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趣味で合唱団に所属しています。プッチーニのグロリアミサを練習していますがCredoの185小節目最後の音符でアルトだけが違う音(五線譜でレ。移動諧調では分かりません)になっています。他のパートは全て五線譜でのミなのですが、アルトだけ、ぶつかるのが正しいのか、楽譜のミスプリントなのか分かりません。どなたか、ご存知でしたら教えてください。ちなみに、伴奏の和音にはレもあります。
この曲を練習していて、結構音をぶつけたりしているようなのでアルトだけレで正しいのかなとも思いますが。
よろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

使用楽譜の情報を確認させていただきました。



出版元は、おもに合唱関係の楽譜を専門にするドイツの Carus という出版社です。
ここから出ているプッチーニの楽譜は、「ジャコモ・プッチーニ作品国家校訂版」といって、
イタリアの音楽学者が結集して編集にあたっているプッチーニの全作品の最新の批判校訂版ですので、
その意味では、内容そのものは信頼性の高いものです。
ただし、全く新しく楽譜を制作していくわけなので、誤植はどうしても避けられません。
私も楽譜制作を専門としているのでわかりますが、複数の専門家が目を通していても、
細かいところで誤植の見逃しというのがあとからいくらでも出てくるのが、楽譜制作の大変なところです。
「ジャコモ・プッチーニ作品国家校訂版」は刊行が始まったばかりで、
刊行予定の12巻のうち、まだ3巻しか発表されていません。
刊行直後に購入された場合、誤植が残っている可能性は当然あります。

幸いこの楽譜はサンプルとしてネット上で閲覧できるようになっていたので、確認しました。
楽譜はコンピュータで制作されたものですが、楽譜制作が手作業からコンピュータに取って代わられてから、
手書きの時には最初からあり得なかったような入力ミスやレイアウトの崩れが起きるようになりました。
サンプルの楽譜には、各ページに「見本(Probe-Partitur)」の文字が大きく印刷されているため、
オーケストラのスコアの方では、問題の箇所の小節がその文字に隠されて見ることはできません。
しかし合唱のパート譜では、幸いその小節は隠れておらず、確認することができました。
当該箇所のアルトの音は、やはり「レ♭」ではなく、「ミ♭」になっています。
お使いになっている楽譜と同じものなので、お求めになられたあとで誤植の訂正があったものと思います。

Carus出版社のホームページ
プッチーニ『4声のミサ』(グロリア・ミサ)
https://www.carus-verlag.com/en/choir/search-cho …

合唱パートの楽譜のサンプルページ(PDF)
28ページ参照
https://www.carusmedia.com/images-intern/medien/ …

当該箇所を画像として下に出しておきますが、「ミ♭」が確認できます。
前の回答で説明させていただいたように、作曲技法的にもあり得ませんし、
出版社のサンプルでもすでに訂正されているようですので、入力ミスと断定します。

先の回答で挙げたインゴ・シュルツの編曲版のミスも、
誤植訂正前のこの楽譜を底本としたために起きたものと思います。
「プッチーニのグロリアミサ合唱のアルト音符」の回答画像3
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この回答へのお礼

ご専門の方から、非常に詳しい見解をいただき、ありがとうございました。デジタル化によって様々な問題が起きているという現場の貴重なお話もいただくことができました。

お礼日時:2018/11/03 18:58

回答No.1ですが、補足があります。


IMSLPという楽譜提供サイトには、素人が作成した間違いの多い楽譜も多く出ており、
楽譜制作ソフトで書かれたものは信頼性が低いという可能性を常に考えておいた方がよいのでそのように書きましたが、
このプッチーニの楽譜は、Ingo Schluz(インゴ・シュルツ)というドイツのプロの指揮者、音楽学者が、
小編成のオーケストラ用に編曲したものだそうです。
この楽譜は、編曲者本人が立ち上げたレーベルで無償提供されており、
そのホームページからもダウンロードできるようになっていますが、
もしかするとこの楽譜をお使いなのではないかと思います。
https://www.emmaus.de/ma/noten/puccini_messa/ind …

ここに出ている楽譜でも、当該箇所のアルトの音は「レ♭」のままで訂正されていないのですが、
編曲者自身による録音がYoutubeに出ており、やはり「レ♭」ではなく「ミ♭」の音を歌っているので、
楽譜制作時の打ち間違いです。
下の動画の演奏が編曲者自身によるもので、問題になっているのは、
開始から37分08秒の箇所ですが、「ミ♭」でほかのパートと同じ音を歌っています。



楽譜を提供しているサイトには、回答No.1に画像を張ったのとは違う出版社の楽譜も一緒に出ていますが、
そちらでも「ミ♭」になっているので、やはり音符の入力ミスです。
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この回答へのお礼

早速の回答、ご説明ありがとうございました。
使っている楽譜は下記のものです。
https://webshop.yamahamusic.jp/upload/save_image …

お礼日時:2018/11/02 00:15

100%確実にミスプリントです。


実音で「レ♭」、移動度なら、そこは変イ長調なので「ファ」になります。
オーケストラの伴奏の中には確かに「レ♭」の音はあります。
そこは属七という和音で、「レ♭」はその和音に含まれるので、
仮に「レ♭」を歌ったとしても、その瞬間だけの響きなら間違った音には聞こえません。
しかし、その前の部分もあとの部分もすべてユニゾンで書かれているので、
その一音だけが違うというのは書法的に異様で、その理由だけでも間違いと判断できます。
さらに、もしアルトのその音を「レ♭」にしてしまうと、
アルトの「レ♭→ド」という動きと、「ミ♭→ド」というバスの動きが同時におこることになります。
二つの声部間でこのような進行が同時に重なるというのは、
四声の合唱の伝統的な書法上、非常にまずいとされていることで、
プッチーニのような作曲家がこのような書き方をするということはあり得ません。
この理由からも、一目見ただけでミスだとわかります。

著作権の切れた楽譜をダウンロードできるIMSLPというサイトには、
このアルトの音が「レ♭」と書かれたスコアがアップロードされていますが、
これは音楽出版社のものではなく、個人が楽譜制作ソフトで書いたもので、信頼性は低いです。
同じサイトに、イタリアのリコルディ社から出ているピアノ伴奏譜が出ていますが、
そちらでは「ミ♭」になっています(下の画像参照)。
ヨーロッパのプロの合唱団とオーケストラの演奏を聞いても、
当然のことながら「ミ♭」を歌っています。訂正してください。

下の動画の演奏の、開始から34分48秒の箇所も参考に。
「プッチーニのグロリアミサ合唱のアルト音符」の回答画像1
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