減少しているが、続いている。
2、有償援助=円借款・・・・日本円建て(=日本の為替リスクなし)の融資。2008年に新規契約終了。
3、技術援助・・・今まで通り継続。

1、無償援助
 20年ほど前、無償援助は年間数百億円に達し、北京など中心都市に大病院などを日本企業が建てました。(無償援助は建物などを日本が作り寄付します。お金は日本政府から日本企業に支払われ、中国政府には支払われません。)
 現在は、辺境の少数民族の多い地域に小規模な学校・病院を作ったり、日本シンパの有力者を増やすための中国人大学生を対象とした奨学金支給を行っています。

2、有償援助
 長期間お金を貸します。当然、中国政府は利息を払わなければなりません。日本は延べ約三兆円を貸し出し、約四兆円ほど返してもらうことになりますが、一般銀行が貸すよりは低利です。とはいえ、利息合計額は無償援助の累計額をはるかに超えています。

3、技術援助
 中国側が、日本のハイテクシステムなどを導入したときに、その機械やシステムの扱い方の指導などを、日本政府が費用を出して行います。
→ 日本人技術者を中国に長期派遣して、中国人の設備・システム管理者を指導したり、中国人技術者を日本に招いて、日本国内で既に動いているプラントシステムで実地研修をするための、旅費や宿泊費を日本政府が負担します。

→ 欧米や日本の大企業は、自国開発のシステム・プラントを、中国など急激に開発が進んでいる国に導入させようと、売り込み合戦を行います。一度、ある企業のシステムを導入してしまえば、そのシステムを拡張・更新や、メンテナンス部品の発注があり、将来の大きな儲けが期待できますから、最初の売り込み競争は激烈です。
 そのため、各国政府は自国企業の開発したシステム導入がおこなわれるように、『技術援助』と言う形で、企業の売り込みの後押しをします。有力国が競えば、どの国も技術援助をやってきますので、止められません。


・外務省の戦略
 基本的に、日本の外務省に戦略は存在しません。
 一応、「対米外交重視」という柱が存在しますが、そのアメリカの対外戦略自体が、民主党政権・共和党政権の違いによって、大きく変化します。(アメリカは政権交代で、国務省職員の幹部クラスが大幅に入れ替わります。)
 ですから、対米重視という外交は、アメリカの外交戦略変更に従って、外交姿勢を変えることでしかなく、日本独自の長期戦略を持つことが不可能となっています
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この回答へのお礼

ご親切、ご丁寧な御回答誠に有難うございました。
大変勉強になりました。
なんだか大学で講義を受けているような気分になりました。
外務省は一枚岩なんでしょうか?
なかには対米重視という方針に異論を唱えるような人もいそうな気がしますが・・・・。

お礼日時:2010/11/24 21:45

外務省はロシアの大統領が北方領土を訪問する情報を事前に知っていたにも関わらず内閣に伝えなかったのはなぜでしょうか?


>>一般人の私でも、1月くらい前に、前もって知っていました。

経済大国の中国に今だにODAを供出しているのはなぜでしょうか?
>>ODAから、今度は、空ビン集めの費用で金出せっていってます。フジタの社員がやってます。
あと、排出権取引でなぜか、中国に金が落ちてますが。。

外務省の戦略に詳しい方がいらっしゃいましたらお教えください。
>>外務省の方針はわかりません。日本のTOPが、民主党なのでこうなったのでしょう。
アメリカが日本から手を引くように仕向けたのはハトポッポ民主党です。
沖縄に基地の移転問題が大きいですね。
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この回答へのお礼

御回答有難うございました。
中国とロシアは日米関係に生じた亀裂につけ込んだとも考えられますね。
一日も早く菅政権の支持率が0%になることを望みます。

お礼日時:2010/11/24 22:11

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