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先日、A320型機である国へ行ったときのこと、託送荷物を一個ずつ人力で卸している光景を見て、少しショックを受けました。A320型機の場合、ボーイングのような大型機と違って、荷卸しは完全オートメーション化されていないのでしょうか?

A 回答 (4件)

航空貨物関連の業界で働いています。



他の方が回答されていますが、確かにA320シリーズはナローボデイ機にもかかわらずコンテナやパレット(これらをまとめてULDと言います)の搭載が可能です。でも、託送貨物に関してはほとんどが機体下部後方の「バルク(Bulk Hold)」と呼ばれる荷物室に、その名の通り「バラ積み」されます。

これには理由があって、A320のように定員が150名前後の機材の場合には、託送手荷物をULDに載せて搭載するよりもバルクにバラ積みした方が早い--ということがその一つです。僕も仕事で急いで取り下ろしが必要な貨物の場合は(サイズにもよりますが)バルクに積んでもらうように交渉することがあります。
コンテナなどに積み込んでそれを航空機の下部(ベリー)に搭載するのは意外と時間がかかります。まずコンテナへの積み込みそのものは手作業で行いますし、荷物を積み込んだコンテナをシップサイドまで動かし、ULDローダーと呼ばれる機械でベリーまで持ち上げ、その後ULDをベリーの指定箇所に据え付ける--といった作業はそれなりに時間がかかります。ちなみに、コンテナをシップサイドまで運んだあとULDローダーに載せベリーの指定箇所で据え付けるまで、人手が必要です。全自動ではありません(最後にベリーの中では人間がULDを手で押して調整します)。
荷下ろしの時も同様に、ベリーの中でULDを動かしULDローダーに載せて飛行機から下ろし、シップサイドから倉庫設備や旅客ターミナルまで持って行かなければなりません。その後のコンテナからの取り出しはもちろん手作業です。
もちろん、B747やB777、A340やA380などのような定員の多い大型機の場合はバルクに人力で積み込むよりもコンテナに詰め込んで動かすほうが効率が良いので、託送荷物もコンテナに入れられて運ばれるケースのほうが多いでしょうね。

また、飛行機は空中でのバランスがとても大切で、小さな飛行機ほどバランスにシビアです。一般的に航空貨物はフライトの前日、遅くともフライトの3時間ほど前に航空会社に引渡しますので、航空会社も飛行機全体の重量バランスを考えて積載プランを作成することが出来ますが、託送荷物はフライトの1時間ほど前まで物量も重量も分からないため、コンテナ扱いにすると積載プランがギリギリまで決められない--という理由もあるようです。

>荷卸しは完全オートメーション化されていないのでしょうか?
ご質問の趣旨とはずれるかもしれませんが、デルタ航空がちょっと面白い動画を公開しています。
この動画でもやっぱり作業員が手で積み込みや荷下ろしをしていますね。


長文、失礼しました。

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この回答へのお礼

詳しいご説明、ありがとうございました。動画も興味深く観ました。完全オートメーション化できない理由がわかり、納得です。裏方では、皆さん、慣れていらっしゃるんでしょうが、大変な作業をされているんですね。

お礼日時:2012/04/11 15:12

ほとんどの航空会社の320はコンテナを搭載できるタイプになっています。

こちらのほうが人手が掛からず早いですからね。但し、コンテナを搭載できないタイプにしてある航空会社さんもいるようですよ。結局のところ航空会社が航空機を購入する時にどんな仕様にしたかだけです。車の購入と一緒でオプションみたいな感じです。
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ANAのA320は何度か乗りましたが、普通に荷物を出し入れしていました。

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多分ですけど、お国柄(空港設備)や、航空会社に依るものだと思います。



>ボーイングのような大型機と違って、…

一般就航している民間機の場合、乗客の荷物の搬入、搬出作業に航空機会社(ボーイング社やエアバス社)は直接関与していません。

・仮にですけど、空港運営に、航空機会社が関与(多額の資金援助や大株主等)していれば、自社航空機に対して、多少の便宜を図ることはあるかもせれません。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。
飛行機の機種と空港運営とは別なのですね。
ありがとうございました!

お礼日時:2012/04/10 21:43

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