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遺伝子とタンパク質は、どちらが先に地球上に出現したんでしょうか?
タンパク質が先だとすると、“自分を複製はできないが、エントロピーを下げる系であるような、準生命体とでも呼べる段階”が、40億年ほど前の一時期 存在したことになりますね(「原始生命体」と言われるものがそれかどうか、不勉強で知りませんが)。では、遺伝子の座の出現までどれくらいの時間を要したか、は判っているのですか?
もし遺伝子とタンパクの出現が同時だとすると、将来RNAになる原初の高分子が、複数のアミノ酸が集まった分子とともに、一気に合成された、ということになりますが、素人考えにも、あまりリアリティある仮定と思えません。
現在わかっている知見を、文系にわかるように(最難でも講談社ブルーバックス並みで)教えて下さい。

質問者からの補足コメント

  • おっしゃる意味は、タンパク質に2種類あって、1種類が酵素、もう1種類が複製機能物質だった、いうことでしょうか。
    それとも、吉永良正の著書で知った仮説ですが、“40億年前から数億年は、RNAとタンパク質は独立した半生命圏だったがやがて結びついた”という説を支持しておられるということでしょうか?
    この2説は全く別もののように思えるのですが。

    No.3の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2015/08/16 20:37
  • 定義はそれで結構です。ご指摘ありがとうございました。
    ヌクレオチドは外来のものかもしれない、ということが唯一わかっているんですね。タンパク質はこの星の自前のものと証明されているんですか?

    No.1の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2015/08/16 21:15

A 回答 (6件)

説明が分かりにくくてすみません。

項目ごとに再再度回答をします。

①当方は、「RNAワールド仮説」というものを正確に理解しておりませんが、基本的には、「RNAワールド仮説」を支持しているのだと思います。
初めからタンパク質の酵素のほうが発達していたとは考えにくいです。

ただ、化学的に合成されたペプチド等がRNAの補酵素的な働きもしくは、酵素様の働きをしていたとしてもおかしくはない、という立場です。
この場合、完全なる「RNAワールド仮説」とは言えないと思い、その用語は特に使用しませんでした。

②基本的には仰る通りです。
古代生物は、現在の細胞のように明瞭な膜構造を持たないでしょうから、「生体内以外の化学反応の場」と「生体内」の区別が難しいと考えています。
ですので自己複製を行うようなRNAやそれを補助するようなペプチドは、比較的閉じた自然環境(原始的な細胞あるいは生体内以外)で機能したと思います。

③仰る通りです。原始生命の環境中で子孫を効率よく残す配列を持つRNAが増え、そのRNAに結合するペプチドの種類も次第に変化していったと考えられます。
RNAもペプチドも共進化したのではないかという予想です。しかしその場合は、占有種のRNAがいる場所にペプチドもいないといけませんけどね。
そういったことがゼロということはないはずで、少なからずあったのではないかという素人的な予想です。

④タンパク質でできている酵素には、FADやNADといったヌクレオチド(RNAではありません)の補酵素が付きますが、酵素が分解されたりしても、何回でもこれらの補酵素が使われますよね。
同様に、RNAでできている酵素にはペプチドという補酵素ないし安定化物質が付き、RNA酵素が分解されても何回でもペプチドが使われるという予想です。

⑤「RNAワールド」→「リボヌクレオチドワールド」というような考えは当方にはないです。上記のようなFADやNADのようなヌクレオチドが活躍する前の「RNAワールド」には、現存のジヌクレオチドの他にもたくさんの種類のオリゴヌクレオチドが存在して補酵素的機能を持っていたのではないかという意見です。
RNAがメジャーだったと考えており、「タンパク質ワールド」や「ペプチドワールド」というような考えもありません。

ですので「RNAワールド(オリゴペプチドや長いペプチド、リボヌクレオチドなどの物質も同時に補助的に働いていた)」というような感じです。
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この回答へのお礼

3度にわたって、ご辛抱強く説明して下さり、不勉強のせいで用語を十分理解させて頂けない箇所もありつつ、1fan9さんのお考えの輪郭位は見えてきたような気がします。
「共進化」したということは、前段階として両方が没交渉に存在した時代があって、「遺伝子的なもの」と「タンパク質的なもの」どっちが先に登場したか は今の所不明、ということでしょうか。
で、「協調的に働く」ように洗練を経て複製能と触媒能を一手に有する物質になったのだとして、例のアミノ酸コードがいつできたのか、という問題は、また別の問題として残るんでしょうね。私の好奇心はそっちへ移りそうです。
ど素人の疑問にお付き合い、ありがとうございました。大学院のご研究もご精進を。

お礼日時:2015/08/24 12:31

再度回答します。

まず、酵素という大きなくくりの中に複製機能物質があると考えています。酵素にはRNAやタンパク質が考えられますが、はじめはRNA酵素(リボザイム)が機能していたと思います。
そしてリボザイム単独で働くものと、リボザイムにペプチド(タンパク質の短いもの)が結合する事で働くものが次第に出てきたと考えます。
ですので、「タンパク質に2種類あって、1種類が酵素、もう1種類が複製機能物質だった」、いう風には考えておりません。

質問者様の仰る複製機能物質(ポリメラーゼの酵素)がRNAであるとします。
その際、リボザイム単品で働くものもあれば、現在のリボソームのようにRNAとタンパク質(ペプチド)が協調的に働くものも出てきたと考えられます。
ここで、RNAと協調的に働く(リボザイムの働きを補う)ペプチドは、自然環境中で化学的に合成されたものを想定しています。
つまりこの時点で、タンパク質自身が酵素あるいは複製機能物質としての性質を完全に持っていたとは考えておりません。
この仮説が正しい場合、RNAの働きを安定化させる特定の配列をもったペプチドが化学的にできやすい比較的閉じた自然環境がなければなりません。
しかし、一度そのようなペプチドが安定的に沢山できれば、何度でもRNAの働きを補う事ができます。

ペプチドもRNAも、もともとは、化学的に合成されていると予測していますので、どちらが先にできたかという事は非常に予測が難しいです。
そもそも、リボヌクレオチドがどの程度つながったものをRNAと呼ぶか、アミノ酸がどの程度つながったものをタンパク質と呼ぶか等も定義する事も困難です。

また、“40億年前から数億年は、RNAとタンパク質は独立した半生命圏だったがやがて結びついた”という仮説もあるとのことですが、
私の説では初めから非常にゆるやかにRNA(リボザイム)とタンパク質(当初、酵素的性質は持っていなかった)が結びついていて徐々に出会う確率が高まっていったというように思います。
初めは、RNAとタンパク質はほぼ独立していたと言えるのかもしれませんが、出会う確率が非常に低かったというだけだと思います。
非常に確率が低いが、効率の良いものが次第に数を増やしていったというようなものかもしれません。

偉い先生方の著書等はほとんど無勉強で、当方の勝手な妄想なので、合っているかどうかは分かりません。
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この回答へのお礼

再回答、ありがとうございました。

「酵素」の定義は、この場合「触媒のうち、生体反応に与かるもの」と解してよろしいかと思いますが、そうすると、生物発生の揺籃期における何らかの触媒活性を持つ物質は、現在の地球の生命界にもそれと同じものが存在するかしないかはともかく、RNAを構成成分に持つ触媒だったろう、というお考えですね。
それは結局、「RNAワールド仮説」ではないのでしょうか?

単に確認ですが、 「 (リボザイムの働きを補う)ペプチドは、自然環境中で化学的に合成された」という言葉の中の「自然環境中」とは、「生体内以外の化学反応の場」というほどの意味と理解してよろしいでしょうか? また、その後に出てくる「 RNAの働きを安定化させる特定の配列をもったペプチドが化学的にできやすい比較的閉じた自然環境」も同様の意味でしょうか?

「リボザイム単独で働くものと、リボザイムにペプチド(タンパク質の短いもの)が結合する事で働くものが次第に出てきた」ということは、古くからできては壊れ、を繰り返して、原始RNAが登場した時には既にかなりの種類と量が蓄積していた、とお考えであるいうことですね?

「一度そのようなペプチドが安定的に沢山できれば、何度でもRNAの働きを補う事ができます。」の「何度でも」というのがよくわからないのですが、申し訳ありませんが、いま少し敷衍して頂けますでしょうか。

「リボヌクレオチドがどの程度つながったものをRNAと呼ぶか、アミノ酸がどの程度つながったものをタンパク質と呼ぶか等も定義する事も困難」であることがネックになって、お説が曖昧にしか開陳して頂けないようでしたら、「RNAワールド」→「リボヌクレオチドワールド」
「タンパク質ワールド」→「ペプチドワールド」と言い換えてくださって構いませんので、申し添えます。

お礼日時:2015/08/20 17:42

あまり正当ではないですがwikipediaのリンクを貼ります。

(この程度はご自身で調べられているかもしれませんが)
生命の起源につての説の移り変わりの推移を示したものです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E5%91%BD …

そして現在は3つの説が唱えられているようです。
wikipediaから抜粋すると

①RNAワールド仮説
原始地球上にRNAからなる自己複製系があり、そこから原生生物へ進化したという仮説
問題点
1.様々な核酸類似体の存在下で、これらがRNA特有の結合様式をとった根拠が無い。
2.RNA は DNA 等と比べ不安定な分子であり分解されやすい。
3.自己複製能力をもつ RNA 分子が見つかっていない。

②DNAワールド仮説
生命誕生以来、原則的なものであれば、まずはじめに設計図が存在していたと考えるべきという仮説
問題点
1.DNAには触媒能力がない

③プロテインワールド仮説
タンパク質がまずはじめに存在し、その後タンパク質の有する情報がRNAおよびDNAに伝えられたという仮説
1.ペプチドには自己複製能力が存在しない
2.タンパク質もRNAほどではないが、分子構造が不安定である
3.ランダムに重合したアミノ酸から特定のコンフォメーションを有する酵素等が自然に出来上がるとは考えにくい(サルが適当に打ったタイプはシェークスピアとなるか?)

この中でどれが正しいかはいまだ議論が重ねられており現在もわかっていないようです。
しかし現在のところ①と③を支持する学者が多く、②は1.の問題点が決定的なものとなり不利な状況になっているようです。(しかし最近能力は低くても触媒能力を持つデオキシリボザイムが発見されたということで、逆転する可能性もあるようです。)
他のそれぞれの問題点も解決できるか多くの科学者が挑んでいるはずなので、これから研究が進む中で新たな証拠が見つかればそのうち分かる日も来るのではないでしょうか。

また、No.1の方が書いていますが、生命が地球期限ではないという説もあり、これはパンスペルミア仮説と呼ばれています。
これなら地球上にはタンパク質と遺伝子(DNAかRNA)が同時に飛来したことになりますが、ではそもそもの初めはどっちから?となります。
もし本当に宇宙起源だとしたら、その大本が生まれた環境を特定することは不可能だと思うので、地球起源であってほしいと思いつつ、地球外なら環境も時間も制限かかなり緩くなるので生命誕生の可能性を考えるなら有力だろうとも思います。

いずれにせよ興味深い問題ですよね!
今後の科学の発展に期待します。
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この回答へのお礼

ワールド仮説の範疇に限れば、この3通りしかないでしょうね。RNA仮説は都合がいいですが、その母体から生まれたタンパク質とDNAって、あまりにも似てなさすぎると思うのですが…。
太陽系外から来た、というのは、回答になってませんね。おっしゃる通り、その世界(星?)では、どっちが先だったの?の繰り返しですから。
本当に考えれば考えるほどわからないですが、でも、答はあるんですよね、我々が未だ知らないだけで。
的確で、分かり易い諸説整理、ありがとうございました。

お礼日時:2015/08/16 21:09

答えは出ないと思います。

生命のはじまりは、遺伝子のようなもの、タンパク質のようなもの、で始まっていると思うからです。
あくまで推測ですが、ある種のタンパク質(ポリペプチド)が非酵素的にできていた可能性はあります。
そのようなタンパク質やRNAは協調的に、次第に酵素としての性質を持って行ったと考えられます。
いずれにしても現存の酵素とはしくみが異なる触媒反応があった可能性があります。

そういう反応が起こりやすい環境が地球のどこかであって、それが生命の誕生につながったと思います。
この回答への補足あり
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DNAとプロテイン、どちらが先に地球上に現れたかという議論はいわゆる、「卵が先か鶏が先か」と同じような議論だと長く言われてきました。


そして多くの生物学者は現れたとしたら両方同時という説に賛同しています。タンパク質は化学物質に触媒作用を及ぼす一方、DNAは遺伝情報を記憶します。ですが、どちらも単独では生命を維持する事ができないからです。
代わりに考えられたのが、「RNAワールド仮説」(=一番最初に誕生したのはRNAである)というものです。このアイデアを提唱した学者はのちにノーベル賞を受賞しています。
詳しくは下記をご参照ください。
http://www.sotokoto.net/jp/essay/?id=30
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この回答へのお礼

地球の歴史で1回だけ誕生した、あらゆる生命の祖先は、代謝の機能と自己複製の機能を併せ持つ物質であって、その2つの機能を分担させられる物質を産んだあとは、限られた役割だけを任じる「半ご隠居」になった。それが現在のRNAというわけですね。
あとは、プロトRNA的な物質が、原始の海・原始の大気から、当時使えたエネルギーで生成可能かどうか、ですね。同条件でアミノ酸の生成なら可能という実験は高校でも学びましたが・・・。
さらに勉強してみたいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2015/08/16 20:23

ここで、用語をまとめた方がいいと思います。


・タンパク質=アミノ酸が特定の配列に並んだもの
・遺伝子(DNA、RNA)=核酸(正確にはヌクレオチド)が特定の配列に並んだもの。

>自分を複製はできないが、エントロピーを下げる系
タンパク質もDNA、RNAもアミノ酸やヌクレオチドから生成すると大きくエントロピーが下がります。
だから短時間で生成する物で無く、何億年の時間で偶然に生まれるものです。
例えば、東京タワーの上に置いた石ころは風や地震で落ちることはあっても、自分で上がることはありません。これがエントロピーの増大です。
しかし、何億年もの時間では竜巻などで偶然に石が上がるかもしれません。
これが時間によるエントロピーの逆行です。

以上のようにどちらもエントロピーで考えるには無理があるものです。
現在、わかっているのは最初のヌクレオチドが外来(隕石)のものかも知れないということです。
この回答への補足あり
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