No.1
- 回答日時:
一酸化炭素を使う合成としては、いわゆるメタ法酢酸が代表例でしょう。
メタノールをロジウム錯体を触媒に用いて、一酸化炭素と反応させ、酢酸を合成するプロセスです。高価かつ貴重なロジウムを使うのが欠点とされています。しかし、その回収率は99.9%以上との事で、工業上問題とはされていません。現在の酢酸の製造は、この方法が圧倒的です。また、メタノールも一酸化炭素と水素から工業的に製造されています。(CO+2H2→CH3OH)これは銅-亜鉛系の固体触媒を用いて製造されます。但し、平衡により収率が低く制約されていますので、高圧でしかもCOをリサイクルしていく必要があります。
また、南アのSASOLで行われているフィッシャー・トロプシュ合成も、一酸化炭素が原料です。これは、過去の経済制裁により石油が輸入できなかった南アという特殊事情があります。石炭から一酸化炭素と水素を合成し、これを鉄系の触媒によりガソリンや灯軽油留分を製造しています。日本でも戦前工業化されていたとのことです。
No.3
- 回答日時:
蛇足に過ぎませんが
きれいな(高純度が要求される場合)有機合成では
毒性が強いのでよほどのことがないと使わないのですが.
カルボニル錯体を中間体として錯体を合成するときがあります。
汚い(低純度で十分な場合)有機合成では.石炭に水を反応させて作る水性ガスの主成分とふくせいする変な不純物から.不純物を分離精製してどうのこうのという話はかなり前の石炭合成の話です。今は石油化学に取って代わったのでこのような使い方はしないでしょう。
この回答へのお礼
お礼日時:2002/03/23 20:54
回答有り難うございます。
最近のファインケミカルと言われるようなところでは、一酸化炭素は避けられているのでしょうか。
参考にさせて頂きます。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
専門外ですが,手元の「工業有機化学 -主要原料と中間体-」(K. Weissermel・H.-J. Arpe 著,向山光昭 監訳,東京化学同人,1978年刊)に出ているものをご紹介します。
現在どの程度使われているかは分かりませんが,この本の書かれた当時(ドイツ,1976年)は工業的に使用されていたものです。なお,既に回答が出ているものもありますが,そのまま出します(重複お許しを)。・メタノール
CO + 2H2 ←→ CH3OH
・エチレングリコール
HCHO + CO + H2O → HO-CH2-COOH
(+CH3OH) → (+H2) → HO-CH2CH2-OH
・ギ酸
CO + H2O (ROH) ←→ HCOO-H (-R)
・ホルムアミド
CO + NH(CH3)2 -(NaOCH3)→ HCON(CH3)2
・アセチレンからアクリル酸
HCCH(アセチレン)+ CO +H2O (ROH)
→ H2C=CHCOO-H (-R)
Reppe 反応。触媒: Ni(CO)4
・メタノールから酢酸
CH3OH + CO → CH3COOH
触媒: CoI2, Rh/I2
・プロピレンからブタノール
CH3CH=CH2 + 3CO + 2H2O
→ CH3CH2CH2CH2OH + (CH3)2CHCH2OH + CO2
Reppe 法。触媒: Fe(CO)5
・オレフィンのヒドロホルミル化
RCH=CH2 + CO + H2
→ RCH2CH2CHO + RCH(CHO)CH3
触媒: Co, Rh, Ru の化合物又は錯体。
・プロピオン酸(オレフィンのカルボニル化)
CH2=CH2 + CO + H2 → CH3CH2COOH
Reppe 反応。触媒: Ni(CO)4(他には Fe や Co のカルボニル)
・イソブテンからピバル酸(Koch 反応によるカルボン酸合成)
(CH3)2C=CH2 + CO + H2O → (CH3)3C-COOH
触媒: H3PO4/BF3。
いかがでしょうか。詳細は上記の成書(今は第4版のようです)をご覧下さい(下の「東京化学同人」のページに入った「工学/工業」のリスト中にあります)。
しかし,薬学でこんな講義があったなんて,今では考えられないですね(今は昔のものがたり・・・)。
参考URL:http://210.134.98.100:8080/t_dojin/default.htm
この回答へのお礼
お礼日時:2002/03/23 21:07
回答有り難うございます。
反応式で確認すると解りやすく参考になります。
昔から工業的によく使われているようですね。
紹介して頂いた本を読んでみます。
No.6
- 回答日時:
>避けられているのでしょうか。
わかりません。最近の話題は難しくて私の理解の程度を超えていますから。
ただ一酸化炭素錯体(カルボニル)については.
かるぼにるは毒性が高いので安易に中間体として使用すべきではない。他の合成法が存在するときにはその合成法を使用するように
との旨の内容が実験化学講座のどこかに書いてあったような気がします。
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