A 回答 (6件)
- 最新から表示
- 回答順に表示
No.6
- 回答日時:
rei00 です。
「コットン・ウィルキンソン 無機化学 下」(培風館)の p.786 によると,
・・・・活性炭が存在しないと,通常は置換体たとえば [CoCl(NH3)5](2+), [CoCO3(NH3)4](+) などが得られる。・・・・
とあります。
参考まで。
No.5
- 回答日時:
MiJunです。
inorganicchemistさん、rei00さん同様に「活性炭の触媒活性」に興味があったので、少し素人発言させてください?
木炭(炭素材料)関連の文献を少し集めてますが、その中で
・石原茂久;「機能性炭素材料としての木炭」、材料、48(5)、473-482(1999)
があります。
この中で「触媒特性」の項に
======================================
・活性炭にラジカル、表面官能基の存在
・活性炭自体の「電子移動触媒」としての働き
⇒
・酸化還元
・ハロゲン化
・脱ハロゲン化
・脱水素
・分解
・異性化
・重合
などの触媒機能を有する。
--------------------------------------
一般に木炭化する温度が600℃以上である場合は、生成した木炭は「塩基性」を示します。
木炭では、
・酸性官能基:カルボキシル基、芳香族系水酸基、ラクトンなど
・中性官能基:カルボニル基、環状過酸化物など
・塩基性官能基:クロメン構造、ピロン構造
これらが焼成温度で生成・反応・消滅を繰り返す
==========================================
ここから素人発想で、inorganicchemistさんにご教示頂きたいのですが・・・・。
系内で一部の反応で、活性炭の存在により
[CoCl(NH3)5](2+)
⇒遷移状態としてCo(3+)(?)←活性炭による酸化
⇒NH3の脱離
⇒[Co(III)Cl2(NH3)4](+)
これは考えにくですね・・・?
あるいは
⇒NH3の脱離←木炭(?)
⇒遷移状態としてCo(3+)(?)←活性炭による酸化
やはり、暴論でしょうか?
ご教示ください。
蛇足ですが、Coと言えば昔研究室の同僚がCo錯体を研究してました。
私の方はFe(II)錯体ですが、その後Pt(II)錯体も興味を持ってウオッチしてました。
でも、基礎的なことはほとんど忘れました(泣き)。
No.4
- 回答日時:
norinori3 さん,すみませんが inorganicchemist さんにお礼を言わせて下さい。
inorganicchemist さん,ありがとうございました。
> 反応場を提供する不均一触媒とか呼ばれるたぐいかもしれません。
なるほど。こういう種類の触媒もありましたね。言い勉強になりました。今後とも,よろしくお願い致します。
しかし,別質問の回答もそうですが,錯体の色の話になると楽しそうですね。読んでるこちらまで楽しくなってきます。
No.3
- 回答日時:
norinori3さんごめんなさい。
すこしだけスペースをお借りします。rei00さん。
その件については私も興味があったので、少し調べてみたのですが、
今のところはっきりした理由は見つけられておりません。ので、以下は
あくまで私の類推でしかありません。
まず、コバルトは(III)に比べて(II)の方が圧倒的に置換活性です。つまり、
一度(III)になってしまうとそれ以上は配位子置換反応を受けないと言うことです。また、NH3の方がCl(-)よりも置換不活性であるため、一度NH3が配位すれば、Cl(-)に置換されることはないと考えられます。
活性炭表面の細孔についての専門的な知識はないのですが、
もしもその表面が、陰性であれば、Cl(-)が近寄りがたく、
CoとNH3のみが反応し、そのあと、外圏にカウンターとして
Cl(-)が接近すると考えられます。活性炭表面には
水酸基やキノン構造が存在するため、塩基性条件では
特に陰性を帯びるのでしょう。これにくわえて、
活性炭表面では(空気)酸化を受けやすいという可能性があります。
これらの要因が存在しなければ、静電的な話で、Co(II)のまわりには中性
であるNH3よりも陰性なCl(-)が存在する確率が高く、[Co(III)Cl2(NH3)4](+)や
[Co(III)Cl(NH3)5](2+)のクロロアンミン錯体の方が優勢に生じるのだと
考えられます。
いずれにせよ、今回の系で、主反応と副反応の速度に差を付ける、特定の
反応だけを加速(減速)するという広い意味での触媒でしょうね。
もしくは反応場を提供する不均一触媒とか呼ばれるたぐいかもしれません。
以上、私の拙い知識から導いた仮説です。
No.2
- 回答日時:
充分な回答が inorganicchemist さんから出ているようですので,おじゃまなんですが。
inorganicchemist さん,1つ教えて下さい。この反応で活性炭は何をしているんでしょうか?触媒とは言っても,通常の触媒とはチョット違いますよね。反応を加速しているわけではないですから。
お願いします。
No.1
- 回答日時:
活性炭を加えずに合成を行うと目的物のヘキサアンミン錯体のほかに
ペンタアンミンクロロコバルトイオン[CoCl(NH3)5](2+)が生成するようです。
実際に活性炭触媒なしで合成したことはないのですが。
コバルトアンミン錯体は錯体化学の原点です。そのため
あらゆる測定結果が報告されているはずです。
しかし、一番、人間の感覚で捉えやすく、理論的に解釈がなされているのは
その色、すなわち吸収スペクトルです。吸収スペクトルだけで数種類ある
コバルトアンミン錯体の異性体がほぼ完全に同定できます。
色の話。錯体の醍醐味ですね。
コバルト(II)は、溶液中に共存するイオン、分子によって
その構造が変化します。
塩化コバルト(II)を水に溶かしたときは
[Co(H2O)6](2+)の形で存在しています。
これは赤系統の薄い色で、コバルトまわりは六配位八面体構造です。
一方、塩化物イオンが過剰に存在するか、水が極端に少ない
状態では[Co(Cl)2(H2O)2]が生成します。
これは濃い青色になります。炭素のような四面体構造をもちます。
塩化コバルト(II)を使って、先生の目を盗んで遊んでみてください。
1)水溶液をろ紙に付けて乾かす。
2)エタノール(アセトン)に溶かす。
3)濃塩酸に溶かす。
これら三つのどの方法でも青色に変化するはずです。
ただし、2)の廃液は捨てると怒られるので、少量で
試してみて、終わったらいらない紙にしみこませて可燃ゴミに
捨ててください。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 化学 化学の問題で 塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムの混合物 25,9グラムを純水に溶かし。これに十分量の塩 2 2023/02/12 20:37
- 化学 無機化学の質問です 化学反応式の右側って暗記ですか? 例えば塩化アンモニウムに水酸化カルシウムを加え 1 2022/06/25 13:46
- 化学 化学について質問です 酢酸メチルと塩酸が含まれている溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和する時水酸化ナ 1 2022/12/09 21:29
- 化学 化学の反応についてです。本当にばかで分かりません。 1 2023/01/06 19:38
- 化学 水酸化アルミニウム水溶液と水酸化亜鉛は塩基性水溶液ですか?また、これらに塩酸を加えた反応は中和反応と 1 2023/01/08 15:47
- 警察官・消防士 危険物取扱者免状甲種所持で扱える危険物一覧のようなものはありますか? 2 2022/09/28 20:33
- 中学校 中2(化学変化と物質の質量)の問題です 1 2022/07/04 11:19
- 化学 化学です!教えてください! 問題は写真です問2の問題なんですけれどbが分かんないです 答えは「NaO 1 2022/11/15 16:44
- 化学 化学の合成高分子の質問です。 写真の方法①で、ヘキサンの代わりに四塩化炭素に溶解させると、方法③では 2 2022/09/29 20:57
- 妊娠 妊娠中なんですが、この咳止めは飲んで大丈夫でしょか? 成分 メチルエフェドリン塩酸塩 クレゾールスル 2 2023/01/24 16:18
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
-
性格の違いは生まれた順番で決まる?長男長女・中間子・末っ子・一人っ子の性格の傾向
同じ環境で生まれ育っても、生まれ順で性格は違うものなのだろうか。家庭教育研究家の田宮由美さんに教えてもらった。
-
ヘキサアンミンコバルト((3))イオンについて
化学
-
ヘキサアンミンコバルト(III)塩化物
化学
-
活性炭とコバルトアンミン錯体
化学
-
-
4
活性炭の働き
化学
-
5
Co(III)の溶液
化学
-
6
シュウ酸と水酸化ナトリウムの滴定曲線
化学
-
7
メチルアミンの窒素の混成軌道とイミダゾールの窒素の混成軌道が共にsp^2軌道になるのはなぜですか?
化学
-
8
コバルト錯体についてです。
化学
-
9
三価クロムイオンに水酸化ナトリウムを加えるとどのような色になりますか?
化学
-
10
圧縮率因子
化学
-
11
キレート滴定の計算についてです。
化学
-
12
なぜ酢酸ナトリウム?
化学
-
13
電気泳動のスメアバンド
生物学
-
14
メタノールで洗浄、吸引する理由
化学
-
15
生化学と生理学
化学
-
16
酢酸(CH3COOH)の酸解離定数
化学
-
17
錯体形成反応
化学
-
18
葉の脱色について
生物学
-
19
トリス(エチレンジアミン)コバルト(III)塩合成
化学
-
20
分光化学系列の吸収波長とエネルギー差について
化学
おすすめ情報
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
担体と担持の意味について
-
Pd-CとPd-黒って?ちょっと長い...
-
弱酸を触媒とした有機反応
-
試薬の役割と反応機構について
-
触媒自体は減るの?
-
鈴木宮浦カップリングにおける...
-
空間パターンのしくみについて
-
いわゆる「触媒量」とは、どの...
-
塩化水素触媒によるエステル化
-
「実験室」と「研究室」を英語で?
-
ブドウ糖に濃硫酸の化学反応式...
-
化学触媒とは?
-
酸化還元反応と中和反応について
-
過酸化水素の分解
-
アスピリンの合成
-
酸で処理するのH+とH2OとH3O+に...
-
なぜ多糖類の加水分解は酸性溶...
-
TON
-
FT-IRのスペクトルデータの同定
-
メタセシス触媒(GrubbsとSchroc...
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
おすすめ情報