プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

現在、ホームベーカリを使ってパンを作っているのですが、疑問に思ったことがあるので、わかるかたがいらっしゃいましたら、是非教えてください!普通の食パンとフランスパンに挑戦中です。

質問1:
パンをパンチ(ガス抜き)をする時に、優しく押してたたむタイプと、バンバンとテーブルに打ち付けるタイプがありますが、どんな違いがあり、どんなパンができあがるのでしょうか?

質問2:
フランスパンですが、基本は砂糖を入れないのが主流のようですが、砂糖を入れるタイプも見ました。(同じ基本系のフランスパンです) 砂糖を入れないと、膨らみがあまり自分好みのものでなく、また内側が少し乾燥した食感になりました。 こういう場合は、何を調節したほうがよいのでしょうか?(砂糖、水、イーストの量等でしょうか?) 外はカリカリで中は気泡が沢山ありながら、少しもちもちしたような食感のフランスパンを作りたいです。

質問3:
なぜ、フランスパンを焼く前に水を霧吹きでかけると、カリカリになるのでしょうか?水を吹き付けると柔らかくなってしまう気になるのですが。。。オリーブ油やバターをクープ以外に表面につけるタイプもみました。こちらのほうが、カリカリいくような気がしますが。。。

宜しくお願いします。

A 回答 (2件)

質問1


 パンチの目的は熟成のコントロールと温度の均一化が目的です。
 熟成のコントロールとはグルテンの出来具合です。
 フランスパンは比較的タンパク質量の低い粉を使い、ミキシングを抑え
 1時発酵を長くしてグルテンを形成させます。
 またグルテンの形成を促進させるためには酸素が必要になります。
 その時重要になってくるのがパンチです。
 グルテンの出来具合が少なければ強く、多ければ弱くします。
 強くても弱くてもガスを抜くのは酸素の補給も兼ねています。
 温度の均一化とは生地の温度が中と外とで違ってくるのでそれを混ぜて均一にさせる感じです。
 パンチは一般的に指穴テストで判断しますが、感と経験が物言う感じです。
 これでパンの出来が決まってしまいます。
 強すぎると過熟になり、裂けたようなパンになります。
 弱すぎるとカマ伸びのしない元気の無いパンになります。
 気泡を多くするには、それだけグルテンを形成させなければいけません。
 材料ではなく、どのように混ぜるかで決まります。
 ただ使う粉によって、ミキシングでグルテンを沢山作って1時発酵を短めにするか、
 ミキシングを抑えて発酵時間を長くしてパンチで調整するか、変わってきます。
 

質問2
 フランスパンは基本的に砂糖は入れません。
 砂糖は2%まではイーストの栄養になり、それ以上入れるとパンに甘味が増します。
 また保水力があがりパンの老化も遅らせます。
 砂糖を入れないフランスパンの発酵が長くなるのは、小麦のデンプンを酵素で分解させ
 糖を生成、それをイーストの栄養にするため、発酵に時間がかかる為です。
 小麦粉の中にはαアミラーゼがなくデンプンを分解出来ないため、モルト(麦芽)を入れます。
 その後βアミラーゼ(小麦粉中にある)で糖に分解されます。
 (βアミラーゼはデンプンを分解出来ません)
 モチモチした食感にしたいのなら、タンパク質量の少ない粉を使います。
 内側が乾燥した食感になったのは水和が不十分だからだと思います。
 グルテンは水をはじく性質があります。
 水和する前に強く捏ねるとぱさついた食感のパンになります。
 粉の状態、種類によって捏ねる時間の調整が必要です。
 麺打ちと一緒で水回しがパン作りでも重要です。

質問3
 フランスパンなどのパンは店舗ではスチームかけて焼きます。
 高温の蒸気をパンに吹き付けるのですが、家庭用のオーブンにその機能はありません。
 その為、その代用として水をかけます。
 目的は、カマ伸びを助ける事と焼き色を付けることです。
 オーブンの中は高温です。そこにパンを入れると外側の温度が上がりすぎ
 先に固くなってしまうためカマ伸びが小さくなります。
 またパンの表皮も厚くなります。
 表面を濡らすと温度上昇が抑えられパンが伸びます。
 そうするとクラスト(パンの表皮)も薄くなり外側がカリッ、中がモッチリとなります。
 色づきはメイラード反応です。
 さてフランスパンですが、これは違う目的もう1つあります。
 それはクープを出させることです。
 カットするとき斜めに刃を入れるのは濡れる所と濡れないところを作るためです。
 濡れるところは、カマ伸びさせて、濡らさないところは割れる様にコントロール
 します。クープとは刃の入れ方と水のかけ方でパンの割れ方と場所をコントロールする事です。
 その為、フランスパンを焼くときは他のパンよりスチーム量を減らします。
 かけ過ぎると綺麗なクープが出来ません。
 因みにドイツパンはスチームを大量にかけます。ドイツとフランス、オーブンの構造も少し違います。
 表面をカリッとさせるのは何を使うかではありません。
 目的が分かれば、水でもバターでも良いです。
 
専門書で10ページくらいの説明を簡単にまとめました。
非常に分かりづらいと思いますが参考にしてみて下さい。
色々試して思い通りのパンが焼けると良いですね。頑張って下さい。
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この回答へのお礼

わざわざ、10ページもの専門書の説明をまとめていただき、私の質問の為にお時間を割いていただきまして、大変ありがとうございます。

質問1
>材料ではなく、どのように混ぜるかで決まります。
そうなんですね!まったく思っても見ませんでした。混ぜ方をもうちょっと研究します!

質問2
やはり基本のフランスパンは砂糖は無しですよね。砂糖をとってしまうとパサパサした感じになったのですが、それを回避するにはおっしゃられたように、別のアプローチ(発酵の時間、モルツ、水回り等)を気にしてみます。

質問3
クープについて、ただの切れ目かとおもっていたのですが、奥が深いですね。

娘や主人にできるだけ、私の作った手作りのパンやお菓子を作ってあげたいです。
フランスパンは、高度なパンと言われていますが、こんなに高度なことが沢山関係しているのには、本当に驚きました。もし、納得のいくようなフランスパンが出来たら、本当に嬉しいでしょうね。
今は、毎回違う食感や味のパンが出来ているのですが、色々試してみて頑張りたいと思います。応援ありがとうございます。

沢山のヒントとアドバイスを頂きまして、本当にありがとうございました!

お礼日時:2014/09/27 00:41

1.フランスパンは準強力粉でリーンな生地。

水分量も多い。
 生地を痛めると、成型後に形がだれてしまいます。
 そして打ち付けてしまうと・・・・せっかく欲しいボコボコの
 不揃いな気泡は生まれません。 

 食パンは、最強力粉か強力粉を使い、油脂を必ず配合しています。
 打ち付けることで、生地にコシを出し、成型後に、一定方向に
 繊維状に生地が伸び、細かな気泡で膨らみます。

2.砂糖は代用品。強力粉と薄力粉を混ぜるレシピも代用レシピ。
 メーカーがちゃんと設計した準強力粉を使い風味色付けのモルトと
 生地ダレ防止PH調整のビタミンCを入れる。
 旨味も風味もまったく違います。
 (この旨味のメカニズムを説明すると話は非常に長いです。なので省略。)
 
 >外はカリカリで中は気泡が沢山ありながら、
  少しもちもちしたような食感のフランスパンを作りたいです。

では材料や道具類はキチンと揃えて下さい。
代用は、正規手順で上手にできてからです。
国産小麦は美味しいけど、扱いは難しいです。
キャンバス生地は使ってますよね?←代用できますが重要です。
イーストもドライなら比較手に入りやすい赤サフ推奨。
粉や季節に応じた適切な水分量も必要です。
例えば、リスドォルとメゾンカイザーでは、水分量を変えます。
焼きあがって冷めてから、切ったフランスパンの気泡が不揃いでボコボコになり
白い部分を唇に当てると、少しひんやりするのが最良の配合です。

3.過熱水蒸気調理の原理と同じです。
 高温の庫内では、吹きかけた水は一気に蒸発します。
 ついでに、生地の表面の水分も奪います。
 生地表面だけ一気に水分量が減り、生地が詰まります。
 これがカリカリの正体。それによって、中は水分が蒸発せず
 外は固いけどザックリ、中はしっとりモチっとしたパンになるのです。
 クープに油までは何とか許せますが、(本来不要です)
 外側にも油などは、正直苦肉の策のレシピ以外ないです。
   
本当に美味しいフランスパンを焼きたいなら、ちゃんと教則本を買ってください。
フランスパンの神様の本をお勧めします。
お高いけど、キチンとできれば、自分のパンで惚れ惚れしちゃうほど凄い本です。

フィリップ・ビゴのパン
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83 …

それと基礎中の基礎はこちら
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83 …
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この回答へのお礼

ご親切に、またご丁寧に教えて頂きありがとうございます。

パンを作る中でこんなに色々なことが影響し合いながら、色々なことが起こっているのですね。奥が深いですね。

現在は、HBについていたレシピを基本にしながら、また他の本やネットも参考にして、おいしく自分好みのパンやフランスパンができるように試行錯誤しています。
素晴らしい本のリンクを教えて頂きありがとうございます。是非、参考にします。

1、あのランダムな気泡は、優しく空気を抜いてあげることで出来るのですね。

2、はい、私は、モルトとPH調整のビタミンCを入れたことで、パンの生地の膨らみがぐんと伸びて、繊細なパンのきめ細かくて柔らかい生地ができました。確かに味や風味が全然違うのに驚きました!

3、なるほど!納得いきました。生地の表面の水分を奪うのですね。
とてもわかりいやすい説明をして頂きありがとうございます!

お礼日時:2014/09/24 23:57

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