生体肝移植手術をうけ、今回約1年後の更新で障害年金の初回更新を迎えました。
事前の社会保険事務所への問い合せでは「今回は初回更新で1年なるかならないかなので
今回はこのまま更新になると思いますよ」との話でしたが結果まさかの等級ダウンの通知が来ました。
社会保険事務所で回答の理由を聞いてもらうと「更新時は1年たっていなくても関係ない、
理由は、更新後から認定日までにはは3ヶ月あるから術後1年3ヶ月が支払われているからと言われました。
上記について疑問があり(今回の質問ではシンプルにするため診断書の話は割愛)
専門家の方ぜひ教えて下さい。宜しくお願いします。
1◇障害年金の更新とはあくまでも更新時に既にそろっている事実をもとに審査結果が出されるのとは違うのでしょうか?
2◇障害保険の更新は更新タイミングではなく決定日基準で更新となるものなのでしょうか?
上述と仮定すると下記の運営規定(更新月ベースの変更)と矛盾してしまうように思えます。
●更新で支給停止や等級が下がる場合、
指定日の翌月から起算して3ヵ月経過した日の属する月から改定
●更新で等級が上がる場合は、
更新月の翌月から年金額が改定
上記2つの●からするとあくまでも更新
更新提出後の決定日までに3ヶ月あり、等級が下がる場合にはその間は従前の等級で支払われると
いう期間までをいれて、術後1年3ヶ月以上払われているので十分に1年を超えて支払われているという
社会保険事務所の説明がどうもひっかかるのですが、
この部分で申し立てをするのは難しいでしょうか?
A 回答 (12件中11~12件)
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No.2
- 回答日時:
続けます。
障害年金の更新(「障害状態確認届」の提出)は、1年から5年ごとの間隔のいずれかで行なわれます。
この間隔はひとりひとりの障害の内容・程度などによって、ひとりひとり異なります。
提出期限は、診断書提出年月の誕生月の末日(ただし、年金証書の年金コード番号が「6350」となる20歳前初診のときに限っては、誕生月にかかわらず、一律に7月末日)です。
診断書提出年月である1か月以内の障害の状態をもとにして、更新後の障害等級が決定されます。
ここで勘違いしてはいけないことがあります。
障害の状態としては、あくまでも「診断書提出年月そのものを見ている」ということです。
更新が反映される月・年金額が改定される月とはまったく別です(事務処理方法の定めに過ぎないから)。
初回更新がなされる月は、必ず、障害認定日(原則、初診日から1年6か月が経過した日)から1年以降が経過した日になります。
言い替えると、回答1でお示しした【A】のときに限っては、障害認定日 ⇒ オペ日 ⇒ 初回更新月 という順で並ぶので、初回更新後も、「少なくともオペ日から1年」という範囲で、それまでの等級(障害認定日のときに認定された等級)が続きます。
一方、【B】のときは、オペ日 ⇒ 障害認定日 ⇒ 初回更新月 という順で並びますが、このときには、仮に1年うんぬんを考えるとしても、「オペ日から少なくとも1年」は過ぎてしまっています。
なぜなら、既にお示ししたように「障害認定日」から「初回更新月」までは、少なくとも1年あるからです。
要は、術後1年以上、きちっとそれまでの等級(従前の等級)で支払われている、と言っても良いわけです。
ところが、初回更新のときに、障害認定日のときと比較して障害状態の改善(臓器移植の結果ではあるのですが)が見られていたのならば、それまでよりも障害等級が下がってしまう場合が起こります。
この【A】と【B】の微妙な違いがミソなのですが、どちらにしても、オペ日から少なくとも1年はそれまでの等級が維持されている、ということには変わりありません。
更新後にどうなるか、という違いだけです。
あなたの場合は、おそらくは【B】に該当しているのではなかろうか、と思います。
平成24年2月1日以降、更新は http://www.shogai-nenkin.com/gakukaitei.pdf のように取り扱われています。
減額改定となるので、診断書提出月を「0」とすると、「3」に当たる月の初日に改定(新たな障害等級)を確定します(事務処理上、この日を「診査日」といいます。)。
例えば、7月が診断書提出月(7月末日が提出期限)であったのなら、10月1日が診査日です。
そして、法令上、診査日の属する月の翌月分から、年金額を改定することになります(7月が診断書提出月であったなら、診査日は10月なので、11月分[12月振込分]から改定されます。)。
これ自体は事務処理方法の定めに過ぎないため、「(従前の等級の)1年うんぬん」を考えるときには、全く無関係です。
つまりは、あくまでも「オペ日」「障害認定日」「初回更新月」という並びで年間隔を見て下さい。運営規程うんぬんを考えてはいけません。
(年金事務所の説明そのものは、【A】であっても【B】であっても、誤りではありません。)
不服がある場合、級下げに対する不服を申し立てるよりは、診査日から1年経過後以降に額改定請求といったものを行なうことによって上位等級への改定を申し立てることができるので、そちらのほうが楽です。
不服申立が認められる例はきわめて少ないからです。
例えば、上記の例で言えば10月1日が診査日となるため、翌年の10月2日であれば額改定請求が可能で、額改定請求専用の請求書と診断書(提出日前1か月以内の障害の状態を記してもらう)を提出します。
http://goo.gl/9zQ9zx[HTML]を参照して下さい。
なお、障害によっては特例的に、1年経過を待たずに額改定請求が可能([PDF]http://goo.gl/IUAAzX)なものがありますが、あなたの場合には、これにはあてはまりません。
以上です。
不服申立をしようとしても、取り扱いそのものには何ら違反点などはなく、年金事務所の回答のとおりです。
と言いますか、事前の年金事務所の説明が「根拠のないものだった」と言わざるを得ません。
年金事務所の係員が審査をするわけではないのですから、こういう無用な説明は、本来は避けるべきものなのです(してはならない、ということ)。口がすべってしまったのでしょうね。
そもそも法令等への違反・矛盾すら存在しませんから、不服申立は「むずかしい」というよりも「できない」「意味が無い」とお考えになって下さい。
級下げ、という結果を受け入れていただくしかありません。
その上で、もしも障害の程度が再び重くなるようなことがあったなら、額改定請求を検討して下さい。
私見ですが、臓器移植によってそれまでくらべて障害の状態が軽減されることが普通ですから、級下げという結果は、きわめて妥当なものだったと思います。
No.1
- 回答日時:
臓器移植を受けたときには、まず、国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 の 第18節/その他の疾患による障害 の基準にしたがいます([PDF]
http://goo.gl/FW8YBc)。以下のとおりです。
◯ 臓器移植を受けた者に係る障害認定にあたっては、術後の症状、治療経過および検査成績等を十分に考慮して総合的に認定する。
◯ 障害等級に該当する者が臓器移植を受けた場合は、臓器が生着し安定的に機能するまでの間、少なくとも1年間は従前の等級とする。なお、障害等級が3級の場合は、2年間の経過観察を行なう。
◯ 障害の程度は、一般状態が一般状態区分表のオに該当するものは1級に、同表のエ又はウに該当するものは2級に、同表のウ又はイに該当するものは3級におおむね相当するので、認定にあたっては参考とする。
<一般状態区分表>
オ:
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
エ:
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
ウ:
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
イ:
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの
(例えば、軽い家事・事務など)
ア:
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく発病前と同等にふるまえるもの
その上で、肝臓移植を受けた者については、まずは、同基準の 第13節/肝疾患による障害 による基準に該当していることを前提にして、次のように取り扱われます([PDF]http://goo.gl/qHLy6v)。
平成26年6月1日の基準改正以降の取り扱いです([HTML]http://goo.gl/ZbKL97)。
◯ 肝臓移植を受けた者に係る障害認定にあたっては、術後の症状、治療経過、検査成績及び予後等を十分に考慮して総合的に認定する。
◯ 障害年金を支給されている者が肝臓移植を受けた場合は、臓器が生着し安定的に機能するまでの間を考慮して、術後1年間は従前の等級とする。
要は、生体肝移植を受ける以前から既に「肝疾患による障害」で障害年金を受けている場合に、生体肝移植を受けると、術後1年間は少なくともそれまでの障害等級が維持されますよ、と。
そういうことを言っています。
「術後から1年」ということですから、「初回認定から1年」ということではありません。
というのは、オペ日=初回認定日 とは限らないからです。
少なくとも、初回認定日(元々の肝疾患での障害状態が認定された日で、生体肝移植のオペよりも前)のほうがオペ日よりも前に来ます【A】。
逆に、オペをもって初めて障害が認定されたのならば、その初回認定日(元々の肝疾患の初診日から1年6か月が経過した日)には、既にオペが済んでいることになります。
なぜなら、オペ後の症状、治療経過および検査成績等を初回認定日のときに考慮した上で認定するからです。
このとき、『生体肝移植を受ける以前から既に「肝疾患による障害」で障害年金を受けている』ということにはなりません。明らかに、オペ後に障害年金が決まったからです【B】。
この【A】と【B】の違いこそがポイントです。
一見良く似ていますが、「術後1年間は少なくともそれまでの障害等級が維持されます」というのは、【A】の場合だけです。
つまり、オペの前から障害年金を受けていた場合です。
オペをもって障害年金が決まった、というときにはそうではなく【B】になってしまいますから、よくよく考えればわかるとは思いますが、「オペ後1年間うんぬん」は適用されません。
その他、更新に関しての決まりごとは、別回答にします。
かなりややこしいので何回かに分けて説明しますが、じっくりとお読みいただければ幸いです。
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とてもたくさん考えて書いて頂き、お時間を割いて頂き本当に有難うございます。
当方の家族の話ですが、ご説明頂いた分類では、【B】ではなく【A】の方に該当しております。
□受給権取得H27年7月で2級
□移植H28年4月末
□初回更新月H29年4月 更新で3級
更新書類提出時点では術後1年未満
上記のとおり更新月が移植日からちょうど一年と重なる時期の為、
先生に関連症状の加筆依頼をするか悩んだのですが(殆ど休まれず状態の先生にお手数をお掛けし疲れさせなくても術後1年なるかならないかで従前の等級維持可能ならお手間をとらせることではないと)、ネットでも移植後5年10年継続されている話なども多く、診断書を先生から頂いたまま提出としました。
終わったことで過去に戻れない以上は仕方がないので今できることがないかを探しておる次第であります。
(続)
(続き)
更新前にお尋ねした社会保険事務所の方等の回答は責任の話で記載したのでは決してなく
そこにひとつポイントがありそうな気がしたため書きました。
相談時に即答ではなく何人かに相談しての折り返しの丁寧な電話対応であった事、
他にも社労士で障害年金申請しておられる方など、聞いてみたかなり多くの方が
2年に満たない時期で初回更新で術後1年なるかならないかでは従前の等級でしょうと言われたこともあり、
この話と結果の差は、
規定(更新月基準)と運用(更新の実際反映までには術後1年3ヶ月経過)の差がでたのかな?と考え
制度を調べても移植日と更新のタイミングが判断微妙な点について
明確な記載をさがしてもどうにも見つからずどう考えるか行き詰っておりました。
回答No.2は難しい内容でもう少し読み直ししてみます。
本当にたくさんのご説明をありがとうございます。
読みながら自分のひかっかりが少しはっきりしてきました。
もう少し仕組みやを理解し納得できるものなら納得したいです。
是非、なんとかもう少しお付き合いください。
>減額改定となるので、診断書提出月を「0」とすると、「3」に当たる月の初日に改定(新たな障害等級)を確定しまます
質問1)
ご記載の上記引用部分はつまり、
等級が上がる場合は更新翌月からなのに、
下がる場合は3ヶ月後改定と、
上がるか下がるかで改定月が変わるということなのでしょうか???
(確かにそれなら更新月ではなく改定日ベースとして従前の等級になっていると
いえるというのもそういう制度として筋があるのかなと理解できる気がしてきます)
質問2)
改定で「減額になる場合は3か月後」「増額の場合は更新翌月に遡って」
という運営規定は受給者が困らない保護の趣旨かと思っていましたが違ってますでしょうか?
今回当方の場合、更新時には1年経ってないのが改定までには1年3ヶ月経過しているから術後1年支払われているから
と、本来、受給者を保護するためのルールで逆に切られることになっているという矛盾はそういうものなのでしょうか?
つまり、改定で即減額になる仕組みであった方が逆に術後1年に満たないことになり従前の等級で更新されるわけでそういう運営ってありなの?と思うのですが、ここも何も問題ないものなのでしょうか?
上の2つについてご意見をお聞かせください。
何卒よろしくお願いいたします。
無知は怖いですねですか・・
多数回答に疲れされて負担をおかけしここまで言わせてしまったとしたら
すいませんでした。
ですが、知らべて理解しようとしている人の過程を「無知」というべきではないと思います。
少なくとも今回頂いた貴方様の前半の回答は中に誤解や違う推測もあってもそれは
全てを聞いているわけではない中で沢山教えて下さろうとする感じ大変有難く思いました。
だから最後の4行は非常に残念でした。頭の良さと親切の中に若気の至りの物言いを感じました。
障害年金専門の社労士でさえ移植後の更新は十分なデーターや経験がなくサポート難しいとさえ言われました。
専門家の立場も様々でしょうが、専門家は
一般人に「無知」や「誤解を解くとか」とかいう前にやる仕事があります。
理解しようとしても「無知」の人を作り出しているのは専門家である事もあります。
今後のご活躍を心より期待しております。