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面積500平方メートルの温水プールの水温低下を算出したいです。温水30度、外気温度0度で無風、かつ放熱は水面からしか無いケースでの放熱量はどうやって計算したら良いですか?

A 回答 (1件)

基本は「ニュートンの冷却の法則」です。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5 …


計算には、想定している条件での「熱伝達率」(単位時間、単位面積、温度差あたりの熱の伝達量)が必要です。これは、熱伝導や蒸発、輻射など、水から空気に移動する熱量をグロスで表わした数値です。想定している条件によって、いろいろ変わると思います。

これを α (cal/m^2・s・deg) とすれば、単位時間(s)の放熱量つまり放熱率は

 -dQ/dt = α * S * (T - Tm)    ①

ここで
Q:プールの保有熱量(cal)
S:プールの水面の面積(m^2)
T:プールの水温(℃)
Tm:外気の温度(℃)

ここで、プールの熱容量を C (cal/deg)とすると
 Q = C * T
なので
 dQ/dt = C * dT/dt
よって①は
 -C * dT/dt = α * S * (T - Tm)    ②

これは
 W = T - Tm   ③
とおけば
 dT/dt = dW/dt
なので
 -C * dW/dt = α * S * W
より
 (1/W)dW = -(α*S/C)dt
を積分して
 ln(W) = -(α*S/C)*t + C1
→ W = C2 * e^[-(α*S/C)*t]
③を元に戻して
 T = C2 * e^[-(α*S/C)*t] + Tm
t=0 のとき T = T0 とすると
 T0 = C2 + Tm
より
 C2 = T0 - Tm
よって
 T = (T0 - Tm) * e^[-(α*S/C)*t] + Tm    ④

これが一般式ですが、質問の場合には
 Tm = 0 ℃
t=0 のとき T = 30 ℃ ですので
 T = 30 * e^[-(α*S/C)*t]     ⑤

ここで、プールの形状から決まる定数を入れますが、プールの水の体積が明記されていませんので、ここでは「水深 1.4 m」と仮定します。
そうすれば、プールの水量は
 V = 500 (m^2) * 1.4 (m) = 700 (m^3)
水の密度は
 ρ = 1 g/cm^3 = 1 * 10^3 kg/m^3
水の比熱は
 c = 1 cal/g・deg = 1 * 10^3 cal/kg・deg
なので、プールの熱容量 C (cal/deg)は
 C = 700 (m^3) * 1 * 10^3 kg/m^3 * 1 * 10^3 cal/kg・deg
  = 7.0 * 10^8 (cal/deg)
また、プールの水面の面積は
 S = 500 (m^2)
なので、⑤式は
 T = 30 * e^[ -7.1 * 10^(-7) * α * t] (℃)
となります。

 あとは、水面における「熱伝達率: α (cal/m^2・s・deg) 」が分かれば、t 秒後の温度が計算できます。

 こちらには、静止した空気(無風)の場合: 4 kcal/(m^2・h・℃) という数値がありますが、これは「蒸発」は含まないものと思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E4%BC%9D …

 こちらには、水面だけでなく底面・側面も考慮した値として 8 kcal/(m^2・h・℃) という数値があります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E4%BC%9D …

 なお、時間を「秒」で測るか「時間」で測るかによって、熱伝達率の値と単位を調節してください。


>放熱は水面からしか無いケースでの

外気温度が0℃なら、底と三方を取り囲む「地面」も0℃近くだと思われますので、熱伝達は上記の「水面」だけでは可能性もあります。その辺の条件は適切に設定してください。
(プールの底面、側面には保温材が付いている?)
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