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物理初心者なので、簡単に教えてください。

エネルギーが仕事に変換されるときに、
変換されるエネルギー量が下がっていく。
(熱力学第二法則)
しかし、エネルギー保存の法則では、仕事
前後でのエネルギー量は保存されると習いました。
変換されなかったエネルギーは保存されない
のか?
エントロピーが増大するのなら、
力学的エネルギー=熱エネルギー+エントロピー
としていいのか?
 

A 回答 (2件)

熱力学第二法則のもっと普通の言い方は、エントロピーというものがあって、これが増大する方向に世の中は進むのだ、というものでしょう。



エンジンを考えます。エンジンは、周囲(大気、地球、宇宙全体・・・どこまで考えても良いですが)と接触していますから、エンジン+周囲をシステム全体としましょう。
システム全体のエントロピーをStotal, エンジンのエントロピーをSengine, 周囲のエントロピーをSとおきます。
Stotal = Sengine + Sですね。

さて、第二法則の言うように、Stotalが増大します(dStotal > 0)。
dStotal = dSengine + dSですから、仮にエネルギーが全く周囲に放出されないとしたら(dS = 0)、dSengine > 0となります。
実際にはNo.1で書いたとおり、熱としてエネルギーは散逸してしまうので、dSengineもdSも>0です。
エンジンまたは周囲(あるいはその両方)のエントロピーが増えることで、系全体のエントロピーが増大していくことになります。

エントロピーのまま考えてもいいんですけど、これだとエネルギーとのつながりが良く分からないので、我々は普通、自由エネルギーという概念を使います。
G = H - TS
上述したエントロピーの式との置き換えは、TStotal = -G, TSengine = -Hとしています。要するに、全体に-Tをかけてエネルギーの次元にしたものが自由エネルギーです(エントロピーの単位はエネルギー/温度)。
Stotal が増大する=Gが減少する。
Sengine が増大する=Hが減少する。
Hというのはエンタルピーというエネルギーと同じ単位の量です。
エンジンが持っている全エネルギーがHです。

さて、Gの意味というのは、エンジンができる最大の仕事です。
もしも何のロスも無くエンジンが目一杯に働くことができれば、上に書いたようにエンジンが持ってるフルパワーがHなので、エンジンの持つエネルギーはフルに仕事に使われます(G = H)。

しかし、No.1に書いたように熱としてどうしてもロスしますから、その場合はG < Hとなり(TS > 0なので)、最大仕事は減少します。

エンジンの持っていたエネルギーのうちいくぶんかは(実際には大部分、というべきですが)は周囲に熱として逃げ、周囲のエントロピーを増すのに使われてしまったのです。

力学的エネルギーの場合を考えてみます。
台車がU字型の滑り台を滑り降ります。
位置エネルギーが運動エネルギーに変わり、何のロスもなければ、台車は滑り台を永久に行ったりきたりするでしょう。
しかし、ご承知の通り、摩擦でエネルギーが失われます。
台車の持っていたエネルギー(H)は、周囲に熱として逃げ、周囲のエントロピー(S)の増大が起こっているのです。
結果として、G = H -TSは減少します。Hは減りSは増えますからね。
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無駄になっちゃったエネルギーは、一般には熱となって周囲に逃げていってしまってます。


自動車エンジンの熱とか、パソコンの廃熱とか。
分子運動・振動に使われてしまった分のエネルギーを全て回収して計算すれば、前後でエネルギーは保たれます。
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