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素粒子物理に興味があります。
しかし難しいことは理解できないので、
素人向けにやさしくご説明いただけると助かります。

弱い相互作用を媒介するW粒子によってニュートリノが電子に変わるという
記事を読みました。

以前、質問サイトで、W粒子がベクトルを回転させる作用をすることによって
粒子の種類が変わると説明を受けたのですが、
電子とニュートリノの質量差を考えるとその質量差は
どこに行ってしまうのだろう?と疑問に思います。

こちらの説明を分かりやすくしていただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

半電子ニュートリノは反電子ニュートリノに読みかえれば理解しやすいと思います。



>電子とニュートリノの質量差を考えるとその質量差は
>どこに行ってしまうのだろう?と疑問に思います。

素粒子の世界において質量はエネルギーと等価で簡単に増えたり減ったりします。No2さんの説明の式を最初のものに戻せば、Wボゾンが電子+反電子ニュートリノに分裂するとなり、時間軸を変えれば電子+反電子ニュートリノが対消滅してWボゾンになる、となります。
なので、しいて言えば質量差(のエネルギー)をWボゾンが持っていったでも。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます^^

>Wボゾンが電子+反電子ニュートリノに分裂するとなり、時間軸を変えれば電子+反電子ニュートリノが対消滅してWボゾンになる、となります。
なので、しいて言えば質量差(のエネルギー)をWボゾンが持っていったでも。

素人的にとても理解しやすい解説でした。
Wボゾンに質量があるというところがミソなのかな・・・?

お礼日時:2015/10/06 14:27

弱い力、不思議ですね。

力というと、重力(素粒子のモデルでは対象外)、電磁力がわかりやすいですが、世の中には、弱い力、強い力など、あまりおなじみでない力があります。

特に、弱い力は、

・ いわゆる引力とか斥力ではない。(一般に思われている力っぽくない)
・ 及ぶ範囲が非常に狭い。
・ 素粒子を変化させる。(対称性がない)
・力を伝える素粒子Wボゾンが、質量を持っている。

などから、電磁力が光子によって伝わる話と比べて、わかりにくい力です。

さて、質問の反応はベータ崩壊といいます。
ベータ崩壊は、

中性子 ー> 陽子 + 電子 + 半電子ニュートリノ

となる反応です。原子番号が一つ上がって、高エネルギーの電子(ベータ線)が飛び出してくる反応ですね。
(ニュートリノは弱い力にしか反応しないので、とても気が付きにくい)

これは素粒子レベルで見ると

ダウンクオーク ー> アップクオーク + 電子 + 半電子ニュートリノ

と表現され、それぞれは、それ以上の構造が無い素粒子なので、この反応は、素粒子の種類を変えてしまう反応なんだなぁとわかります。
式の両辺に、電子ニュートリノを足すと、電子ニュートリノと半電子ニュートリノは対消滅してしまうので、

ダウンクオーク + 電子ニュートリノ ー> アップクオーク + 電子

と同じことになります。この様子を、Wボゾンによる弱い力の反応っぽく話すと、

ダウンクオークがアップクオークに替わるとき、Wボゾンを放出する。
その、Wボゾンをニュートリノが吸収すると、電子に変わる。

となります。いったいなにが起こっているのかを、専門的知識なしに理解するのは、ほぼ不可能ですが、場の量子論の入門書などを読めば、素粒子が場によって生み出されているイメージが掴めるかもれません。場の量子論とは、全ての素粒子ごとに、空間をうめつくすセルのようなものがあり、そのセルがエネルギーによって励起した状態が、素粒子だと考えます。セルにはバネがあり、そのバネは横にもバネとして繋がっていて、そのバネが振動したり、となりのバネに波のように伝わることで、素粒子がうまれたり、力が伝わったりするさまざまな現象が起きていると考えます。(物理的にバネがあるわけではありません。あくまで計算の話です。そういう意味では、Wボゾンをやり取りするという表現もまた、計算上の話ですが)。古典的な粒が、なにもない空間に置かれ、それが機械的に組み合わされて構造が出来て、マクロな物質が出来上がるという一般概念と、量子論の世界は全く違うわけですね。そういう新しい概念によって、素粒子が波であり粒であるという、2面性も説明されるわけです。

ここに登場する、アップクオーク、ダウンクオーク、電子、ニュートリノ、Wボゾンも、それぞれの場によって作りだされ、Wボゾンは場を超えて力を及ぼし、素粒子の種類を変えることになります。「W粒子がベクトルを回転させる作用をすることによって粒子の種類が変わる」というのは、その場と場のやりとりを表す、専門的な表現のことだと思います。簡単に考えるなら、バネの振動の方向が変わると、Wボゾンが放出される。Wボゾンが当たった別のバネもまた振動の方向を変える。振動の方向によって別の素粒子になる、ぐらいのイメージを持っても間違いではないと思います。

実は、アップクオークとダウンクオーク、電子と電子ニュートリノは、もともと仲間の粒子だし、Wボソンによって伝えられる弱い力も、光子によって伝えられる電磁気力と、もともとは同じ力でした。今違って見えるのは、ヒッグス場や、自発的対称性の破れと関係しているのですが、難しい話なので割愛します。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます^^
丁寧な回答に感謝です。

>専門的知識なしに理解するのは、ほぼ不可能ですが、場の量子論の入門書などを読めば、素粒子が場によって生み出されているイメージが掴めるかもれません。

はい、読んでみたいと思います。

やはり素人にはとても難しいです。
でも読んでいてとても面白かったですし、
書いてあることが理解できるよう勉強したいと思いました。

お礼日時:2015/10/06 14:24

余り良く知りませんが(なら、答えるなよ)、湯川先生が提唱された強い力(核力、現在は全てグルーオンに統一されてしまった、いやその方が良いんだが)はパイオンによって媒介(落ち着きが悪い)されるという事になりました、もちろんこの記述はおかしくて、宇宙線中に湯川先生が(仮想的に)提唱された質量を持つ粒子が見出されたので、理論は実証され、パイオンと名付けられた、わけです。


だけど、専門家以外はガキだった私も含めて、その粒子が見つかったので湯川先生が賞をお取りになった、と誤解した、実際には強い力が実証された事こそ重大で、なぜ陽子と中性子が核内に安定に納っている理由こそ最大の疑問だったわけです。
非常に理解しづらいのですが、クォークに還元してしまうとさらに分かりにくいので、核を構成する粒子と媒介を担う粒子に別けることが出来、その性質は既にきれいに並べられていることだけをご理解下さい。
ややこしくて厭なのは、粒子の質量はエネルギーに換算出来るので、この媒介粒子も質量を持つ事になってしまう、これは湯川先生のパイオンの場合も同じです。
するとあなたが理解しづらい現象が起きます、電子は核を構成していません、レプトンと呼ばれる軽粒子ですが、その質量の時には100倍もの質量(これはほとんどデタラメな値でタダの比喩です)を持つ媒介粒子があっても構わないことになります、ここは元研究者でも物理学が苦手な私にはいまだに折り合いが付きません。
この辺になると金集めの上手なカルロ・ルヴィアがCERNになんと劣化ウラン(質量238の含量が多く非常に硬い、米軍はイラク戦争で戦車砲弾、機関銃弾として莫大な量用いた)で巨大な検知器を造り、粒子を探し、見付けて賞をぶんどった、という金の話しになるのでウンザリします。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます^^

>湯川先生が提唱された強い力(核力、現在は全てグルーオンに統一されてしまった、いやその方が良いんだが)はパイオンによって媒介(落ち着きが悪い)されるという事になりました

ここの部分も以前から疑問に思っていたもので、
こちらも調べてみたいなと思いました。

お礼日時:2015/10/06 14:09

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