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文系なので教えてください。

鉄を塩酸で洗った場合、水素が発生し鉄と塩素が結合にFeClができると思うのですが、
鉄の表面が酸化している(酸化被膜FeOがある)場合は、表面の酸化鉄が溶け出してその下にある酸化していない鉄が出てくるのですよね?
この時、OもH同様大気に逃げていくのでしょうか?それとも水になって溶け出したFeClの溶液になるのでしょうか?

そのまま放置(特に湿気が多い場合)しておくと赤錆が浮いてきますが、これは再度酸化しているのだから、FeOができ時間が経てばまた安定した酸化被膜になるのでしょうか?
またこの赤錆はそれほど時間が経っていない場合、酸化被膜と比べれば除去しやすいものと考えてもいいのでしょうか?

質問者からの補足コメント

  • 少し補足させてください。

    本当は鋼(S45C、SCM440、SKD61、SACM645等)なんですが、表面処理(熱処理)をする前に不導体被膜(酸化被膜)を除去する目的で、またブラストだと届かない場合があるので、塩酸を使っています。
    但し、湿気や複合的な要因で錆が強く発生しすぎたりすると熱処理をした後に炭化物が焼きついて外観が汚れます。

    化学反応的に考えて他の方法がないか模索しています。
    追加のアドバイスがあればお願いします。

      補足日時:2018/04/04 14:42

A 回答 (5件)

酸化鉄(赤さび、安定)が塩化水素と反応すると、FeCl₃とH₂Oが出来ます。

FeCl₃は塩酸に溶けて一見綺麗な鉄が現れますが、徐々に水と反応します。
2Fe+6H₂O → 2Fe(OH)₃ +3H₂、Fe(OH)₃も不安定で
2Fe(OH)₃ → Fe₂O₃(不溶性、安定) + 3H₂O となって表面に赤さびが付いてきます。
FeOがうまく出来たとしてもFeOは水溶性なので塩酸の中に溶けてしまい、最後はFe₂O₃(不溶性)となります。
Fe₂O₃(不溶性)は硬くて接着力も強いのでなかなか取れません。だから、サンポールのような希塩酸で洗浄します。
因みに、塩酸は塩化水素(HClガス)を溶かした水溶液です。塩酸=塩化水素ではありません。
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普通、熱処理前(何の熱処理か明確ではない)に鋼の不働態皮膜の除去処理は行うことの方が少ないですね。


鋼の表面に出来る不働態皮膜(酸化皮膜)の厚さなど微々たるもので、次の工程に熱処理があるなら、普通は切削表面で熱処理を行います。せいぜい脱脂して熱処理するくらいです。
浸炭や窒化を合わせて熱処理を行うなら表面処理もありえなくはないですが、それでも黒いスケールのようなものが付着していたら取るくらいです。
ざっと見て鋼種は炭素鋼であるので、塩酸を用いて被膜除去は有り得ないのと、塩素の除去の為に十分な洗浄を行わなければいけなくなるので、塩酸の使用は無駄が多いです。

ステンレスなどではシュウ酸で洗浄し不動態皮膜の除去をすることがあるのですが、炭素鋼ですし…。
よほど特殊な熱処理を行わない限りステンレスでも切削した表面で、せいぜい脱脂を行って熱処理するのが一般的だと思います。

仕事で炭素鋼(種類は言えない)の拡散接合の実験を行った事があるのですが、接合面を鏡面仕上げをしてそのまま接合の実験をしました。
接合後、その部分を光学顕微鏡で観察をしましたが不動態皮膜は関係がなかったです。観察できませんでした。
色々な鋼種を熱処理したりして顕微鏡観察を行った事があるのですが、不働態皮膜は光学顕微鏡で観察できることはほぼないです。
それくらい薄く、通常の熱処理をするには問題にならないです。
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専門家がびっちり書いていますので私の出る幕ではありません。

「赤さび」「黒さび」などのキーワードで調べて下さい。
よく間違えますが、赤さびを強酸で洗ってはいけません。もちろん酸化鉄の表面は出ますが、非常にもろいので、内部へどんどん酸化が進みます。
一応洗うなら弱酸で、シュウ酸(結構強いが、キレート能がある)、クエン酸、などを使います。
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鉄を塩酸で洗浄は良くないです。


塩素は鉄の不動態皮膜(酸化皮膜)を破壊する効果があり、強酸の塩酸では鉄の腐食が進行するばかりです。
その時に塩化鉄ができることはないです。鉄はどんどん腐食してやせ細っていきます。
塩酸に鉄(鋼)を浸漬すると塩化鉄の溶液が出来るのは間違っていないです。

不働態化した鉄Feの酸化皮膜は、FeOとして表されるような単純なものではなく、色々な組成や結晶構造を持つので一口で言い表せません。
塩素が存在するような環境下では鋼(鉄)の表面に赤錆が出来るのですが、その赤錆もある一つの単純な構造や組成ではなく、環境の微妙な違いによって色々な組成や結晶構造を持ちます。
私の恩師は、錆の色を観ただけで種類やでき方などが判ったのですが、私はその領域まで行けませんでした。

表面に出来た錆を安定的な皮膜として活用した鋼が耐候性鋼と言われるものですが、合金の組成が特殊であるため、通常の鋼ではそうなりません。
また、耐候性鋼といえども、塩素が存在する環境下で使用は難しいです。
それくらい、塩素と鉄(というか不働態皮膜)は相性がわるいです。まして強酸の塩酸ならば尚更です。

塩素が存在する環境下では、不働態皮膜は弱く、乾燥と湿潤を繰り返すと、鋼の表面に錆ができ→錆が剥がれ落ち→また錆が出きる、を繰り返してやせ細っていきます。
船舶などは電気防食という手段を用いていたり、塗装で直接海水と鋼の表面が接触しないようにしています。
ステンレス鋼などで鉄に色々な合金元素(Cr,Ni,Mo…)を添加し塩素環境下でも耐食性が発揮出来るものは存在しますが、値段が高いですね。
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常温でO₂、H₂が発生することはないでしょう。


FeClOなど錯塩になるのかな。
FeCl₂の溶液にはなる。
常温で簡単に黒錆ができることはない、
赤さびは薄くついただけなら簡単に取れます。
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