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気体の収集法には水上置換法・上方置換法・下方置換法があるのは分かって、その理屈も一応は分かっているつもりです。が、どうしてもひっかかるのは軽い気体(分子量の軽い気体)のほうが拡散が速いという性質との兼ね合いです。上方・下方置換法をどう使い分けるかの説明がよく分かりません。

軽い気体の方が拡散が早いならば、上方置換法を使ってもさっさとどこかに拡散して十分な濃度を得られない気がします。また、重い気体の拡散が遅いのなら、上方置換法を使っても十分な濃度の気体を得られる気がします。

重力との兼ね合い、十分時間がたった状態では気体はほどよく交じり合うという性質との兼ね合いが分かっていないのかも知れません。どなたか説明していただけると非常に嬉しいです。よろしくお願いします。

A 回答 (6件)

気体の分子は頻繁に他の分子との衝突を繰り返しており、その都度方向が変えられます。

そのため、まとまって放出された分子(すなわち特定の種類の気体の集まり)の中心付近にあるものは、外方向に進んでいても、途中で他の分子に衝突して、また中心方向に跳ね返されたりします。もちろん時間が経てば、気体の集まりは拡散して行くでしょうが、それにはある程度の時間が必要です。
それに対して、気体の集まりの外の方にある分子は、比較的簡単に、その気体の集まりから離れて行く(拡散する)ことになります。それを繰り返すことによって、気体の集まりは外の方から順に拡散して行き、最終的には中心部分も拡散して行きます。
つまり、ひとかたまりになる性質があるのではなく、ひとかたまりであった気体が拡散するのにはある程度の時間がかかるということです。

圧力の問題に関しては以下のように説明できます。
すなわち、圧力の高い部分というのは分子の密度が高い部分です。したがって、密度の低い部分(圧力の低い部分)と比較して、分子の衝突が頻繁に起こります。したがって、圧力の高い部分から低い部分に飛び出した分子は、次の衝突までの時間(あるいは距離:平均自由行程)が長くなります。すなわち、分子は高圧のかたまりの内側から外側に進む方が、平均として長い距離を進むことになります。これは、高圧であった空間が拡大することを意味します。気体分子の運動速度は極めて速く、分子の衝突も極めて頻繁に起こりますので、圧力が釣り合うのに要する時間はわずかであり、瞬時に圧力が釣り合うことになります。

圧力が釣り合えば、密度の差に従って、密度の大きい部分は下の方に移動します。・・・・この部分がわからないということですよね?正直、私もこの部分がいまいち釈然としません。おそらくは、気体分子も引力の影響を受けるでしょうから、重い分子の方が地球の引力を受けて下に落ちて行くということでしょう。そのため、気体の運動方向は、平均すると下向きに偏ることになります。ただし、下に落ちて行く過程においても、周辺部での拡散は起こっているでしょうし、ひとたび拡散すれば下への落下は起こらなくなるでしょう。なぜなら、気体分子の運動速度は速いので、拡散しようとする力が重力に打ち勝つということです。また、拡散してしまった方が熱力学的に好ましい(エントロピーが大きい)という言い方もできると思います。
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この回答へのお礼

何度も回答ありがとうございます。

>圧力が釣り合えば、密度の差に従って、密度の大きい部分は下の方に>移動します。・・・・この部分がわからないということですよね?

そうなんです。密度差がどうしてマクロ的な動きを作り出すのかが疑問です。(質問から随分ずれてきたのでこれについては独立して質問してみます。)

どうやらポイントは分子の運動そのもののようですね。分子の運動が拡散も密度差に従う動きも作っていると考えられたらすっきりする気がします。分子の運動の方向は重力方向で大きいとすればそれが可能なのかなと思うのですが。

お礼日時:2006/07/19 09:35

>どうしてある気体がひとかたまりとして存在できるのかがよく分かりません。



いや、出来ません。
拡散が遅いだけです。

空気より軽い気体は、上方置換であつめるほうが拡散してなくなってしまうまでの時間が長いというだけのことです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
#1さんのお礼のところで引用させていただいたサイトを見ると、拡散だけで説明できるのだろうかとふと疑問に思いました。

お礼日時:2006/07/19 09:48

> 軽い気体の方が拡散が早いならば、上方置換法を使ってもさっさと


> どこかに拡散して十分な濃度を得られない気がします。

仮に、大気圧が地球よりももっと小さい火星などで行った場合は、
実際そうなると思います。

では、なぜ地球上ではそうならないかというと、気体分子が本来の
拡散速度では拡散できない程度に、大気が込み合っているからです。
この込み合いのために、それぞれの気体の集団から外れていこうとする分子
の何割かは、他の気体分子と衝突して集団の中に戻されてしまうので、
拡散が遅くなるわけです。
(満員電車で「乗り降り同時」だと「降りるだけ+乗るだけ」より
 乗り換え時間が掛かるのと同様に)

つまり、この「衝突による押し戻し」が「気体分子をまとめる力」として
見かけ上働くわけです。
・・・以上がミクロのお話。

で、この「見かけ上の気体の集団」が完全に解消されるまでは、
それぞれの気体の集団には密度の差が生じます。
このため、重い気体の方が重力によって下に沈んでいく・・・
というのが、マクロのお話になるかと思います。
(なお、沈んでいく間にも拡散は進んでいきます;
 結果、重い気体の集団の境界領域は拡大するとともに、
 その領域では重い気体の濃度は低下(=空気が混ざる))
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
地球の大気を火星にそのまま持ち込んだら、どうなるのでしょうね?
重力の大きさが違うと気体の混合の速度はどう変わってくるのでしょう?一部分かって、一部さらに分からなくなってきました。

お礼日時:2006/07/19 09:42

質問文を見る限り、十分理解されているように思います。

どの変がわからないのかがいまいちわかりません。

気体の集団を空気中に放つと、拡散して広がって行きます。
ただし、その際、空気の密度との兼ね合いによって、上向きの拡散速度と下向きの拡散速度に違いがあるというだけのことです。

長い時間経てば、拡散してなくなってしまうのはその通り。
容器中に少しでも長く気体を保つために、拡散速度が速い方向に行かないようにする。

というのが上方置換、下方置換です。

この回答への補足

何が分からないかおぼろげながら判ってきた気がします。
#1/2さんの言われる「個々の分子と分子の集団(同種の分子からなる気体のかたまり)は違います。」というところが分かっていない気がします。ミクロとマクロがごちゃごちゃになっているんだと思います。

固体なら「かたまりとその表面の挙動は違います」といわれれば納得できます。表面の部分では同じ物質でのそちら方向の原子(分子)間力が欠けているというのではと予想できます。

これが気体になるとよく分からなくなってしまいます。どうしてある気体がひとかたまりとして存在できるのかがよく分かりません。気体の分子間力は思いのほか大きく同種の気体分子をひとかたまりにまとめているのでしょうか?それともこれは全然見当違いで、他の何かの力が気体をかたまりにまとめているのでしょうか?あるいは、そんな力は存在しないのか?

#2さんの、「気体の圧力は内部と外部で同じになる」現象はミクロ的に何が起こっているのでしょうか?気体をまとめている何らかの力(があるとしたらそれは)がどう変化して圧力を一定にしているんでしょうか?

考える方向性を教えていただければと思います。

補足日時:2006/07/18 07:55
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この回答へのお礼

遅くなりましたが、回答ありがとうございました。
どうも分子の動きは下向きの方がまさっていると考える必要がありそうな気がしてきました。

お礼日時:2006/07/19 09:36

個々の分子と分子の集団(同種の分子からなる気体のかたまり)は違います。

つまり、分子の集団の外の方にある分子が、集団の外方向に動けば集団から出て行ってしまいますが、内方向に動けば集団内に留まることになります。内部の分子はどちらに移動しても集団内に留まります。外方向に移動しかけても他の分子に衝突して、内方向に跳ね返されたりします。

つまり分子自体は確かに運動しており、拡散もするのですが、その拡散速度は必ずしも速くはないということです。そのために、Aという分子の集団は短い時間範囲で見れば、周囲のBという気体と、ほぼ独立した状態にあります。

しかしながら、そういった分子の移動とは関係なく、気体の圧力は内部と外部で同じになります。つまり、仮に高圧ボンベから出た気体であっても、外に出れば瞬時に大気圧になります。しかし、その分子の拡散は瞬時には起こりません。

すなわち、Aという分子の集団の圧力と外部の圧力は同じになるので、その分子の分子量に応じて、密度に差が生じます。
結果的に、Aの分子の集団が、内部まで拡散してしまうまでは、外部との密度の差があるので、それに応じて上や下に行くということです。

ちなみに、ガスが極めて少量ずつ発生すれば、拡散してしまうでしょうが、ある程度速く発生すると密度の差によって上や下に集まる方が速くなるということでしょう。

なお、個々の分子のレベルでは拡散に方向性はないと思います。ひとたび拡散したものが集まってくることはありません(液化などをさせれば別ですが)。すなわち、瞬時に拡散を起こしてしまわないだけの分子が集まって、はじめて周囲の気体と密度の差がある分子の集まりができ、上や下に集まるということになると思います。
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この回答へのお礼

再び、ありがとうございます。少しだけ整理できて何が分からないかまでは到達した気がします。

#3さんの細くのところに書きましたが、「個々の分子と分子の集団(同種の分子からなる気体のかたまり)は違います。」というのが直感的にイメージできません。ミクロレベルでどういう現象が起こっているから密度の低い分子のかたまりが密度の高い分子のかたまりより上に行くのがのイメージがどうもつかめないのです。(すみません。)

お礼日時:2006/07/18 08:08

拡散は関係ありません。

単に気体の密度の問題です。
空気よりも密度の大きい(平均分子量の大きい)気体は下方置換、小さい気体は上方置換ということです。
つまり、重力の関係で、空気よりも密度の大きいものは下に行きやすいし、小さいものは上に行きやすいということです。

拡散を考えるとするならば機体の捕集後の話であり、容器を密閉していない場合に、捕集した気体がどの程度の時間、容器内に留まるかと行ったことと関わってくると思いますが、捕集方法とは関係ないと思います。

この回答への補足

全然分かっていないので質問もうまく組み立てられないのですが。
密度の気体Aと気体Bがそれぞれ集団として動く場合(軽いものが上へ行く)とAとBがそれぞれが拡散する場合(混合する)、気体の(分子レベルで?)何が違うのでしょうか。

補足日時:2006/07/17 13:38
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

> 拡散は関係ありません。単に気体の密度の問題です。
温暖・寒冷前線や気球のアナロジーからなんとなくは分かるのですが、いまいち納得できないでいます。

http://kibi.hosen.okayama-c.ed.jp/rika/chem/gas/ …
を見ると、(私の解釈がどこか違うのだと思うのですが)拡散に方向性があるようにも見えます。もし拡散に方向性があるのならば時間がたっても気体は十分混合し得ない気がします。考え方のどこに間違いがあるのでしょう?

お礼日時:2006/07/17 13:15

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