都道府県穴埋めゲーム

このまえ「姑獲鳥の夏」を買って読んでみました。
でも一度読んだだけでは何だか分かりませんでした。
推理小説好きの人達の中で割と人気があるので読んでみたのに、最初は「存在とは」とか「脳と心とは」とか哲学的な話ばかりで(しかも長すぎて難しすぎる気が…)なかなか事件の話が進まないし、涼子・梗子姉妹だけならともかく、語り手である関口にも「死体が見えていなかった」というのが(悪い意味で)裏切られた気分になりました。
読み手は語り手の言葉でしか情報を読み取れないのだから、「死体などなかった」と言われればそれを信じるほかないはず。自分の憶測を言うことや盲点はあっても、真実でないことを言うのはちょっと卑怯じゃないかと思いました。

別に哲学的に幽霊などを考える話は嫌いではないし、「死体が見えていなかった」というタネ明かしも面白いとは思います。
それもあくまで推理モノとして見なければ、の話ですが。

私の意見を踏まえた上で、
(1)京極堂シリーズは好きかどうか。またその理由。
(2)私は「姑獲鳥の夏」以外の京極堂シリーズを買って読んだ方がいいか。またその理由。
(3)読んだ方がいいならオススメ作品とその理由。
(4)そしてその作品は推理モノとして読んだ方がいいか。そうでないならどういうモノだとして読めばいいか。
ご自分の思ったことを書き込んで下さい。

A 回答 (6件)

最初に講談社から「推理小説」として発売されたために勘違いされる方が多いのですが、京極堂のシリーズ(俗称「妖怪シリーズ」正しくは「講談社のシリーズ」)は推理小説ではないですし、暗喩(書かれてはいないがよく読めば状況が明確に示している事実など)を読み取れないタイプの人には確かにわけが解らないとよく言われますよ。


このシリーズは作者本人曰く“人間の価値観や思い込みによって複雑に見える事件を、妖怪というモチーフを借りて説明する「妖怪小説」”なのだそうです。
ですから「存在するものが見えない」という状況が現実に存在するとは知らない(つまり間違った常識に囚われている)人は「裏切られた」と必ず仰います。
しかし、
>読み手は語り手の言葉でしか情報を読み取れないのだから、「死体などなかった」と言われればそれを信じるほかないはず。真実でないことを言うのはちょっと卑怯
これは違います。
文字だけが書いてある事の全てではありません。
前半の哲学だの物理だののとんでもないページ数が、「見ているものは自分の脳にすぎない」という事実、「死体などない」と言うこの語り手が甚だあてにならない人物である事実を読者に懇切丁寧に説明してくれているわけです。
死体が見えなかったのは「3人にとっての真実」です。
しかし「真実だと信じて語る人が居てもテキストにそこに疑問を感じる状況が明示されている」これは卑怯でも嘘の記述でもありません。

このシリーズは全てそういう構造で、必要な事実は全てテキスト上に巧妙に隠されて書かれているのです。

(1)そういった意味で、脳味噌フル回転は毎度やみつきになる快感です。自分の知識にない事が出てくるとヤラレタ!と燃えます。
(2)(3)あなたが他の作品を読んだ方が良いかなど、あなたという人を知らない私にはわかりません。
(4)上記の通りです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
なるほど、語り手も疑ってかかるべしということですか。
確かにそう考えて読んでいけば、“脳味噌フル回転の快感”が味わえるかもしれませんね。
いずれ時間とお金が少し余ったら、そういう目で1冊読んでみようと思います。

お礼日時:2006/01/13 16:54

1)京極堂シリーズ好きです。


去年入院中には読みふけってました。
私はご質問者さまと逆で、元来おどろおどろしい話(金田一シリーズ)や伝奇物が好きなのでぴったしハマったたのかもしれません。(笑)
作者の豊富な伝奇や風習に対する知識には感服します。それだけでなく、作品中の人間の心理というかそのラビリンスを上手く描きだしている点にも魅かれます。京極堂以外の人物のキャラも丁寧に書き込まれていてそれぞれ魅力的なのもいいところです。

2)正直シリーズをずっと読み進めていくと、他作に比べ最初の「姑獲鳥の夏」は話の骨格が弱かったかなと思います。
関口に死体が見えていなくとも、見えていた他の人には客観的な真実がその時点で分かったわけで、そこで事件は解決しなきゃいけないわけなんですけれど・・・(笑)
もう一冊読んでみてもいいのではないでしょうか?
でも独特の言い回しや長い解説が受け入れられないならあとの作品もちょっときついかも・・・

3)次作の「魍魎の函」が一押しです。
話の展開にスピード感があって一気に読めました。
後半グロい展開になりますが作品としてはこれが一番好きです。あと、次々作の「絡新婦の理」は前述のクセが比較的少なく傑作長編少女漫画のノリで読めます。これにはくらーい関口君の登場はほとんどありません。関口くんのキャラがお好きでないならこれを。(笑)

4)少なくとも本格ミステリーではないと思います。
前に書いたように一種独特の「伝奇小説」として捉えています。
時々「ちょっと~」「おいおい」という箇所も出てきますが(あまりに突飛な動機など)でもそこに突っ込みながら読むのもまた楽しいですね。(笑)
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
シリーズものはだんだん話が良くなっていく、とも言いますし。
時間とお金が余ったらいつか読んでみることにします。

お礼日時:2006/01/13 16:46

(1)京極堂シリーズは好きです。

作者の嗜好(思考)が自分と似ていると思えるからかも。
(2)(3)私は文庫本派なので『塗仏…』まで読んでますが、その中では「姑獲鳥…」が一番つまらないと思います。次の『魍魎…』はSFでもっと面白くなります。さらに『狂骨…』は伝奇で。『鉄鼠…』は探偵モノ。『絡新婦…』は美少女学園モノとシリーズは尻上がりに面白さを増している、と感じてますので。まあ読む読まないは質問者の勝手ですよ(笑)
(4)雑学蘊蓄エンターテーメント。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
SF、伝奇、探偵、美少女…すごい内容ですね。
ちょっと気になります(笑)

お礼日時:2006/01/13 16:37

癖のある作品なので好き嫌いがハッキリしていると思います。



1.
好きです。
まず、金田一の世界に似ているものがあること。
次に、「殺人現場に居合わせたから犯人を探し出そう」という内容ではないこと。
3つ目に独特の言い回しだから、何度も同じところを読んで理解する過程が楽しいこと。
4つ目に中断しやすい親切設計(笑)
最後にキャラがあまりかぶっていないこと。

2.
違和感を感じた方にはお勧めしません。
最初に述べたとおり、これは好き嫌いがハッキリしているシリーズです。
4.
京極作品は推理小説というカテゴリーに入らないと思います。
どのカテゴリーに入るのか?と問われると明確な答えは出てきませんが、清涼院流水同様に推理小説とは断言できません。
通常の推理小説と呼ばれる作品は読み手にも情報を提供していますが、この作品は推理小説と決められていないので提供する必要性がありません。
ある意味でのエンターテイメント小説の部類に入るでしょう。
京極氏ご本人はジャンルに関して、「好きに決めてください」とおっしゃっていました。
だから、推理小説だと思う人は推理小説と思えばいいし、私のようにエンターテイメント小説と思うならそれでいいし、人それぞれの印象でカテゴリーは決めればいいと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
ジャンルが「好きに決めてください」だなんて新しいですねぇ。

お礼日時:2006/01/13 16:34

京極堂シリーズはハマる人はとことんハマるし、ハマらない人はまるきりハマりません。


ですので、一作目である姑獲鳥の夏を読んで引っかかったのであれば、ここでやめた方が宜しいかと。

因みに、(1)は、私は好きです。
キャラクターの強さに加え、言い回し、台詞の繋ぎ方、字の使い方が独特で面白いのです。
(2)は先ほどの答えで足りるでしょうか?
(4)うーん。いまいち枠にはまりきらないんですよね。
京極堂は京極堂として読まれた方がいいんではないでしょうか?
わざと曖昧にしておくと言うか。
私自身も「このシリーズはこういうものなんだ」と思って読みましたから。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
キャラクターは面白くていいなぁと思ったんですが、時代背景と昔風な言い回しがどうも好きになれなくて…(金田一シリーズもそれさえなけりゃ…と思いながら読みました)

お礼日時:2006/01/10 22:17

このシリーズは、錯覚、思いこみ、偶然などの積み重ねがネタになっているように思います。

ようするに「この世に不思議などないのだよ」というセリフのまんまです。気の利いたトリックを期待している人には辛いかも。
そして、妖怪・オカルト・宗教がらみのマニアックな蘊蓄が好きなら楽しめるはず。(あまりにうっとおしい箇所は私も読みとばしましたが…)
私は独特の言い回しがクセになりましたが、luneiさんには向いていないのかもしれませんね。他のものも、あいかわらず長くてうっとおしいです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
オカルト的なものは嫌いではないです(陰陽師とかは好きですし)
錯覚とか偶然の重なりが奇妙な事件を生む…という話もむしろ好きな部類のはずなんですが、やはり推理モノとして読んでいたので「推理モノならよく読めばトリックが分かるかもしれない」と考えて読んでいたり、「セリフ中にトリックのヒントがあるかも!」と思い込み京極堂のセリフを全て理解しようとしていたから余計に長く難しく感じたのかもしれません(笑)

お礼日時:2006/01/10 21:58

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