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力学の問題です。(1)しかわかりません。台が動くとよくわからないです。

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A 回答 (1件)

(1) は基本どおりですから分かりますね。


斜面方向の力は mg*sinθ ですから、斜面方向の加速度を a とすると、運動方程式は
 ma = mg*sinθ
なので
 a = g*sinθ

(2) 台が動くと、その「逃げていく加速度」分だけ「質点に働く斜面下方向の力」が大きくなるのです。電車が発車して加速するとき、身体やつり革が後ろの方に引っ張られる感じがするのと同じです。
 質点にとっては、その「台の加速度」と反対向きの「みかけ上の重力」が働いていると考えるのが一番解きやすいと思います。

 これは言葉で説明しても分かりづらいので、下記のようなサイトを参照しながら考えてください。
http://examist.jp/physics/mechanics/ugokusankaku …

 ただし、(2) に関しては、質点が床に到達する瞬間の質点と台の位置を考えればよいので、「質点と台の重心位置はどちらも同じ」ということから解けます。外力が働かず、質点の重力は質点と台との間の「内力」としてしか作用しないからです。
 ということで、
(a) 質点Pが斜面の頂上にあるとき:斜面の左端(下端)を中心とした力のモーメントは
  台の質量 × 台の重心までの水平距離 + 質点の質量 × L = (台の質量 + 質点の質量) × (台+質点の重心位置までの水平距離)
(b) 質点Pが斜面の下端にあるとき:斜面の左端(下端)を中心とした力のモーメントは、質点が中心位置に来るのでモーメントがゼロとなり、
  台の質量 × 台の重心までの水平距離 = (台の質量 + 質点の質量) × (台+質点の重心位置までの水平距離)
になります。

 三角形の台の重心の水平位置は、台の左端から (2/3)L のところにありますから、台+質点の重心位置を静止しているときの台の左端から Lg の距離とすると
(a) M × (2/3)L + m × L = (M + m) × Lg
 よって
  Lg = { [(2/3)M + m]/(M + m) }L   ①

 一方、質点が斜面を落下することにより、台が x だけ動いたとすると、(b) の回転中心は x に移動していることになるので
(b) M × (2/3)L = (M + m) × (Lg - x)
 よって
  x = Lg - { (2/3)M/(M + m) }L
 これに①を代入して
  x = { [(2/3)M + m]/(M + m) }L - { (2/3)M/(M + m) }L
   = [ m/(M + m) ]L

(3) 台が動くのは、質点からの「台を押す力」で台が動き、その反作用である垂直抗力で質点が動く、ということです。どちらも動いているので、「連立」させて解くことになります。
 台は床に固定した座標系で、「水平方向」、「鉛直方向」に座標軸をとり、質点は斜面上に固定した座標系で、「斜面方向」、「斜面に垂直方向」に座標軸をとると式が簡単になります。
 質点が台を垂直に押す力を N とすると、質点の斜面方向の加速度を a、台の水平方向の加速度を A とします。
 
(a) 質点
・斜面方向:ma = mg*sinθ + M*A*cosθ      ①
・斜面に垂直方向:N + m*A*sinθ = mg*cosθ    ②

(b) 台
・水平方向:M*A = N*sinθ           ③
・鉛直方向:N*cosθ + m*A*sinθ = mg*cosθ   ④

②より
  N = mg*cosθ - m*A*sinθ
③に代入して
  M*A = ( mg*cosθ - m*A*sinθ )*sinθ
    = mg*sinθ*cosθ - m*A*sin^2θ
→ (M + m*sin^2θ)A = mg*sinθ*cosθ
よって
  A = mg*sinθ*cosθ/(M + m*sin^2θ)   ⑤


ここからはまったく別の問題になります。

(4) 質点が台から受ける垂直抗力は、質点が台を押す力 mg*cosθ の反作用にプラスして、左に加速する台から押される力 m*α を「斜面方向」と「斜面と垂直方向」に分解してもののうち「斜面と垂直方向」ですから
 N1 = mg*cosθ + m*α/sinθ

(5) これは、問題文の書き方が舌足らずで分かりづらいですが、質点が斜面を落ちないようにするにはどれだけの加速度が必要か、という問題ですね。
 これは左に加速する台から押される力 m*α を「斜面方向」と「斜面と垂直方向」に分解してもののうち「斜面方向」が、質点が斜面を滑り落ちる力、つまり質点に働く重力の斜面方向の成分に等しくなればよいので
 m*α/cosθ = mg*sinθ
従って
 α = g*sinθ*cosθ


ここからまた、全く異なる問題ですね。

(6) 質点に対して斜面方向に働く力は、
・重力の斜面方向成分:mg*sinθ
・摩擦力:垂直抗力が mg*cosθ なので、摩擦力の大きさは μmg*cosθ
斜面上昇中は、いずれも斜面下方向に働くので、その大きさは
  mg*sinθ + μmg*cosθ

(7) 質点の斜面上方向を正とした加速度を a とすると
 ma = -(mg*sinθ + μmg*cosθ)
よって
 a = -(g*sinθ + μg*cosθ)
初速度を v0 としたときの速度は
 v(t) = v0 - (g*sinθ + μg*cosθ)t    ⑥
斜面下からの変位は
 x(t) = v0*t - (1/2)(g*sinθ + μg*cosθ)t^2   ⑦

停止するのは⑥で v(T) = 0 となる時刻 T であり
 v(T) = v0 - (g*sinθ + μg*cosθ)T = 0
より
 T = v0/(g*sinθ + μg*cosθ)

この時間の変位は、⑦より
 x(T) = v0^2/(g*sinθ + μg*cosθ) - (1/2)v0^2/(g*sinθ + μg*cosθ)
   = (1/2)v0^2/(g*sinθ + μg*cosθ)
頂上まで到達するためには、x(T) ≧ L/cosθ である必要があり
 (1/2)v0^2/(g*sinθ + μg*cosθ) ≧ L/cosθ
より
 v0^2≧ 2L(g*sinθ + μg*cosθ)/cosθ
v0 > 0 であるので
 v0 ≧ √[ 2L(g*sinθ + μg*cosθ)/cosθ ]

よって、v0 の最小値は
 √[ 2L(g*sinθ + μg*cosθ)/cosθ ]


計算違いがあるかもしれません。
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この回答へのお礼

とてもわかりやすかったです。ありがとうございます。

お礼日時:2018/06/14 11:14

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