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数週間前にTVのミヤネ屋で,インフルエンザに対し明治のヨーグルトR-1が非常に予防効果が高いと報じていました。
その時に九州の地図が表示され,実験地区である佐賀県有田町とその周辺が,羅患率の数字と共に映されていました。
確かに有田町は低かったのですが,その南東にある町も数値は同じようにかなり低かったのです。出演者がもう一つの南東にある低い値の町について,「あの町の低さはなぜ?」みたいな質問をしたのですが,無視されてしまいました。
この時映された地図の数値が誤りであったのか,あるいはR-1意外にも羅患率を低くすることが出来る要素が何かあったのか,誰かご存じありませんか?

A 回答 (1件)

 獣医師でウイルスに専門知識を有します。

疫学にも、一応その方面の仕事なので、それなりの知識と経験は有しています。

 件の番組は見ていませんが、いくつか考えられることを。

 最有力なのは、「実はR-1はインフルエンザの予防に関しては有意な効果はなく、罹患率の差は単なる流行状況の差であった」というケースでしょうね。何歩か譲ると、本当はR-1はそれなりの効果はあるのだが、実験方法が悪くてその差は出てきていない、という可能性ももちろんありです。この場合も、罹患率の差は実験とは無関係な単なる流行状況の差ということになります。

 もうひとつは、その南東の町も、実験とは関係なくR-1の摂取率が高かった場合、があるでしょうね。可能性としては低いと思いますが・・・

 そもそも、インフルエンザの予防効果を、市町村単位で調査することが可能なのか、甚だ疑問です。
 市町村によって人口構成等の諸条件は当然異なってくるでしょう。例えば就労人口の割合や、その就労者の勤務先の分布(都市圏で働く人が多いのか町内で働いている人が多いのか、etc..)、といったことだけでもR-1なんかよりはずっと罹患率に与える影響が大きいでしょう。
 また、流行時期にもタイムラグがありますから、集計した時点では有田町の罹患率は低くても、それから半月ほど経つと結局同じになるかもしれません。
 そういうコントロールできないパラメータが多すぎる集団を対象にして、R-1ヨーグルトなどという単一の食品の予防効果を測定できる実験系が組めるのか、についてはほぼ不可能だと思います。

 実験方法は適切なのか、得られたデータの差は「統計的に有意な差」なのか、そもそも統計処理の方法は適切なのか、といったことが揃って初めて、結論にある程度の妥当性がある、と受け止めることができるわけで。

 例えば、有田町と隣町の罹患率が15%と20%という数値が得られても、それだけでは「R-1が有効」という話にはなりません。
 データの取り方が適切である、ということを前提にしても、その5%の差は「有意なのか」がまず判らないと。
 仮に有意であったとしても、上で挙げたような種々のパラメータを無視して、単に両町の罹患率だけを有意差検定していたりすれば、それはまず「話にならない」レベルのお話です。

 正直、テレビ番組で行われている「実験」で、まともなものを見たことはほとんどありません。
 この程度で何かが「証明」できるのなら、科学者は誰一人苦労しないよな・・・という程度のものばかりです。

 なので話半分くらいに見ていた方が無難だと思いますよ。
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この回答へのお礼

お返事が遅くなり申し訳ありません。

そうですね。
確かに,都合のいい事ばかりを取り上げて,科学的実験としては認められないものだと思い直しました。
ちょうどひどい風邪を2週間近くひいている時TVを見ていたもので,ついつい暗示にかかってしまったようです。
昔,休職直前まで追い込まれた病気の時に,オウムやアガスティアの葉やチベット密教に傾倒しかけたことも思い出しました。
冷静な判断を心がけます。
ありがとうございました。

お礼日時:2012/03/06 22:31

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