あるメディアの報道記事はパキスタンの都市ラホールを”Lahore city”と表記しています(http://pdmin.coe-dmha.org/apdr/index.cfm?action= …の本文最後から12行め)。この形式での都市名(X)の表記(“X city”)はわが国の英字新聞にもよく見られるようで、先日もThe Japan Times(2月18日付け、p.4)にもフィリピンの地すべり事故報道に ”St. Bernard town” という言い回しが出ていました。
考えてみれば、Tokyo Station(東京駅)だけでなくTokyo station、 Todaiji Temple(東大寺)だけでなくTodaiji templeも目にするように思います。
質問をまとめます。
(1)“X city” という表記は”the city of X” というものとどういう違いがあるのでしょうか?
(2)“X station” という表記は”X Station” というものとどういう違いがあるのでしょうか?
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
Gです。
Tokyo stationをa station in Tokyoと言うように使われるのであれば冠詞は当然必要ですね。 でなければ、東京にある駅と言う表現にはなりません。 しかし、これは実際には少ないと私は感じます。 なぜでしょう。
それは単純に、Tokyo (rail/rail road) stationと言う言い方をしてTokyoと言う名前のついた、一種の説明的表現だからなのです。 世界の記事を書く記者としては、その記事を読む人の中には知らない人がいるかもしれない、と言う事が前提になっているからです。
ですから、これが複数として使われる場合、そのままでは使われる事が少なくなり、Shibuya and Tokyo stationsと言う言い方をして、渋谷と言う名の駅と東京にある駅、と言う使い方をするのです。
両方が大文字になれば固有名詞であるということはお分かりですね。
この固有名詞であるということにつなげて、Vicotria stationといえばVictriaと言う名前の駅ですね。 しかし、Victoria Stationとアメリカ人に言えば、駅のことではなく、Victoria Station cafe/restaurantのことを示します。
Victoriaは女性の名前ですね。 Victoriaと言う駅であれば、Victoria stationと書くしかないですね。 そして、その駅が自分たちの駅はVictoria Stationと言う名前が正式だと言えば二つの大文字を使った名前が使われるわけです。 でも明らかにそうではないのです。 しかし、東京駅の場合はTokyo Stationが正式の名前なのですね。
では追加質問としての
>ここでとりあげた用法での(1)“X city” や (2)“X station” には冠詞theは付けないように思えます。
これはもう良いですね。
>一方、「英語」"English" は "the English language" で冠詞theが付きますよね。この違いはどこら辺にあるのでしょうか?
このthe English languageと言う表現を耳にすると、「あなたはEnglishとは何であるか分からないかもしれないけど言語なんだよ」と言うフィーリングはまったく感じません。 なぜって、常識だと言う事を知っているからです。
言語の中の英語と言う言語、と言うフィーリングを受けるわけです。 もちろん、それはtheがあるからだ、と言われたら何もいえませんが、そうではなく、言語の中の英語と言う言語だ、と言うフィーリングがあるからこそ、theを使う、と解釈した方が自然と私は感じるわけです。 そのフィーリングを出したいからそのために表す表現方法を使う、と言う言葉としての根本的理解としか私には言えません。
また、何か的を射ていないのかな。 どこか波長があっていないフィーリングを感じるのは何がそうするのだろうか。
2度にわたるご回答、本当にありがとうございます。
私の質問の(2)に関して、前回とあわせてこのようにすっきりと説明をいただいたのははじめてです。手元の文法書にはこのパターンは記述がありませんでしたので助かりました。
「何か的を射ていないのかな。 どこか波長があっていないフィーリングを感じるのは何がそうするのだろうか。」
⇒私の中にまだ「固有名詞+普通名詞 」の結びつきの前にtheが入る、入らないで割り切れないものがあるようです。この点はもう少し考えた上で、改めてまた新たな質問としてお尋ねしようと思います。
No.6
- 回答日時:
<英語(English)をthe English languageと書く>
確かに、the English languageで、冠詞が必要です。なんだか気になって、もう一度原則に戻って調べて考え直しました。
手元の「新自修英文典」<山崎貞>にこういう記載がありました。
「固有名詞は、その性質上、冠詞を必要としない・・・が、次に列挙する固有名詞には常に"the"をつける」
「(c)地勢をあらわす普通名詞の次に"of"を置いて固有名詞に続ける場合には、その普通名詞に"the"をつける。その場合、普通名詞を大文字で書きはじめるかどうかは習慣の問題である」
そして、この(c)の注意書きとして、「(4) "Street"、"Park"、"Station"などの語を含む固有名詞にはふつう"the"をつけない。・・・Tokyo Station・・・」
「(e)官庁、病院、劇場その他の公共建造物の名:」
そして、この(e)の注意書きとして、「(4)「増上寺」のような固有名詞を英語の中にまじえる場合"Zojoji Temple"などとすることがある」
「(i)国語の名がある特殊の語または作品を指す場合:―国語の名は"Japanese"・・"English"・・など"the"つけないが、特にある単語や作品を指すときは"the"をつける」
これを考慮に入れて当初の質問に当てはめれば、市名の場合、例えばNew York Cityとするときは原則に戻って"the"つけない、と推定できます。ただし、cityを小文字で書くLahore cityの場合は、これとは違う感じもします。
the English languageの場合は上記の説明にはありませんが、「単語や作品を指す」の延長線と捉えられそうな気もします。
これは本件からは少し外れますが、ふと思ったのは何故川の名前や海洋の名前は"the"を必要とするんですかね。そういう習慣だではなく、何故そういう習慣ができたのか、という観点です。まぁ、これは別の問題ではありますが・・・。
ここまで書いたところで、捕捉を読みましたので続けます。
まず、正直に言いますと、Victoria stationという書き方があることには知りませんでした。したがって、この件で回答する立場にはありませんが、前掲書で上記に引用した中にある「地勢をあらわす普通名詞の次に"of"を置いて・・・その場合、普通名詞を大文字で書きはじめるかどうかは習慣の問題である」(stationの説明に対する直接の注ではありません)という記載にあたりませんか。
いろいろと調べなおしてくださいましてありがとうございました。
固有名詞と冠詞の関係は一筋縄ではいかないようですねえ。
さて、「何故川の名前や海洋の名前は"the"を必要とするんですかね。そういう習慣だではなく、何故そういう習慣ができたのか、という観点です。」とありましたので、
⇒
『教師のためのロイヤル英文法』(綿貫陽ほか著、旺文社、1994年)はp.96で、ある学者さんの次の見解を紹介しています。
「ocean, sea, gulf のような『おおきくて、境界を明確に定められないような』水のまとまりや、riverのように『流動する』水、desertやpeninsulaのような『境界の不明確な』土地や地域の名前は、これらをユニークな普通名詞と考えてtheがつくが、そうではない湖や岬などは純然たる固有名詞と考えてtheがつかない…。」
この記述に出会ったときなるほどなあ、いい説明だな、と思いましたのでご紹介しました。
2度にもわたってご回答、ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
<the Lahore cityを目にしないのはなぜなのかな?と思うんです>
Lahore city、Todaiji temple、Tokyo stationの三つを比べるとき、Tokyo stationが他の二つと違うということを考える必要があると思います。「東京の駅」はいくつあるか知りませんが、少なくとも数百の単位ではあるはずです。しかし、Lahore cityとTodaiji templeは(少なくとも話題となっている範囲では)一つだけです。文法書等でこの点を扱っているのが見つかれば苦労はないのですが、手持ちの書籍では見当たりません。そこで、これまでの経験と想像を交えた私見を書きます。
Lahore city、St. Bernard town、Todaiji templeという書き方をするとき、それを書いている記者は外国に派遣されていて、自国の読者に向けて話し掛けていると推定できます。読者に馴染みのない固有名詞を扱うとき、特派員はそれが何を指しているのかを示す必要を感じるのだと思います。だから、Lahore cityというのは「Lahore市」ではなく、単に、「Lahoreという名前の都市」を意味しているだと考えます。さらに加えれば、Lahore cityとはLahore (which is a) cityの略だと解釈しています。だから、theはつかないと考えます。
この回答への補足
”Tokyo station” についての私の質問を補足します。
(1)
私が最初の質問で「Tokyo Station(東京駅)だけでなくTokyo station」と書いた後者の” Tokyo station”には確かに2つの用法があるようです。
1.東京駅(実質、Tokyo Stationと同じように使われているようです。ただし、前にtheが付くこともあるように思います。)
2.東京のある駅(単数ではじめて現れるときには前に冠詞のaが付くようです。)
ただし、私が今回の質問で問題にしているのはこの1番目の用法についてであることは文脈を読み直していただくとお分かりいただけると思います。
(2)
Riverviewさんが回答#2の第2段落で、
「Tokyo Stationは全国に一つしかない「東京駅」で、Tokyo stationは「東京の駅」、つまり、a Tokyo station or a station in Tokyo」、
さらに回答#5で、
「Lahore city、Todaiji temple、Tokyo stationの三つを比べるとき、Tokyo stationが他の二つと違うということを考える必要があると思います。「東京の駅」はいくつあるか知りませんが、少なくとも数百の単位ではあるはずです。しかし、Lahore cityとTodaiji templeは(少なくとも話題となっている範囲では)一つだけです。」
とお書きになっていますが、Riverviewさんが取り上げていらっしゃるのは2番目の用法だと思います。
(3)
1番目の用法は、例えば
(http://64.233.179.104/search?q=cache:STjKu2hZoBI …)
の[Transportation]の第3段落に見られます。
ただし、Tokyo stationはどうしても国内のサイトが多いので次のVictoria station(sは小文字)はいかがでしょうか?
(http://en.wikipedia.org/wiki/Victoria_station_%2 …)や(http://64.233.179.104/search?q=cache:6nFSE3JO-bc …)です。
(4)
その上で私の最初の質問を確認します。
「(2) “X station” という表記は”X Station” というものとどういう違いがあるのでしょうか?」
No.4
- 回答日時:
Gです。
こんにちは。>(1)“X city” という表記は”the city of X” というものとどういう違いがあるのでしょうか?
結局は同じことです。 要は小文字であることが必要なのです。 Springfield city/city of Springfieldは両方とも、Springfieldという市、と言う意味なのです。 つまり、Springfield town/town of SpringfieldでSpringfieldと言う「名前の付いた」町とサイズや行政を区別しているわけです。 お分かりでしょうか。
Tokyo province/province of Tokyoと書けば東京というprovince県・都・府ということなのです。 この表現をして、これは東京駅でもないし東京23区でもないし、まして、東京の繁華街と言うことではないことを示しているわけです。
なぜそうするか、ですよね。 東大寺のことが出ましたけど、漢字が分からない人は最後のjiが何を意味しているのか分からないですね。 (すでにある知識は別として) Todaiji templeと言う表現をして、Todaijiと言う名前の付いたtempleだと言っているわけです。 ですから、Todai Templeともし東大寺のお偉方が「東大寺の英語名はTodai Temple」とするということに決まればこれが名前になるわけです。
だから、Fuji mountain(富士と言う山)かMt. Fujiなわけです。
Tokyo stationはTokyoという名前の付いた駅と言うことになるわけです。 しかし、通産省が東京駅の事をTokyo Stationと決めればこれが名前になるわけです。
St. Bernard townの場合も同じなのです。 St. Bernardと言うところがどんなところなのか普通の人は分かりませんね。 ですから、「親切にも」St Bernardという町と言う表現をしているわけですね。 町なんだよ、大きな市ではなく、と言っている表現になるわけです。
(2)“X station” という表記は”X Station” というものとどういう違いがあるのでしょうか?
上に書いてしまいましたね。 X stationはXと言う名前の付いた駅。X Stationは「たぶん駅であろうけど」X Stationという名前で呼ばれている、ということなのです。
これでいかがでしょうか。 分かりにくい点がありましたら、補足質問してください。
よくわかりました。
一つだけ冠詞についてお尋ねします。
ここでとりあげた用法での(1)“X city” や (2)“X station” には冠詞theは付けないように思えます。一方、「英語」"English" は "the English language" で冠詞theが付きますよね。この違いはどこら辺にあるのでしょうか?
ちょっとテーマが大き過ぎるようでしたら新たな質問にしますが。
No.3
- 回答日時:
質問の(2)に関しては、先に回答した方々と同意見なので質問の(1)だけ
>(1)お答えからすると、"the city of X" は「わりと大仰というか気取った言い方」、他方"X city" がむしろ普通の表記と理解しました。
私は日ごろ新聞しか読んでいませんが、"the city of X" の方が圧倒的に頻繁に目にします。でも考えてみれば新聞英語だからで、小説やエッセーは違うのでしょうか。
#2さんが説明されている通り、基本的に"the Y of X"が正式名称であることが多いと思います。そのため新聞等で見かけるのも、必然的にこの書き方が多くなるのではないでしょうか。
しかし、例えば、我々が普通に言うオックスフォードと言う町がイギリスにあります。大学(The University of Oxford)で有名です。この町の正式表記は"Oxford City"です。
そして"The city of Oxford"はアメリカのミシシッピにある街を指します。
また、"The University of York"はイギリスに、"York University"はカナダにあります。
このように同じ名称があるときは、それらを区別する働きもあるのではないでしょうか。
「我々が普通に言うオックスフォードと言う町がイギリスにあります。大学(The University of Oxford)で有名です。この町の正式表記は"Oxford City"です。
そして"The city of Oxford"はアメリカのミシシッピにある街を指します。
また、"The University of York"はイギリスに、"York University"はカナダにあります。」
とても興味深いケースを教えていただき、ありがとうございます。知りませんでした。
また、確かにおっしゃるように
「同じ名称があるときは、それらを区別する働きもある」のかも知れませんね。
No.2
- 回答日時:
英語を外国語として学ぶ者にとって固有名詞をどう書くかは難題の一つです。
順序を逆にして
Tokyo Stationは全国に一つしかない「東京駅」で、Tokyo stationは「東京の駅」、つまり、a Tokyo station or a station in Tokyoでしょう。
New York市の場合、普通New York Cityと書きますが、公式(例えば、公正証書の住所記載)にはThe City of New Yorkです。
Lahore cityやSt. Bernard townの例はLahoreやSt. Bernardが地名で使われていることを明記するためだと思います。St. Bernardが聖バーナードでも犬でもなく、フィリッピンのある町の名前であることの確認でしょう。基本的にはLahore cityも同じ趣旨なのでしょうが、ラホールが鳩の一種だなんて考える人がいるとも思えませんが・・・。
そして、この二つが混ざったのがTodaiji(東大寺)でしょう。東大寺の英語名をどう書くかは一義的には東大寺が決めることです。Todaijiと決めれば、それが英語名だし、Todaiji Templeと決めれば、それが英語名です。この場合、正式名か略称かに関わらずTodaijiとだけあった場合、それがどんなものか(つまり、cityでもなくstationでもなくtempleだ)という手掛かりを示すのが読者への配慮というものでしょう。
全体の主旨は理解しました。ありがとうございます。
1つだけ。
第2段落で、
「Tokyo Stationは全国に一つしかない「東京駅」で、Tokyo stationは「東京の駅」、つまり、a Tokyo station or a station in Tokyo」
とあります。私の関心は”Lahore city”タイプの表記の際に前に冠詞が付いてないことです。私には句頭に一種の後方照応のtheを冠して”the Lahore city” としてくれればすっきりするのですが。例えば、英語(English)をthe English languageと書くようにです。
場合分けして整理すると、
1.Lahore
2.the city of Lahore
3.Lahore city
は見かけます。ここで3を目にするのに
4.the Lahore city
を目にしないのはなぜなのかな?と思うんです。
もし何かヒントがあればうかがえるとうれしいです。
No.1
- 回答日時:
(1)前者のほうが短いです。
意味は同じなのだから、小説やエッセーなどの凝った表現でない限り、わざわざ長ったらしい言い方をする必要はありません。また、後者は、わりと大仰というか気取った言い方です。(2)表記の違いです。固有名詞の頭は大文字にするというルールがありますので、私は後者を好んで使っているのですが。ちょっと違うかもしれないけれど、「東京駅」の「東京」までを名前と考えるか、「東京駅」までを名前と考えるか、みたいな感じじゃないかと思います。で、例えば、Todaiji templeを厳密に直訳しちゃうと「東大寺寺」になっちゃいますよね。だから筆者によっては「Todaiji」までが名前で「temple」は分かりやすくするために修飾語的に添えた名前の一部よ、みたいなつもりが少し入ったりするのかなあ。Tokyo Station派の私には、ちょっとわからないです。
ご回答ありがとうございます。
(1)お答えからすると、"the city of X" は「わりと大仰というか気取った言い方」、他方"X city" がむしろ普通の表記と理解しました。
私は日ごろ新聞しか読んでいませんが、"the city of X" の方が圧倒的に頻繁に目にします。でも考えてみれば新聞英語だからで、小説やエッセーは違うのでしょうか。
(2)「筆者によっては「Todaiji」までが名前で「temple」は分かりやすくするために修飾語的に添えた名前の一部よ、みたいなつもりが少し入ったりするのかなあ」⇒なるほど。感覚的にはよくわかりました。
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