日本刀はよく切れる、いや、切れない、この議論はよく聞きます。でも実戦ではどうでしょうか?私は日本刀はそんなに切れないし、すごい切れ味も必要ないと思います。
というのも、よく切れる、と言っても実戦は相手も動くし、攻撃してきます。練習でよく切れる、と言ってもそれは、相手が攻撃しない、動かないものに対して、十分な時間や体制から斬れるからです。
もし、相手が攻撃してくる状態で相手を斬れるか?と言ったら相当難しいと思います。剣道だって、簡単に打ち合えるのは、竹刀だからで、もし、真剣で勝負だ、といったら怖くて同じような打ち込みは絶対できません。
自分が実戦で刀を使うなら、切れ味より丈夫さを選びます。刀が折れたり曲がったりしたら一巻の終わりです。切れ味はほどほどでよいと感じます。据え物切りなら切れ味中心でいいですが、実戦では丈夫さ中心じゃないと、怖くて戦えません。
動く敵、攻撃する相手に刃筋を立てて斬る、物打ちできるなんて無理です。だから、切れる、切れないことはそこまで重要ではない。普通で十分。ただし、折れた曲がったというのは実戦では自分の死を意味しますから、丈夫なことこと、もっとも大切なポイントだと思うのですが、どう思われますか?
No.15
- 回答日時:
>ただ、切れ味は研ぎによって多くが決まります。
西洋の刀だってよーく研げば切れ味は優れます。
その通りです。
ただし刃持ちが悪くなります。
西洋刀と比した場合、この点で日本刀が有利です。
>確かに日本刀は優秀だと思います。
ただ、特別か?というとそうでもない気がします。
その通りだと思います。
日本刀は日本刀の形としては世界最高の刀剣ですが、刺身を作るには刺身包丁に適いません。
道具は用途次第です。
>鍛造の発達で、粒子が微細化し、叩く作業=鍛えるは粒子の微細化につながり
切れ味アップはすると思いますが、ただ、それは細かいものを鋭く斬る場合じゃない
かと思います。刀の場合は、粒子の微細化はそんなに必要でしょうか?
と言うか、日本では鍛造以外の方法が取れませんでした。
溶鉄にする事が出来なかったので、「和釘」は釘一本から鍛造でした。
必要・不必要以前にそれしか手段が無かったのですね。
「ギリギリの切れ味が絶対に戦闘に必要か?」と聞かれれば、必ずしも必要ではないと私は思います。
しかし「要らないか?」と聞かれれば、必要に決まっていると私は答えます。
“桜田門外の変”“池田屋事件”等の跡で「手指」が其処此処に落ちていたと言われています。
実際の戦闘では、先ずは対手の戦闘力をそぎ落とす事が行われた事に成り、いきなり一刀両断という時代劇でのステレオタイプの攻撃だけでは無かった事が推察されます。
切れ味が悪ければ「叩く」攻撃になってしまい、手指の切断と言う現象は起きません。
>切れ味は、日本刀が一番というのは、よく言われますが、本当はどうか?という気もしますね。
大切な事は切れ味と刃持ちの両立を高レベルで実現しているという事です。
それは鍛造技術と研ぎの技術が支えています。
日本刀の研ぎは「ハマグリ刃」と呼ばれる研ぎ方で研がれます。
これが刃持ちの良さを更に高めます。
しかし鍛造の欠点もあり、鍔元から一~二センチの位置が鍛造で最も引き伸ばされている箇所であり、ここが一番もろい部分です。
つまり時代劇のような鍔迫り合いは、実は刀には相当な負担になります。
しなかったと言う事は無いでしょうが、それ以前に実戦でそこまで間合いが近づく等は頻繁に起きたとは考え辛いです。
>>私は日本刀が切れ味では世界一だと言っているだけで、どんな武器を相手にも勝てる等とマンガの如き発言はしていませんよ?
別の言い方にしましょう、伝統的な製法での日本製の刃物は世界一の切れ味と丈夫さのバランスを誇っています、と。
これは、ある程度納得できます。現代でも日本の刃物は素晴らしいですからね。
でも、日本刀がそれほど素晴らしいか?というと?が付きますね。
新刀以降の武器としての有効性は、どうかな・・・?と思います。
日本刀の複合構造だって、有効性からみると怪しいもんです。
日本刀は優秀だとは、思いますが、そんなに特別かな?と思うのです。
No.13
- 回答日時:
切れ味は実戦に於いて必要無い機能で有ったと思います。
恐らく実戦で刀と刀が”ガチン”と斬り合いで当たれば刃こぼれしたはずです。
機能としては突く(刺す)ということが有効な攻撃でしたでしょうから
先端の鋭利さは必要で有ったと思います。
後は、刀としての丈夫さはもちろん(突き続けるために)ですが、
軽さも必要だったでしょうし、自分に合った長さも
大切なポイントで有ったと思います。
足軽レベルは常時刀を持って無く御貸刀制度を利用し、つまり刀を戦の前に
借りていた戦闘員も居た訳ですから切れ味に拘ったとは思えません。
切れ味は上級クラスの武将などが平時に自身の装着や贈呈用として取り扱った際や、
近代に於いての美術品としての機能で有り実戦での意味合いはほとんど無いと考えます。
ご回答ありがとうございます。
私もそう思います。戦場では鋭い切れ味は、あまりいらない。
だから刃挽きもする。鋭い切れ味は、先端を薄く鋭くしなければ得られない。
すると、刃が持たない。欠けてしまう。
刃が欠けるより、切れ味に妥協したほうがよほどまし。
日本刀は切れる、というご意見が強くありますが、
切れるということは、鋭く薄く研ぐことで、それは反面、脆くなることです。
実戦では切れ味重視はとても危険で、命を託す場合は、
まあ、普通はやらないと思いますね。
No.12
- 回答日時:
全く、質問者様の?を持っていました。
皆さんからの意見で、なるほど~です。
でも、大好きな『暴れん坊将軍や、水戸黄門』の立場が・・・
所詮、昭和が作ったドラマですけどね。
戦国時代から江戸時代への、日本刀の変化は、初めて知りました。
勉強させていただきました。
No.11
- 回答日時:
相手の首をはねるのに日本刀をつかったでしょ?
だから斬れなきゃ意味が無い
この回答への補足
>相手の首をはねるのに日本刀をつかったでしょ?
罪人の首をはねるのは、相手が動かず、斬りやすい位置に座らせて
上から体重をかけるように、十分な体制で「斬る」形です。
実戦では、そうはいきません。
また、相手の首をはねる、といっても
倒した相手の首を斬る、これはできても
動いて反抗する人間の首を刎ねられますかね?
普通は無理でしょう。また、必要もないですよ。
頸動脈が切られれば、1分もたたないで失神しますよ。戦場では
まず、そのまま絶命します。病院に担ぎ込むということはできません。
ですので、戦闘では、一撃で首を刎ねることができることは
武器としては、あまり重要ではない、ということになります。
No.10
- 回答日時:
切れ味で言うのならば、日本刀は世界一です。
理由は日本にコークスが無かったので鍛造の技術が発達した事と、合砥が取れた事です。
しかし戦国期までの武士の表芸は刀ではなく「弓」です。
刀が戦闘に積極的に使われた形跡はありません。
実戦でメインに使われだしたのは、江戸期から幕末位です。
池田屋事件等を見れば、実戦での切れ味が実証されているのは議論の余地はありません。
ただ「一刀両断」の様な事を想像するのは的外れでしょう。(出来ないとは言えませんが)
丈夫さを求めるのと動きの早さを求めるのは相反する条件です。
丈夫で切れる物を求めるのならば、斧か鉈位に厚く広い刀を作ればいいだけですが、それでは振り回すのが困難になります。
丈夫だけで良いのでしたら、金棒でも持てばいいです。
日本刀は実戦(実用と言った方が合ってる)における、「一撃で勝敗を決する攻撃力と、携帯性と汎用性の限界点」の武器です。
同じ重さで、同じ長さであれば、後は切れ味が優劣の差になります。
この回答への補足
>>切れ味で言うのならば、日本刀は世界一です。
不思議です。何をもって世界一なんでしょうか?
切れ味というのは微妙な感覚で
抵抗なく、切り抜けられる、ということなんだと思います。
切るというのは、
刃の鋭さ、刃が斬るものを抜ける際の抵抗がすくないこと
切る部分に重心がかかること、刃の形状が切るものに適していること
など重要だと思います。
ただ、切れ味は研ぎによって多くが決まります。西洋の刀だって
よーく研げば切れ味は優れます。
確かに日本刀は優秀だと思います。
ただ、特別か?というとそうでもない気がします。
鍛造の発達で、粒子が微細化し、叩く作業=鍛えるは粒子の微細化につながり
切れ味アップはすると思いますが、ただ、それは細かいものを鋭く斬る場合じゃない
かと思います。刀の場合は、粒子の微細化はそんなに必要でしょうか?
切れ味は、日本刀が一番というのは、よく言われますが、本当はどうか?という気もしますね。
No.9
- 回答日時:
刀の切れ味というと、頭蓋骨くらいなら2つに切れたと何かで読んだことがあります。
切り方の基本は、当てたところを押しながら引く、料理でいう引き切りってやつですね、ですので、振った方向にまっすぐ切れるって切り方ではないです。
ところが着物などは刃が滑りやすくて上手く切れないことがあるらしく、武家の玄関の門の手前の道の真ん中に、高さが30cm程度の意味なさそうな石が設置してあったら、それに刀をこすりつけてすこし欠けをつくり、着物で滑らないようにしたとか、聞いたことがあります。
2・3人切ると切れなくなるというのも本当らしいです。2人目までは切り3人目は突く、らしい。突いたら、まぁ抜けないらしいから、武器が無くなる。殺した相手の武器をもぎ取って戦うんだったっけな。
また刀を刀で受けると、どちらかが折れる。どちらが折れるかは運しだい?で、折れたら丸腰同然、死亡確定なので、刀同士が当たるようなことは先ずなかったとか。
ばっさばっさと切り捨てるとか、刀を刀で受け止めるとか、これらはチャンバラ時代劇の産物と聞いています。
すみません、全部伝聞です。
No.8
- 回答日時:
実戦で日本刀…答え:役に立ちません
切れ味云々ではありません
西洋のサーベルと日本刀ではリーチが違い過ぎます
日本刀の刀身長は70cm前後、サーベルは90~110cm
相手の方が20cm以上長い上に手足も長いんです
面!って攻撃したら攻撃圏に入る前に突かれて終わり
両者が突きだとしても届きません
私はドイツで3振りサーベルを持っていますが、何れも日本刀よりゴツイです
肉厚、身幅の何れもがサーベルの方が上です
日本陸軍は明治20年にフランス式剣術を導入したのですが、当時の日本人の体格では西洋のサーベルを保持する事が出来ませんでした。そこで長脇差(刀身長50~60cm)をサーベル仕立てにして将校に持たせたのです。フランス式剣術というのは現在の警棒術です。
明治37年に日露戦争が勃発します。8月19日、旅順で総攻撃が開始されました。第一次総攻撃です。初日、盤龍山以下攻撃目標の山頂に攻撃部隊は到着し制圧に成功しました。翌日、ロシア側が反撃を開始します。リーチと体型で劣る日本側はロシア軍の銃剣・サーベル突撃に敗退し山を下る事になります。その後の各地での戦闘でも白兵戦では勝てないのです。
戦後、ロシアの白兵戦攻撃に対処する研究が開始されます。その最大の研究がリーチ対策です。30cm近いリーチ差では話にならない。でも80cmからあるサーベルを日本人の体型で保持するのは無理(当時は片手剣術です)…そこで、両手持ちで保持能力を高める事にしたのです。両手剣術(現在の剣道です)の開発採用でした。
大正年間に採用された新剣術でしたが、満州事変及び日中戦争で役に立たない事が解ったのです。銃社会になっており、緊急時に剣道をやる余裕はないんです。そこで古流剣術をベースに誰でも学べる戸山流剣術を陸軍戸山学校が考案しました。
戸山流を身に着けた将校は太平洋戦争に従軍する事になります。米英軍は日本軍は剣術・銃剣術に優れた軍隊であるという認識に立ち、銃剣は日本軍と同寸であるが肉厚が倍のM1905銃剣、M1942銃剣を投入します。銃剣術も一新し、従来の左前のすり足(日本の銃剣術はコレです)を止めて突く時に右足を踏み出し、突き損ねたら銃床で左頬を殴る新型銃剣術を導入します。この新旧で大きな違いは日本のやり方ですといったん止まるしかないのに対して米軍のはそのまま歩いて突けるので突きが先に行えるのです。更に顔面を殴っている間に金玉を蹴飛ばします。
要は、日本刀VS西洋サーベル&銃剣では戦史上、一度も日本刀が勝った事は無いということです。
No.7
- 回答日時:
別の側面からも。
これも刀にとって重要な役目の一つです。日本刀にとって切れる事は大事ですよ。
どんな手段て相手を倒そうとも首じるしを持って帰らないと手柄になりませんから。
よく日本刀は四人も斬れば血油で切れなくなると聞きますが、
一回の戦闘で評価対象を五人も十人も倒せる訳も無く
その程度でじゅうぶんなのでしょう。
この回答への補足
戦での戦死者の数を調べると、大きな戦いで意外なほど戦死者は少ないことに
気づきます。
正面から戦えば、消耗する、ということもありますが
戦国時代は、全力で戦わない、
また、武器も意外に殺傷能力がそれほどでもなかったんじゃないかな、
という気がします。
No.6
- 回答日時:
実際にこんな話があります。
室町時代から戦国時代に掛けて、とある公家が相手からの攻撃を予想して、家中にある刀という刀全てを集めさせ、それを鞘から抜いて庭の彼方此方にブスリと刺して準備していたとのこと。
そして当然の様に襲撃がなされ、その公家と公家に使える家中の者は庭に刺された刀を次から次へと取り替えながら相手の攻撃に対応したとの話です。
それほど刀が頑丈なものではなく、直ぐに刃こぼれしてなまくら状態となり切れなくもなってしまうとの実例として知られています。
これは足利義輝の話だと思います。有名な話ですからね。
刀は、戦えば痛むでしょう。
敵と刃を合わせない、といったて実戦ではそんなこといっちゃいられませんからね。
No.5
- 回答日時:
”日本刀はそんなに切れない”
↑
日本刀は斬れますよ。
すごいです。
津本陽という剣道4段の小説家がいますが、
彼が骨付きのブタの腰肉で試したところ、
全く手応え無く二つにできたそうです。
私も2振持っていますが、凄まじいですよ。
据え物斬りなら、確かに人間など二つにできる
でしょうし、少し力を加えただけで
指など簡単に落ちます。
”すごい切れ味も必要ないと思います”
↑
ハイ、それは私も認めます。
ムダに斬れ過ぎます。
日本人の特徴なのでしょうか、意味の無いことに
懸命になる場合がありますね。
零戦を捕獲した米国が驚いた、という話が
あります。
「これはもはや工芸品だ。武器ではない。
こんな戦闘機を一機造る間に、普通の戦闘機なら
何機でも造れるだろう。
その方が戦争には有利だろうに。
日本人は何を考えているのだ」
”真剣で勝負だ、といったら怖くて同じような打ち込みは絶対できません。”
↑
だからこそ、まともな武家ではメンタルトレーニングを
子供の頃からやらせたのです。
幼い子供に真夜中刑場に一人で行かせ、サラされていた
首を持って帰る、などの訓練をしたりしました。
薩摩藩では、刑死した死体を掘り起こし、刀で斬りつけ
肝を練りました。
”自分が実戦で刀を使うなら、切れ味より丈夫さを選びます”
↑
これは当然ですね。
だからこそ同田貫が重宝されたのです。
新選組でも、いざ斬り合いに出かける、というときは
白研にしたり、砂山に刀を突っ込んで、わざわざ刃を
粗して出かけたといいます。
”動く敵、攻撃する相手に刃筋を立てて斬る、物打ちできるなんて無理です”
↑
難しいですが、そこは修練でしょう。
身体で覚えさせる、というやつです。
”丈夫なことこと、もっとも大切なポイントだと思うのですが、どう思われますか?”
↑
全面的に賛同です。
江戸時代などは平和になって、刀はただの
ステータスシンボルであり、美術品でした。
そういう時代が300年近く続いたのです。
その間に、ムダに斬れるようにしてしまったのだと
思います。
ご回答ありがとうございます。
>彼が骨付きのブタの腰肉で試したところ、全く手応え無く二つにできたそうです。
それはそうですよ。斬りやすい位置で、動かないもの、抵抗反抗しないものを自由に
思い切り斬るんですから。
戦いで、相手も武器を持っている相手、動き、反抗手向かいする相手に対しては
思いっきり切りやすい位置、タイミング、全力で切るというのは不可能です。
とすると、すごいキレる日本刀も、戦いの場所では力を発揮できない。
ならば、切れ味はほどほどでいいという気がしますね。丈夫さこそ一番。
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