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ニュートンリングって、どんな原理でしたっけ?上から光当てたときに、位相がずれて・・・・・のような感じだった気がするのですが、あやふやです。よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

表面が真っ平らな平面ガラス板の上に、曲率半径が極めて大きな、平凸レンズを凸面を下にして載せた構造を持っています(添付図参照)。


2枚のガラスは(1点を除いて)接していません。場所によって厚さが異なる"空気層"ができているわけです。この装置に光を当てると、この空気層の上下面で反射した光が、空気層の厚さの何倍かの距離の光路差を持つため、互いに干渉し合うことになりますが、空気層の厚さが場所によって異なるため、場所によって反射光が強め合う場所と、弱め合う場所とが交互に並ぶことになります。このため、明暗の縞模様が観察されるのです。接点からの距離が同じなら、空気層の厚さは同じですから、縞模様は、同心円を描くことになります。
 
「位相」が問題になるのは、空気とガラスとの境界で光が"反射"するとき、"境界に向かって、どの方向から光がやって来たか"によって、入射光と反射光との位相が反転したり、そのまま変わらなかったりするからです。
空気中を進んで来てガラスの表面で反射した光は、位相を反転しますが、ガラス中を進んで来て空気との境界で反射した光は位相を変えません。
 
たとえば、2枚のガラスの接点で考えてみましょう。接しているとは言え、厚さが0の空気層が間に有ることを忘れてはいけません。つまり、ここでも"反射"が起こるわけです。
平凸レンズ内を進んで来てレンズの表面で反射する光は、位相を変えません。
一方、一旦平凸レンズを出て、下の平面ガラスの表面で反射してきた光は、位相が反転しています。
空気層の厚さが0ですから、光路差は0です。これらの光は互いに打ち消し合いますから、上から眺めると暗い状態になります。
これを下から見るとどうでしょう。真っ直ぐどこでも反射せずに直進してくる光と、平面ガラスの上面で反射(位相が反転)して上に向かい、上部の平凸レンズの表面でもう一回反射(ここでも位相が反転)してから下に向かって来る光とが干渉し合います。2回反射した光の位相は、2回反転するので、結局は元と同じ位相になっています。つまり、このとき2つの光は同じ位相の光なので、今度は強め合うことになります。つまり、下から見ると、接点は明るい状態になります。
 
接点以外の場所では、そこでの空気層の厚さ(d)の整数倍が光路差になりますから、
上から見たときは(空気層の厚さの2倍が光路差になりますから)、
 2d=2m・(λ/2) mは0以上の整数
のときに暗く、
 2d=((2m+1)・(λ/2) mは0以上の整数
のときに明るくなります。
 
面白いことに、任意の点で、上から見たときの明暗と、そこを下から観察したときの明暗とは、完全に逆になっています。何故かは、接点での明暗を判定したときと同じ論理で説明できます。
「ニュートンリング」の回答画像1
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この回答へのお礼

図まで載せていただきありがとうございます。

お礼日時:2012/12/19 13:05

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