No.5ベストアンサー
- 回答日時:
回答NO.2です。
回答の補足です。OPアンプの出力へRxとCsを負荷した場合のOPアンプの出力OUTの出力抵抗の前からOUT端子までの伝達関数はsをラプラス演算子として以下の式で与えられます。V(out)/V(1)={Cs*Rx*s+1}/{Cs*(r0+Rx)*s+1} (1)
式(1)で分子のゼロωzは
ωz=1/(Cs*Rx) (2)
で与えられ、分母のポールωpは
ωp=1/{Cs*(r0+Rx)} (3)
で与えられます。周波数特性は式(1)でs=jωとおいて得られますが、形としては低い周波数ではゲインは0dB。ポール周波数ωpでゲインはωzが十分高ければー3dB。この場合はωpにωzが近いのでー1dB程度の低下・そして位相も少し遅れる。
周波数がさらに上がってゆくとゼロの影響でゲインは再び上昇してゆきます。位相も戻ってゆきます。この周波数特性をシミュレーション計算した結果を添付しておきます。
黄色がRx=1uΩ、即ちショートした状態で太い線がゲインを細い点線が位相wp示してます。薄青色がRx=100Ωの時の特性です。
Rxに100Ωを入れただけで位相の遅れは約-7.5°に抑えられているのが分かると思います。Rxがショートされた状態だとCsの影響がもろに出て位相は大きく遅れてゆく(周波数の上昇に伴って)のが分かります。
これがRxを挿入する効果ということになります。
No.4
- 回答日時:
記載ページを確認してみました。
「定本 OPアンプ回路の設計」では、p.91に「★負荷容量の補償法」があり、そこに説明があります。
OPアンプ出力後に抵抗を入れると負荷抵抗との分圧比で直流ゲインが不正確になりますが、それを正確な直流ゲインを確保するように補償しています。
「OPアンプによる実用回路設計」では、p.113に「■負荷容量による不安定動作の解消」があり、そこに説明があります。
そこでも正確な直流ゲインを確保するように補償しています。
「OPアンプ活用 成功のかぎ」では、p.202に「■出力に容量がつながれても発振しないようにする」があり、そこに説明があります。
OPアンプ出力後に抵抗を入れるだけの簡易対策と、正確な直流ゲインを確保する対策が載っています。
この手の本を1冊手元に置いておけば、ほとんどの問題に対応可能です。
No.3
- 回答日時:
この方法は、OPアンプ出力に接続された負荷容量による発振防止です。
この本に載ってますが、この本の旧版が出版されたのは1973年だから、若い人は生まれる前で知らないと思います。
「定本 OPアンプ回路の設計」定価2,935円(税込)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4789830 …
その後出たこの本「OPアンプによる実用回路設計」定価3,024円(税込)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4789837 …
とか、この本「OPアンプ活用 成功のかぎ」定価3,240円(税込)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4789842 …
にも載ってます。
OPアンプ回路の不安定要因としては、負荷容量だけでなく入力容量もあり、どの本にも対策が載っています。
「定本 OPアンプ回路の設計」は昔の本だから、想定した読者の基礎学力が高すぎて、今の低レベルな読者には合わないでしょう。
「OPアンプによる実用回路設計」は各種の回路が載っていて、回路集として使えます。
「OPアンプ活用 成功のかぎ」は、発振対策についても詳しく載っていて、若い人にはこれがお勧めです。
No.2
- 回答日時:
この抵抗Rxは負荷に大きな容量Csが付いた時の発振防止に使用します。
この抵抗Rxがないと、OPアンプの出力抵抗r0とCsでポールができてしまいます。そのポールによって位相が回ってしまい、位相余裕が減って発振に至ります。
Rxを挿入するとOPアンプの出力にはRxとCsが直列になった負荷がつながることになる。そうすると負荷のCsはRxでr0と切り離される形となって位相の回りが抑えられます。
その結果、位相余裕が回復して発振が抑えられます。
添付資料にこの様子をシミュレーションした結果を載せておきます。OPアンプはオープンループゲインが100dB、利得帯域積が1MHz、内部第一ポールが10Hz、第二ポールが517kHz、出力抵抗r0が30ΩのOPアンプをRs=Rf=10kΩの0dB反転アンプ構成にした状態で負荷の容量Csを10nF。そしてCsとOPアンプ出力とCsの間に抵抗Rxを挿入。
シミュレーションは入力信号v1を100Hzから50MHzまでAC解析を行いました。そしてRxは1uΩ(実質的にRxをショート)とRx=100Ωでシミュレーションを行ってます。
結果はRx=1uΩの時は黄色で示した周波数特性で下の段が抵抗RxとCsの接続点の信号V(out_res)で400kHzあたりにピークが出てます。これがRx=100Ωでは青色の特性になりますがピークが消えてるのが分かるかと思います。
シミュレーション結果の上の段は非反転入力INVと出力OUT間の伝達特性の周波数特性になります。青色のRX=100Ω時の特性で位相の回りが抑えられてるのが分かると思います。
No.1
- 回答日時:
長い間OPアンプの回路設計や製作(試作)をやってきましたが(NHK図書からはOPアンプ回路の解説書も出しています)、OPアンプの発振防止に出力に抵抗を入れるとよいという話は聞きはじめです。
発振防止には、まずは電源に良質のパスコンを入れることから始まります。あとは配線の引き回しなどによって生じるストレイキャパシタンスを減らすことでしょうね。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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