都道府県穴埋めゲーム

太陽は赤色巨星を経てヘリウムでできた矮小な天体として安定するのだと思います(?)。この理由は(多分ですが)まぁまぁ分かります。一方、超新星は爆発するといいます。

質量が大きくなると何故、超新星として爆発してしまうのですか。
質量が大きいのなら水素からヘリウムへの核融合に止まらず、ヘリウムからリチウムへ、リチウムからベリリウムへという具合に核融合を繰り返すことによって、より原子番号の大きい物質でできた矮小な天体となって安定すればよいではないかと思うのですが、現実には爆発してしまう理由を知りたいです。

知っていても悪くない程度の知識で十分です。よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

本当は自分で調べてもらうといいんだけどなぁ....



恒星内部での核融合は
H→He→C/O→Ne/Mg/Si→...→Fe
と進みます. He が安定なため, Li/Be/B はほとんど作られません (恒星内部でも, 宇宙初期の元素合成でも同じ). 先に進むためにはそれなりな温度が必要で, 温度が足りないと核融合が止まってしまいます. 例えば太陽では C/O コアの時点で停止し, 星の外層が恒星風として飛んでいってしまいます.

んで中途半端に重い, 7~8倍程度の星だと炭素の核融合が暴走して星全体を吹き飛ばしてしまいます (炭素爆燃型超新星: 白色矮星が超新星爆発を起こす Ia型も機構は同じ).

十分に重いと Feコアまでできるのですが, Fe は最も安定な原子核であるため, 結局そこで核融合が停止します. それでも自身の重力に対抗する力を作るため, Fe コアは次第に縮んでいきます. そして 60億 K くらいまでいくと, 高エネルギー光子によって
Fe → 13He + 4n
のように Fe を破壊する反応が起きます. これはちょうど「He から Fe を作る」反応の逆であるため, そこで取り出したエネルギーを吸い取ってしまいます. その結果重力に対抗できなくなったコアが重力崩壊をはじめます. すると外から物質が落ちてきて, コアに衝突すると跳ね返って衝撃波を作ります. この衝撃波そのものは途中でへろへろになるのですが, ちょうどそのくらいのタイミングでニュートリノからエネルギーを受け取って元気になります. で最終的には恒星の外層部を吹き飛ばす (II型超新星), と.

ちなみに核融合が進むにつれて
・エネルギー生成効率が落ちる
・ニュートリノがエネルギーを持ち逃げする
ため, 維持できる時間はだんだん短かくなっていきます (Fe を作る反応は 1週間ももたない).
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この回答へのお礼

拝読しました。

>>本当は自分で調べてもらうといいんだけどなぁ....<<
あはは。回答者の苦渋がよく分ります。知識があることと伝達することとは全く別物ですから、ご苦労はよく分ります。
基礎知識がある者へはツーカーで済む話も全くの無知が対象では並大抵のご苦労ではないと拝察します。

ご回答を真に理解するためには予備知識を仕入れなければならないことが分かりました。
1
原子が安定する条件を知ること。(外殻?)電子が決定権を握っているらしい(?)

2
Feが最も安定な原子である理由を知ること(結論だけを知識としてはもっている)。

3
原子番号が鉄より若い原子は核融合によって余剰エネルギーを生み、鉄より重い原子は核分裂によって余剰エネルギーを生み出すらしいが、この理窟を理解すること。

1、2、3は以前から機会をみて整理しておきたいと思っていましたが、ほったらかしていた罰が当たりました。1、2、3に関しては今後、質問する時があるかもしれません。その節もよろしくお願いします。
基礎知識がないので十分には理解できませんでしたが、何とはなしに、そこはかとなく程度には分かりました。

有り難うございました。

お礼日時:2011/07/09 08:57

直接見える恒星表面ならともかく, 内部を考えるときに「原子」を考える必要はありません. 温度が高くプラズマになっているので, 電子と原子核はそれぞれバラバラに動いています.



あと, #2 で出てくる縮退圧は, 核融合によりエネルギーを作っている段階ではあまり関係ありません. #1 の最初に書いた炭素爆燃型超新星だけは縮退が犯人ですが, 質量が太陽の 10倍を越えるような恒星では縮退しないまま Feコアを形成します. もっとも, 炭素爆燃型超新星であっても「縮退圧で重力を支えきれない」のではありません. 本当なら縮退圧で重力を支えている間にエネルギーを注入すると縮退が解けなければならない (その結果膨張→冷却→核融合が沈静化する) のですが, この場合には縮退が解ける間もなく C/Oコア全体が反応してしまうことにより星全体が爆発してしまいます (つまり何も残らない).
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この回答へのお礼

拝読しました。
原子の件は最低限、この辺りからスタートせねばなるまいという気持ちで記しました。
ご回答は高度に専門的で猫に小判ですが、専門知識のある方々が参考にして下さるものと思います。こういう場所では門外漢、半可通、専門知識の所有者とあらゆる水準の眼を意識しなければならないので、回答は本当に大変だと拝察します。
有り難うございました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

原子核の安定、不安定を決定する要因を把握する辺りから始め、「縮退圧」が関係する、しない辺りまでを把握することが先決らしいと考えました。指針が得られましたので、10日(日)中に何方様からも特別な寄稿がないときは締め切る可能性大です。

お礼日時:2011/07/10 06:17

恒星の最後が白色矮星で終わるか超新星になるかを決めるのは、恒星の質量です。



星が形を維持するためには、星の重力に対抗する力が必要ですが、水素などの核融合のエネルギーが残っているうちは、温度による膨張力で重力と拮抗しています。核融合のエネルギーを使い果たしたら、太陽質量の8倍以下の星の場合は電子の縮退圧が重力と拮抗して、白色矮星で終わります。それ以上の重さの星では、星の重力が大きすぎて電子の縮退圧では重力を支えきれません。そのため星は重力により崩壊して超新星となります。
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この回答へのお礼

拝読しました。
>>温度による膨張力で重力と拮抗しています。<<
ここまでは分かりました。どうやら「電子の縮退圧」がキーワードの一つと睨みました。機会があれば、これを手掛かりとして啓蒙書でも読もうと思います。
有り難うございました。

お礼日時:2011/07/10 06:13

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