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[実験操作]  ニトロアセトアニリドをアルコール性水酸化カリウム溶液に加た→冷やしながらしばらく撹拌した→※吸引ろ過→ろ液を2時間加温→冷却し、吸引ろ過→沈殿のほうを水洗いし、o-ニトロアニリンを得た。
 ※のろ紙上の沈殿物に70%硫酸を加え、30分加熱還流→アルカリ性になるまで20%水酸化ナトリウムを加えた→冷却し吸引ろ過をしてp-ニトロアニリンを得た。
この実験の操作で2通りの加水分解を行ったのはなぜでしょうか?教えてください。

A 回答 (1件)

よく分かりませんが、o-ニトロアセトアニリドの場合にはKOHとの処理で、簡単に結晶性の塩になると言うことでしょう。

それを濾過して集めたのが※ですね。

溶液に残っているのはp-ニトロアセトアニリドのみですから、これを加水分解すればp-ニトロアニリンが得られます。加水分解の方法は何でもかまいません。ここで、酸を入れて加水分解してもかまわないはずです。しかし、すでにKOHが入っていますので、それを利用してアルカリ性で加水分解してしまったということでしょう。

さて、問題は※の部分です。おそらくどこかに出典があると思うのですが、わからなかったので想像します。
つまり、KOHとの処理によって、NHの部分からH+が引き抜かれ、隣のニトロ基と環状構造の塩を形成するか、そうはならないまでも、ニトロ基の影響でH+がとれやすくなっているということでしょう。
そのために、この条件で不溶性のカリウム塩を生じ、それを吸引濾過で集めたということでしょう。
このカリウム塩の状態では加水分解は進みませんので、アルカリ加水分解ではなく、酸加水分解を行ったということでしょう。
なお、「隣のニトロ基と環状構造の塩を形成する」というのは、C-N(C(=O)CH3)-O-N(-OK)-C (両端のC同士はベンゼン環のオルトの位置関係)のようなものではないかと思いますが、私の妄想かもしれません。

まあ、はっきりしていることはKOHは異性体を分離するために加えたということと、o-ニトロアセトアニリドの加水分解はアルカリ条件下では進みにくいということでしょう。
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この回答へのお礼

なるほど!わかりました。詳しく教えてくれてありがとうございます!

お礼日時:2006/10/04 21:44

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