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アメリカでは裁判官の判断で刑事事件の被告が自身で弁護をすることが許されているようですが、日本ではそのようなことはありますか? (もしあれば刑事訴訟法にその記載がある、というような根拠が分かれえばありがたいのですが)

A 回答 (3件)

【極めて稀ではあるようですが、現実にはそのような例もあるようです。



例えば、起訴後において、【法定刑に死刑又は無期若しくは長期3年を超える懲役若しくは禁錮がある事件を審理する場合】は、原則として、被告人に弁護人がなければ裁判手続を行うことができません。(刑事訴訟法第289条第1項)
なので、殺人や強盗殺人等の重大犯罪に関しては弁護人をつけることが必須になります。
ちなみに、こうした場合を、【必要的弁護事件】と呼んでいます。

この場合、被告人が私選弁護人を選任しなければ、裁判所が職権で国選弁護人を付することになります(刑事訴訟法第36条、第289条第2項・第3項)。

また、上記以外にも一部弁護人を付さなければならない場合がありますが、こうした場合に該当しない場合には、被告人自らが刑事訴訟の当事者として弁護人のない状態で裁判を受けることができることとなっております。

このため、現実には、弁護人を選任せずに刑事訴訟の公判に臨む被告人もわずかではありますがいるようです。

なお、詳細については、以下の専門家によるサイトをご覧ください。
非常にわかりやすく丁寧に解説されておりますので。

【弁護士法人、泉総合法律事務所による解説】
https://izumi-keiji.jp/column/jiken-bengo/saiban …


【参照条文】
●刑事訴訟法

第三十六条 被告人が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないときは、裁判所は、その請求により、被告人のため弁護人を附しなければならない。
但し、被告人以外の者が選任した弁護人がある場合は、この限りでない。


第二百八十九条 死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮にあたる事件を審理する場合には、弁護人がなければ開廷することはできない。

② 弁護人がなければ開廷することができない場合において、弁護人が出頭しないとき若しくは在廷しなくなつたとき、又は弁護人がないときは、裁判長は、職権で弁護人を付さなければならない。

③ 弁護人がなければ開廷することができない場合において、弁護人が出頭しないおそれがあるときは、裁判所は、職権で弁護人を付することができる。
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刑事事件における弁護人選任率は、「ほぼ100%」です。


すなわち100%ではないので、例外アリと言うことになりますね。

刑訴法では、刑事の被告人(及び被疑者)は、いつでも弁護人を付ける権利が認められており(刑訴法30条)。
また裁判所は、被告側からの請求があれば、弁護人を付す義務を負っています(刑訴法36条)。
しかし、被告人が弁護人を立てる義務の規定はありません。

ただし、裁判所の職権で、弁護人を付けることが可能(刑訴法37条)なので、被告人が弁護人を選任しない場でも、裁判所が弁護人を付けるケースが多く、重罪であるほどその傾向です。
実際にも、地裁と簡易裁判所で取り扱う事件では、簡易裁判所での事件の方が、多少ですが、弁護人ナシの比率が高まります。

簡単に言いますと、「争点の有無」で。
たとえば略式裁判では、弁護人ナシで手続きされますが、これは、
・禁固刑未満(罰金刑)で、判例も豊富。
・証拠も充分で、被疑者も罪を認め、略式裁判に合意している。
などの場合です。

すなわち、弁護人ナシが認められるのは、争点がほとんど無い様な場合に限定されます。

一方、禁固刑や懲役刑以上になりますと、検察が起訴した時点で、有罪はほぼ確定的(99%以上)ではありますが、被告側が無罪主張するケースもあるほか、少なくとも刑罰や量刑とか、執行猶予の付与などに関し、争点が存在します。

そう言う裁判においては、被告側に弁護人が居ない状況は、被告側にとって不利だし。
被告側に弁護人が居ないと、手続きが何かと面倒,厄介と言う、裁判上の理由もあります。

やや極論すれば、被害者が多数存在する無差別殺人事件なら、死刑は確定的ですが、弁護人ナシで死刑判決を下すのは、さすがに問題でしょ?

そこら辺りを考えますと、裁判所が弁護人ナシの裁判を認めるのは、さほど重罪ではなく、争点がほとんどない場合か。
あるいは、被告人本人が弁護士資格など、法律家の資格を持っている場合に限られると思います。
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最高裁判所の公式サイトです


https://www.courts.go.jp/saiban/zinbutu/bengosi/ …

冒頭にこんな記述があり
一般的には,裁判所の手続は弁護士に依頼しなくても,本人自身でできますが,刑事事件では,弁護士がいないと裁判ができない場合もあります。

刑事裁判でも本人訴訟できる場合もあると言う事ですね
本文記載から最高刑が一定以上の場合には弁護人必須ということでしょう
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