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授業で扱った進化学や生態学で、生き物は誕生した時代から今までずっと、より子孫を繁栄させようと様々な工夫をしている、ということを学びました。
では、なぜ生物は子孫を繁栄させようとするのでしょうか?

例えばいくつかの昆虫は、捕食されにくくする(死なないで子供を作る)ために擬態します。また、植物はより背丈を高くすることで種を遠くに飛ばし、子孫の生息地拡大を図ります。
他にもたくさんあると思いますが、このような工夫がどうして起こるのか知りたいのです。自然選択の影響で環境に適応する種が繁栄しているということもあると思いますが、進化学などを勉強するうちに生き物そのものに生き残ってやろうという意志が感じられ、人間以外の生き物は感情が無くて機械のようなものだと思っていたのにこの意志はどこから来るのか、と不思議な気持ちになります。

私も少し考えてみましたが、生物が子孫を繁栄させよう、多様化しようとすることは、自然界の熱力学第二法則(エントロピーの増大)に従っているのかなということしか思いつきませんでした。
乱文で自分で読んでも分かりづらいですが、どなたかご意見お願いしますm(_ _)m

A 回答 (5件)

誠に申し訳無いのですが、ダーウィンの自然淘汰理論は、質問者さんのご意見とは逆の論理です。



「子孫を繁栄させようとして様々な工夫をする」のではなく、「偶然の組み合わせや突然変異の作用によってさまざまな個体が生まれる結果、その環境にとって有利な個体がその環境に適した子孫を残す確率が高まる」という事だと考えます。

ですので、例えば、お話の例であれば、「昆虫が捕食されにくくするために擬態する」のではなく、「擬態に成功した昆虫個体が生存確率や子孫増加確率を高める」で、「植物はより背丈を高くして種子を残そうとする」のではなく、「さまざまな背の高さの植物の中から、背の高い植物の種子が遠くに飛んで生存確率を高める」という順番です。

ですから、進化の観点においては、生き物その物が生き残ってやろうという意志を働かせて進化するのではなく、配偶などの組み合わせや突然変異によって偶然得られた形態や機能の変化が、多数の個体数や長時間にわたる世代数による選択をへていく、という訳です。そこには、なんらの意志も働いておりません。つまり・・・誰も工夫などしていないのです。すべて偶然、数、そして時間のたまものなのです。

そして、興味深い事ですが、質問者さんは、「生物そのものに生き残ってやろうという意志を感じる」のですね?正直なところ・・・私も、同様に感じます(笑)。生物が生き残ってやろうとしているように感じますよね!

けれども、それは、間違いです。大腸菌には生き残ってやろうとする意志を作り出す神経器官が存在しませんが、大腸菌の変異度は素晴らしく、抗生物質への耐性など簡単に獲得します。植物もそうです。植物には、生き残ってやろうという事を考える神経器官は存在しません。

しかし、質問者さんも、私も、「生物には生き残ってやろうとする意志を感じ」るわけです。それも・・・正直なところ、生物としての人間が、進化の過程で獲得して、そういう感じ方を持つ人間の方が、選択されやすかったことに由来するだけの、「ただの進化のたまもの」なのです。

我々人間にとって、現実の自然世界は非常に理解しがたく、謎多く存在しているのですが、それらの中で生活していくうえで、その自然の原理を完全に把握できなくても、実際には存在しないなんらかの規則性や因果関係を信じ込む方が生存上有利であるため、そのような個体が選択され、結果、人間のような「物質以外の、なんらかの法則性や原理」を信じたり感じたりする脳を発達させた生物種が誕生したのです(と、進化心理学では説明されるようです)。そのため、ダーウィン進化論を理解することよりも、「生物には繫栄したいという、ある種の、物理法則を外れた意志のようなものが存在し、それに従って進化を続けている」と考える方が、容易で理解しやすいのです。その感じ方自体が、進化のたまものなのですね(笑)。

そして・・・重要な事なのですが、その数を増やそうとしているのは、蛋白質や脂質で覆われた身体部分をもつ、いわゆる生物体そのものではなく、「遺伝子」なのです。生物はただの遺伝子の乗り物です。そして、遺伝子には、生き残ろうとする意志も、数を増やそうとする意志も存在しません。ただの核酸分子なのだから。そうではなくて、たまたま、環境にあった蛋白質を作れる遺伝子配列が組み込まれてしまえば、それらの遺伝子が作り出す生物体の個数が増えて、結果遺伝子コピー数が増える、そうして増えてきた遺伝子を観察している訳なので、いかにも「遺伝子が生き残ろうとしているように」見えるだけ、なのです。つまり、遺伝子自体に数を増やそうとする意志があるのではなく、たまたま数が増えた遺伝子を観察しているだけに過ぎないのです。

この事は、私たち人間の直観に反するので、理解しにくいのです。私たちの感じ方は、「なんらかの意志によって、遺伝子や生物が自分のコピーを増やすべく努力している」という解釈の方がはるかに受け入れやすいのです。しかし、そういう解釈は、例えていえば・・・「どうみたって、太陽が地球の周りをまわっているじゃん!実際にそう見えるじゃん!」と、地動説を主張するのと、同じ水準の認識なのです。



これらの事について、最近、とても分かりやすい本が出版されましたので挙げておきます。


進化は万能である 人類・テクノロジー・宇宙の未来  マット リドレー著:早川書房

ちょっと高いので、生物や遺伝子に関するところだけ、立ち読みすると宜しいかと考えます。

また、申し訳無いのですが・・・地球上の生物種の、種数は、減少しております。そして、生物自体は、局所的に秩序を作り出す機械なので、エントロピーは減少させていると考えます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
とんだ見当違いでしたね。浅はかな感覚で事を考えてしまっていたことを実感しました。笑
しかしとてもすんなり理解でき、目から鱗というか生物に対する理解が少し深まりました。ありがとうございました。

エントロピーに関しては、より多様な方が有利、的なことを聞いたのでその部分だけ考えたときにそう思ってしまったのですが、なんか色々違いました。自己解決しました。

その御本もチェックしてみようと思います。

お礼日時:2016/12/23 22:12

回答No.3やNo.4のとおりで、話は逆です。



動物も植物も自然淘汰される中で、子孫を繁栄させる能力に長けたものが生き残ってきたんですよ。進化論も結局はそうですよね。このことと熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)と関係付けができるのか、不明です。むしろ死んだり滅んだりしたときに土に帰る(風化する)のが熱力学第二法則に沿っていると思いますが。
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生物の本能が、子孫を繁栄させようとしているわけではなく、


子孫を繁栄させることに注力した種が生き残ってきた、
という考え方です。私は。
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こっちが死ぬからです。

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「子孫を繁栄させる」のではなく「自分の遺伝子を残したい」という本能ではないかと思います。

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