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 中学校の理科教師です。教科書では、水は熱分解はせずに、電気分解すると書いてあります。これは水分子の結合が強いから電気の力でないと、分解しないからと理解していいのでしょうか。それとも、水は液体なので加熱によって分解せず、電気によってでしか分解しないのでしょうか。簡単な質問でしたらすみません。お願いします。

A 回答 (7件)

ちょっと大雑把な計算してみましょう.


水の電気分解に仮に1V必要だとします.ここから H2O を1分子分解するのに必要なエネルギーは 1eV とすると1mol=18g では 6×10^23 eV のエネルギーが必要です.1eV は 1.6×10^-19 J ですから,6×10^23eV =1×10^5 J/mol ということになります.
一方,熱ですが,常温を300Kとすれば,もう少し高い温度として500Kを考えることにしましょう.この温度をエネルギーに換算するには気体定数 8.3 J/(Kmol) をかけてやればよいので,だいたい4×10^2 J/mol ということになります.1000K でもこの2倍にしかなりません.
液体かどうかという問題ではなく,熱エネルギーと電気エネルギーでは,分子にとっては桁で違うエネルギーがかかっているということです.
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すいません,#6 に対する揚げ足取りのようなコメントです.


純水は電気分解できないわけではありません.というか,できます.
ただし,水自体の電気抵抗が大きいので,そこでおこる分の電圧降下分だけ余分の電圧が必要になる,というだけです.たとえば硫酸ナトリウムとか硝酸カリウムの水溶液でおこる電気分解と純水でおこる電気分解の違いがこれです.
では,硫酸ナトリウム水溶液と希硫酸とで電気分解をおこすのに必要な電圧が違うのかというと,それぞれが十分な濃度で溶かしてあって溶液抵抗による電圧降下が十分に小さいレベルであれば,たぶん大差ありません.酸やアルカリを加えれば,H+ や OH- という,より反応しやすいものが反応してくるでしょうが,たとえば H+ を多くすれば H2 発生は容易になるものの,反対の極での O2 発生は不利になる方向に働き,正味としては同じ程度の電位差を両極に与えなくてはいけなくなります.絶対電位で見れば両方とも同じ程度にシフトしているということです.
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純水は電気分解できません。

不導体と言われていますよね。

では、中学の実験で水を電気分解するときはどうしますか?水酸化ナトリウムを溶かしますよね。

つまり、純水ではなく、pHを完全中性から、アルカリ性にしています。
言い換えると、純粋なH2O分子だけの集合体ではなく、Na^+や、OH^-など、電気を通すためのイオンが溶けていますね。

水が電気を通すor電気分解されるときは、H2O分子だけではなく、アルカリなら、OH^-が多い、酸性ならH^+が多い状態ですね。

この状態ですと、水分子と過剰なOH^-又はH^+が水素結合により水溶液内で網目状の「電気の通り道」を作り、結果通電できるようになります。

NaOH(aq)の電気分解の反応式では、あたかも水だけが分解しているように見えますが、実際には過剰なOH^-の存在のおかげで、電極表面で水分子が電子のやり取りができるようになり、結果水素と酸素が発生しているのだと考えられます。

ご質問の言葉に置き換えると、「水分子の水素結合を、酸orアルカリorその他のイオンによって弱めることで、電気分解可能」という感じかな?
「弱める」というのは表現が適切ではないかもしれませんが・・・
「弱める」というよりは「他に移動させる」という感覚でしょうかね。

つまり、完全純水であれば電気の力でも水の分解はできない。
と、思えるのですが・・・・こういう考えはいかがでしょう?

NO.1の方のように、エネルギーの計算は苦手ですので、立証とかできないのですが。

純水は電気分解できない。電解するときはイオンを足す必要がある。という点から考えて見ました。
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ご質問への回答としては、既にNo.1の方のもので


必要充分かもしれませんが、参考までに。

『「熱分解」よりも「電気分解」の方が有利』なのは、
水が『充分に電離可能な物質』であるからです。
これが、もっと電離しにくい物質であれば、
「熱分解の方が楽」ということもあり得ます。
(とっさによい物質例が挙げられないのが哀しいところですが;非極性分子は挙がりますが、熱分解がよく知られたものとなると・・・)

電気分解の場合、分解対象の物質を電気的引力によって
電極の周りに集めた上で電子をやりとりするので、
与えたエネルギー(電気エネルギー)を分散させることなく
物質に伝えることができます。
一方、熱エネルギーの場合は、一部は運動エネルギーに
変換されるため、エネルギーは分散されることになります。

つまり、
「電気的引力によって捕まえた状態でエネルギーを与えられるので、
エネルギーを集中させることができる」ことが、
「水が熱分解よりも電気分解で容易に分解できる」ことの
もうひとつの理由になるかと思います。

譬えると、
「逃げ回る相手より、襟首掴んだ相手の方が殴りやすい」
ということでしょうか。
(・・・譬えが適切でない気も・・・)


なお、水の場合も、適当な金属触媒の存在下であれば
熱分解が可能だった気がします。
・・・あれは金属が犠牲剤になっているんだったっけ?(汗)
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今春まで塾講師をしていたものです(バイトじゃなくて)。


嘘か本当か知りませんが、大火事のところに水をまくと上空で熱分解が起こって、
その直後にまた爆発的に水が合成される、という話を聞いたことがあります。
「熱分解しない」は不適当な記述であり、「熱分解しにくい」とか「実験室レベルでは熱分解しない」と書くべきだと思います。
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一つの見方として、水が熱力学的に安定であることが考えられます。


すなわち、水素ガスと酸素ガスが共存している状態よりも、水として存在している状態の方がはるかに安定だということです。このことは、水素を燃焼させると大量の熱を発生することから容易にわかります。
したがって、水を分解するためには、水という安定な状態から、酸素ガス+水素ガスという不安定な状態へ変化させなければなりません。
そのためには、水素が燃えたときに発生する熱と同じだけのエネルギーを加えてやる必要があります。
その、エネルギーを加える方法として、電気分解、すなわち、電気エネルギーとして加える方法が簡便であるということです。
No.1のご回答で計算しておられますように、熱エネルギーとして同量のエネルギーを加えることが困難だということでしょう。

なお、加熱による分解が困難なことと、液体であることは無関係です。
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子供にもわかるように言うと、水を直接加熱して水素と酸素にわけるのは、数千度の高温が必要になるので、普通の実験装置では出来ないと言うこと。


まあ他にも熱化学水素製造法というのがあって、何段階かのプロセスを構成して低温でも分解できる方法もあるようですが、いずれにしろ電気分解のような簡単な装置では出来ません。
従って、通常は電気分解でやります。
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