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光量子仮説において、光は光子の集まりであり、光子1個当たりの持つエネルギーはhνと仮定されました。
その仮説を用いて光電効果を説明するとき、
1つの光子エネルギーが1つの電子に引き渡されると考えることで、所謂公式であるK=hν-Wが得られる訳ですね。

私が分からないのは、
①なぜ1電子に対し、「1つ」の光子であると考えなければならないのか
②エネルギーを受け渡した後の光子はどうなったと考えるのか
の2つです。

①例えば、K=nhν-W(nは自然数)として、考えることは出来なかったのか?ということです。
恐らく実験との整合性が取れなかったのだろうとは思いますが、もう少し、なぜ「1対1」のやりとりであるという結論になったのかが知りたいです。
②電子にエネルギーとして吸収された、つまり光子は消滅したと考えればよいのでしょうか?

宜しくお願いします。

A 回答 (8件)

2つの光子を吸収する過程はありますし、観測もされています。


ただ、n個の光子を吸収する過程が起こる頻度は光の強度のn乗に比例するため、
光が弱いときには(通常の条件では)1つの光子を吸収する過程がメインになります。
なので2光子吸収過程を観察したいと思ったらいくらか工夫が必要になります、

実験的に1個の光子を吸収しているか確認したいのであれば、光電子数が光の強度に比例する事を確認するだけです。
当時どこまで実験されていたかは調べてませんが、光電効果の実験ができるのであれば光の強度を変えて実験するのは難しいとは思えないので、そういう実験はされていたんじゃないかな。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
実際に観測されているのですね!!
他の回答者さんも仰っていましたが、確率論なのですね。
面白いです。

お礼日時:2017/09/08 01:30

①なぜ1電子に対し、「1つ」の光子であると考えなければならないのか



>本質を見失っているかと。光電効果のポイントは、

・ ある振動数以下だと、どんなに光をあてても、電子は叩き出されない。
・ ある振動数以上だと、電子が飛び出す。振動数が大きくなっても、飛び出す電子の数は同じで、電子の運動エネルギーが大きくなる。
・ ある振動数以上だと、電子が飛び出す。光を強くすると、飛び出す電子は増えるが、電子の運動エネルギーが変わらない。

そう考えると、光が振動数に比例した、エネルギーの塊としてふるまい、その塊がいっぺんに金属にぶつからないと、電子は叩き出されないという、
光量子仮説となり、それが該当の式になります。一つに、一つと先に考えたのではなく、いっぺんあたる塊に下限があり、それが振動数によって決まる
てことかと思います。

②エネルギーを受け渡した後の光子はどうなったと考えるのか

光子といっても、別に粒ではない。質量もないし、そういうエネルギーの塊として、ふるまいますよ・・・ってこと。エネルギーは当然、電子の運動エネルギーに
化けるってことですね。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
教科書の記述の仕方に拘泥してしまいました。
本質を忘れてはいけないですね。

お礼日時:2017/09/08 01:27

No.1です。

「お礼」に書かれたことについて。

>実際に光電効果を確認する際に照射する光の光子は∞個ということになり、光子の密度も∞ということになると思います。

いいえ、そんなことにはなりません。「光の強度」(明るさ)が「光子の数」に相当します。

光源の放射エネルギーを P とすれば、光子の数は
 N = P/hν
です。
試算すれば、1Wの光源から放射される波長 600 nm の光子の数は
 N = 1 (J/s) / [ 6.626×10^(-34) (J・s) * 3.0 * 10^8 (m/s) / 6.0 * 10^(-7) (m) ]
  ≒ 3 * 10^18 (1/s)
ですから、毎秒 3*10^18 個程度です。

アボガドロ定数が 6 * 10^23 ですから、これに比べてもかなり少ないですよ。(1モルの物質中には、「野球場」が 6 * 10^23 個存在するわけですから、1つの野球場には、毎秒 3*10^(-5) 個程度しか光子が飛んでこないということです)
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この回答へのお礼

確かに、エネルギーから求められますね…。
自分の頭の悪さに辟易します。
ありがとうございました。

お礼日時:2017/09/05 21:09

私の大雑把な理解ですが


電子の光の吸収は共鳴現象のー種です(半古典論)。

電子のエネルギー差で共鳴周波数が定まるため
特定の周波数の光しか取り込まれません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
まだ私の知識では追いつけないようですが、大学で学んでいくうちに仰っていることが分かるよう精進したいと思います。

お礼日時:2017/09/05 17:53

(1) K= nhν-Wが成り立っておれば、ある金属から電子を叩き出すことができる光の振動数は特別な下限がないことになります。

実際の実験では、各金属毎に下限振動数が一つ定まったわけですからK= hν -Wとしか考えられないことになります。
(2) No.1, No.2回答にもありますが、光は消滅します。ところで、hν= K + Wですので、光のエネルギーhνは電子の運動エネルギーKと電子が金属から出るためのエネルギー(仕事関数W)の和になってます。一見、光は電子と金属とに分かれて吸収されたように見えます。しかしながら、電子は金属中で金属イオンとの間で相対運動をしていたはずです。電子は光を吸収して、この相対運動状態を解消して自由空間に飛び出したのです。すなわち、あなたの言うように、光の吸収は電子のみによってなされて、金属には吸収されないのでしょう。hν= K + Wは、1個の光(光子)と一個の電子の間のエネルギーの関係式である訳です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
実験事実による「下限」の存在というのは一つ重要な要素でした。
勉強になります。

お礼日時:2017/09/05 17:49

私も高校の時どうしても分からないので担任だった物理の教師に聞きました。

答えは「頭が硬い」で「光は光子の『集まり』で別に一対一対応などしていない、もし対応していたら他の銀河の星から来る光など見えるはずが無い、2も同じで光子は電磁波だからたとえば電子をたたき出したら電子のエネルギーと原子を励起するエネルギーにわかれる、それは光電子効果と矛盾していない、量子論をよく考えれば分かる、それがアインシュタインの解釈だ」
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
現実に一対一対応をしている、という考え方よりも、実験事実よりそう「解釈できる」といった方が正しい表現なのかもしれませんね。

お礼日時:2017/09/05 17:45

①なぜ1電子に対し、「1つ」の光子であると考えなければならないのか



・エネルギーの小さな(波長の長い)2つ以上の光子合わせても光電効果は出現しない
・また、エネルギーの大きな波長を当てても光電子のエネルギーは大きくなるが、光電子の数は変化しない
・光の強度を大きくすると、光電子の数は増えるがエネルギーは変化しない。

という実験的な事実により求められています。

それは②の答えにもなっていて、
光子の持つエネルギーが光電子のエネルギーに変換されていることになります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
言われてみれば、そのような実験結果を習った記憶があります。
科学史を追うのは面白いです。

お礼日時:2017/09/05 17:42

>①なぜ1電子に対し、「1つ」の光子であると考えなければならないのか



1つの原子を野球場に例えると、原子核はピッチャーマウンド上に野球ボール、電子は野球場の客席最外周を回る「パチンコ玉」ぐらい。(実は、電子に大きさがあるのかどうかは確認されていません)
原子が「びっちりつまって存在する」場合でも、「パチンコ玉」は「数100mおきに1個」ぐらいにしか存在しません。

そこに、大きさがないので「米粒」に例えた光子がやってくるとします。光子(米粒)が、たとえば「野球場の面積あたり、1秒間に100個」ぐらいの数が飛んでくるとして、たまに電子(パチンコ玉)に当たります。ただし
「1個の米粒が、2個以上のパチンコ玉に当たる」とか
「1個のパチンコ玉に、2個以上の米粒が当たる」
というのは、確率ゼロではないが、現実にはほとんど起こらない、ということが分かりますか? そんな感じ。

>②エネルギーを受け渡した後の光子はどうなったと考えるのか

消滅したと考えます。「エネルギーをもった粒子」というより、「粒子そのものがエネルギー」と考えるのでしょう。エネルギーがなくなれば、粒子としてもなくなる。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
光子には大きさがないため、実際に光電効果を確認する際に照射する光の光子は∞個ということになり、光子の密度も∞ということになると思います。(こういう考え方はしないのかもしれないですが…)
そうしますと、お例え頂いた例において、「野球場の面積当たり、1秒間に∞個」の光子が飛んでくることになり、一概に確率論で語れるのかな…?と思ってしまいました。
ただ、個人的に興味を持ちましたので、もしよろしければ該当URLなどでも構いませんので、ご教示頂ければ幸いです。

お礼日時:2017/09/05 17:39

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