この度、医学生理学賞のノーベル賞に輝いた大村智氏に敬意を称します。大村氏が手にしてかざした寄生虫治療薬の「イベルメクチン」の分子構造が素敵に見えた。どうしてあれ程決まった分子結合体が安定しているのかとても不思議である。科学の基本である原子の結合さえ理解できないのです。例えば、酸素分子は二つの酸素原子が結合しているというようです。それを共有結合と説明されます。負の電子同士が対を成して結合力に成っていると解説されているようですが、クーロン力はそれを許さない筈に思います。先の高分子などが安定して結合できる訳は何なんでしょうか。その力の基は何でしょうか。ただ一言お断りさせて頂きますが、私は「電荷」そのものの実在性も疑問視しています。もし失礼があってはと思いますが、よろしく願います。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
共有結合は、原子を結合する(すなわち分子を構成する)最も強く最も基本的な結合だそうです。
それにしては、初心者に分かり易い説明がなされていないと思います。質問者さんが問題にされているように、クーロン力だけでは説明できないようです。入門書では、そこから乱暴に言えば量子力学で計算すればそうなると書かれてます。
さて、私は専門家ではありませんが、初心者への説明として電子のスピンを考慮する余地があると思います。
原子内の電子は、互いにクーロン力で反発しあうにも拘わらず、同じ量子状態(軌道)に必ず2ヶだけ存在することが出来ます。その為には、スピンが異なっていることだけが条件です。
このことから、私を含め初心者に対する説明としては、「スピンが異なる電子はクーロン力よりも強い力で結合し得る」と言い得て、このスピン間の結合状況が隣り合う原子の電子の間で起きる状態が、共有結合であると言っても良いのではないかと思います。
それが如何なる結合状況であるのかは、電荷もスピンも明らかにしようとしない物理では原理的に説明できないように思います。
ありがとうございます。
共有結合は私が高等学校の化学の最初に理解できずに化学嫌いに成ったつまずきの基です。
質問の意味を御理解いただき安心しました。
質問自体が、本当は正解を望んでした訳ではありませんが、このままでの教育を問題視しないでは済まされないという教育への危機感から提起した質問です。お答え頂いたように、電子スピンと言う結合力なら正解に近い解釈かと思います。
実は私も一つの解釈法として、ダイヤモンド結合を取り上げ、その結合力は磁力しか無いと考えています。磁力も磁束では生まれず、エネルギーの軸性回転流で捉えています。原子表面の結合力は磁石であると。
またお答え頂いた、電子スピンと言う結合も、エネルギーの軸性回転流とみますと、軸に対して磁石のNとS極のように裏表で、同じスピンの裏表との見方が出来ます。そこには電荷は必要ない解釈です。磁気の本質はエネルギーの軸性回転流と理解しております。
お答え頂いた解釈が方向としては正解に近いお考えと安心いたしました。物理学が子供達に考える教科に成って欲しいと願って、矛盾点を質問として取り上げさせてもらいました。
ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
#3です。
この話と、電荷の話は全く別の話です。波動関数のこと理解されてますか?存在確率で扱うだけ・・・は正しいけど、観測すれば電子はそこにあります。量子論を最低限勉強せずに、例示された説明をご自分の古典論的考えや、独自の解釈をしても、永遠に掛け違いです。興味があれば、波動関数の収縮、で調べてみてください。古典的常識では理解できない世界がそこにはあるからです。なので、雲のように広がるから捉えようがない・・・は間違っているのです。電子はそこにある。そして、電子は粒子的に振るまうし、実験事実として電荷も存在します。何度もいいますが、電荷は値です。粒や物質ではありません。否定しても、測ればあるんだから、あるんです。
波動性、粒子性の2つを教育でどう教えていくかが課題であるという話は、その通りだと思います。しかし、だからと言って、都合にあわせて古典論を引き合いに、電荷を否定するのはやはり支離滅裂で、それこそ重大な教育上の課題ではないですか?そういう問題意識をお持ちなら、まず、あなたが、量子論や、場の量子論などを徹底的に勉強して正確に理解し、その上で、端折り過ぎの教育に対してわかりやすい説明を作られ、みなさんに是非を問うてはと思います。
残念ながら量子論を勉強する意味を見出せません。
量子論の場とは何ですか。
電気回路で、導線内を電子や電流が流れている訳ではありません。電線間の空間内を「エネルギー」が伝播しているだけです。絶縁電線で、電気エネルギーの伝播速度光速度に比して3分の2程に減速します。電線内を流れる電流など無いから、エネルギー伝播空間の絶縁誘電体の影響で減速するのです。プリント基板も基板のベークライトやその有機材で速度が決まるのです。
場の量子論を唱えるなら、その現実的電線路空間にその論を適用してみてはいかがですか。その時、どんなエネルギーが見えるでしょうか。
No.3
- 回答日時:
いつも思うのですが、質問者の疑問には共感します。
しかし、あくまで古典論においての疑問だと思うので、一度量子論の入門編を読んでみてください。量子論 共有結合でも、山程説明が出てきます。古典論的に、止まっている電子が存在し、そこにはクーロン力が働く。原子核のまわりを、電子が土星のようにぐるぐる回る単純なモデルや、それをもっと便器的に表した共有結合の説明の便利さや、説明の簡潔さは否定しませんが、質問者のように、根本的原理を求める人にはほとんど無意味な説明です。共有結合を、量子論的に端折って言えば、
① 原子のまわりに電子は存在しているが、それは、粒が土星の輪のように回っているわけでも、静止して、クーロン力で骨格を作っているわけでもない。
それは雲のように散らばっている。というか、厳密に言えば観測するまで存在すらしておらず、波動関数により存在確率がわかるだけである。
② 共有結合とは、お互いの原子の電子の雲が融合し、そのどこかに、もともとの原子にあった電子が存在することになるが、依然として、厳密に言えば観測するまで存在すらしておらず、波動関数により存在確率がわかるだけである。
③ ①と②を比べると、②の方が電子のエネルギーが低く安定するため結合が起こる。
ということです。
水素では、原子単体では最小エネルギーの軌道に電子が2個存在できるが1個しかない。原子同士が近づくと、最小のエネルギーの軌道が融合し、そこには2個の電子が存在出来る。それぞれの原子のまわりに存在していただろう1個ずつの電子は、今度は、混成軌道の中に2つ存在しているが、それぞれは区別できず、もともとどちらの原子の電子だったかもわからないが、エネルギー的には安定するので、結合するということです。
質問者の静電界イメージでのクーロン力をもって、いかなる解釈をしても、理解不能なことは理解出来ます。ただし、それをもって、電荷の否定は毎度ながらよくわかりません。電子が電荷をもつことは事実なので、当該質問とはあまり関係ありません。古典的な共有結合の説明が、量子論等の要素を端折ってされるため、根本を考える人には納得がいかない・・・それだけの話しではないでしょうか。
実際には、物質がある大きさをもっているのはなぜか?物質による色の違いはどうして起こるのか?すべて、根本は、同じ話になります。
ありがとうございます。
クーロン力も電荷も、その波と言う観方で捉えるのは正しいでしょう。量子力学は存在確立論として実在するかしないか捉え方、認識の価値が実在性とは掛け離れた抽象的な現代論で展開されていようです。それは電荷や電子そのものの物理的実像が無いからでありましょう。だから波動論の存在確立で解釈されているだけと考えます。結局空間に広がったエネルギーであれば、それはどこに在るかも捉えようの無いものであるから、波動関数の確立論に成っているだけでしょう。電荷もないのです。その意味を子供達にどのように教育で咀嚼して教えるかが問われているのではないですか。
その意味で、子供達に分かれば良いとの思いで、質問として取り上げさせてもらっています。教育の現場の問題・課題であろうと思います。
No.2
- 回答日時:
>クーロン力はそれを許さない筈に思います。
古典的な計算として、陽子と電子を適当にいくつか並べて働く力を
見積もってみましたか?
実際計算してみれば、引力になったり斥力になったりで話は簡単では
ないことがすぐにわかりますよ。電子同士の反発だけに目を向けているのでは
原子同士に働く力は見えてこないです。
もちろん原子のスケールでは電子は電子波なんで、電子の波動関数を
求め、原子核間距離に対する電子と電磁場の全エネルギーを計算しないと駄目ですが
そこまでまじめにやるには量子力学の知識が必要になります。
ありがとうございます。
古典的な電荷論はもう役に立たない筈です。陽子と電子を配置して計算しても意味が無いでしょう。
原子のスケールでは電子は電子波なんで、電子の・・>が正にその通りでしょう。その電子波と言うその波を空間的にどのような波かを示すべきでしょう。その波と言う実体を構成する物理量は何かを尋ねたいです。子供達もそれを聞きたいと思います。その波と言う実体は何でしょうか。量子力学が無ければ理解できない問題ではないでしょう。
No.1
- 回答日時:
>クーロン力はそれを許さない筈に思います
全ての原子の結合はクーロン力で説明できますよ。
ただし、電荷についてはあるものと思って頂かないと説明できません。
原子核には陽子があり+の電荷があり、電子には-の電荷があります。
通常の原子は陽子の数と電子の数が同数で電気的に中性です。
例えば、H2分子は、1つの水素原子核のわまりにある電子が
となりの原子核とオとの間に入ることにより、互いの原子核を
クーロン力で引きつけます。原子核同士は+なので、反発しますが、
原子核と共有電子対の方が距離が近いので引き合う力の方が大きく
なります。
H・ ・H → H:H
ありがとうございます。
たとえ水素でも、共有電子対の反発力の方が核との引力より強いのではないですか。距離の逆二乗則ですから。
また酸素などでは、電子8個となると、最外殻電子と核との関係は共有電子間の反発力が格段に大きい筈ですが。
また少し意味が異なりますが、原子の周回電子構造論で、例えば核燃料のウラン235は電子が92個と言うことに成っています。そんな電子と核との電気力による原子構造論を信じられますか。
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