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- 回答日時:
F(s)=exp(-a√s) (a>0 として考える)
ラプラス逆変換をinvL{F(s)}と表すことにする・・!
真面目に計算結果を書くと滅茶苦茶長くなるので適当に端折らせてもらう・・!
invL{F(s)} = invL{exp(-a√s)} = lim[p→∞]1/(2πi)・∫[c-ip→c+ip]{F(s)・e^(st)}ds (t>0)
lim[s→∞]F(s) = lim[s→∞](exp(-a√s))→0なので、t>0、左半平面に於いて「ジョルダンの補助定理」が成り立つ。
以下の積分路を考える。
---------------------------------------------------
i)c+iR(Bとする)~-R(Dとする)の半径R(Rは十分大)の弧BD路
s=0が分岐点となるので(-∞,0)なる負の実軸上に切断を入れる。
ii)D→E(R→r)なる負の実軸の上端
iii)Eより原点を中心とする半径r(rは十分小)の円周を右回りにFに至る路
iv)F→G(r→R)なる負の実軸の下端
v)-R(Gとする)~c-iR(Aとする)の弧EA路
vi)c-iR~c+iR (Br路)
------------------------------------------------------
・・・とすると
i+ii+iii+iv+v+viの閉積分路に囲まれた領域では特異点が無いのでコーシー積分定理から
(1/2πi)・∮F(s)ds = 0
invL{F(s)} = lim[p→∞](1/2πi)・∫[b-ip→b+ip]{F(s)e^(st)}ds
= (1/2πi)・∮{F(s)・e^(st)}ds-(1/2πi)・∫[i+ii+iii+iv+v]{F(s)・e^(st)}ds・・・(1)
(1)の一項目の積分は0であるから二項目の積分を求めればよい・・!
二項目の積分は5つの路からなる積分を計算することになる・・!
R→∞のとき∫[i]→0 , ∫[v]→0
r→0のとき∫[iii]→0
・・・となる。(計算省略)
切断を入れた負の実軸上のうち、上端側(DE側)では√s = ixとおくとs = -x^2 , ds = -2xdx
s→-∞のときx→∞ , s=0のときx=0
e^(-a√(s)) = e^-(iax), e^(st) = e^(-tx^2)
∴(1/2πi)・∫[ii]{F(s)・e^(st)}ds
= (1/2πi)・∫[∞→0]{e^(-iax)・e^(-tx^2)}(-2xdx)
= (1/2πi)・{[-(1/t)・e^(-tx^2)・e^(-iax)]|[x=0→∞]-(ia/t)・∫[0→∞]{e^(-iax)・e^(-tx^2)}dx
= (1/2πi)・{1/t-(ia/t)・∫[0→∞]{ e^(-t(x+ia/2t)^2-a^2/4t)}dx
= (1/2πi)・{1/t-(ia/t)・e^(-a^2/4t)・∫[0→∞]{ e^(-t(x+ia/2t)^2}dx (x+ia/2t = -yと置く)
= (1/2πi)・{1/t-(ia/t)・e^(-a^2/4t)・∫[-ia/2t→-∞]{e^(-ty^2)}(-dy)
= (1/2πi)・{1/t-(ia/t)・e^(-a^2/4t)・∫[-∞→-ia/2t]{e^(-ty^2)}dy
= (1/2πi)・{-1/t+(ia/t)・e^(-a^2/4t)・∫[-∞→-ia/2t]{e^(-ty^2)}dy}・・・(2)
同様に下端側(FG側)では√s = -ixとおくとs = -x^2 , ds = -2xdx
s→-∞のときx→∞ , s=0のときx=0
e^(-a√(s) ) = e^(iax) , e^(st) = e^(-tx^2)
(1/2πi)・∫[iv]{F(s)・e^(st)}ds
= (1/2πi)・∫[∞→0]{e^(-tx^2)・e^(iax)}(-2xdx)
= (1/2πi)・{{[-(1/t)・e^(-tx^2)・e^(iax)]|[x=0→∞]+(ia/t)・∫[0→∞]{e^(iax)・e^(-tx^2)}dx}
= (1/2πi)・{1/t+(ia/t)・∫[0→∞]{ e^(-t(x-ia/2t)^2-a^2/4t)}dx (x-ia/2t = yと置く)
= (1/2πi)・{1/t+(ia/t)・e^(-a^2/4t)・∫[-ia/2t→∞]{e^(-ty^2)}dy・・・(3)
よって求めるものは、(1/2πi)・{∫[ii]{F(s)・e^(st)}ds+∫[iv]{F(s)・e^(st)}ds}となるから
(2)+(3)を計算することにより右辺は
(1/2πi)・{(-1/t)+(1/t)+(ia/t)・e^(-a^2/4t)・{∫[-∞→-ia/2t]{e^(-ty^2)}dy
+∫[-ia/2t→∞]{e^(-ty^2)}dy}
= (1/2πi)・(ia/t)・e^(-a^2/4t)・∫[-∞→∞]{e^(-ty^2)}dy
従って求めるものは
(1/2πi)・∫[DE+FG]{F(s)・e^(st)}ds
= (1/2πi)・(ia/t)・e^(-a^2/4t)・∫[-∞→∞]{e^(-ty^2)}dy
= (1/2πi)・(ia/t)・e^(-a^2/4t)・√(π/t)
= (a/(2√(πt^3)))・exp(-a^2/4t)
∴lim[p→∞]1/(2πi)・∫[c-ip→c+ip]{F(s)・e^(st)}ds
= 1/(2πi)・∫[c-i∞→c+i∞]{e^(-a√s)・e^(st)}ds
= (a/(2√(πt^3)))・exp(-a^2/4t)
ご回答を頂きありがとうございます。
ご丁寧な解説を頂きありがとうございます。
s=R・exp(i・θ)なので、R=x と置く方法は見たことがありましたが、
R=x^2とし、s=x^2・exp(i・θ)=x^2(cosθ+i・sinθ)
と置く方法があることを知りませんでした。またしても目から鱗です。
なるほど。すると √s=x{cos(θ/2)+i・sin(θ/2)} なので
DE側)θ=π、よりs=-x^2、√s = ixとなるのですね。
積分はR→rにおいてR→∞、r→0だからsの積分範囲は、-∞ → 0となるのですね。
FG側も同様にして加算すると、なんと
∫[-∞→∞]{e^(-ty^2)}dy=√(π/t)とお馴染みのガウス積分に持って行けるとは!
またも美しい数学を勉強させていただき感動です。
ありがとうございました。
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