プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

マルクス主義が19~20世紀に大きな思想的影響力を持ったのはどうしてですか。このような課題が出て、いろいろ調べたのですがどうしてもわかりません。わかる方どうかを教えてください。

A 回答 (3件)

カール・マルクスが提唱した史的唯物論に基づく共産主義思想は、資本家(ブルジョアジー)と労働者(プロレタリアート)の階級対立を止揚(アウフヘーベン)することで、個人の自由の抑圧や労働の搾取の存在しない理想的な平等社会を建設しようとする思想です。

マルクス主義の源泉には、ヘーゲルを頂点とするドイツ観念論だけでなく、イギリスの古典派経済学やフランスの初期社会主義の影響が見られます。
    • good
    • 2

労働者を援護する理論だったからだと思います。



産業革命以後、農本主義が急速に破壊され、今までのような社会的なセイフティーネットがなくなってしまいました。それまでは、農業を中心に階級性がありながらも、長い期間をかけ農民階級や奴隷階級を含めて、生活を守る仕組みがそれなりにあったのです。(現在でもインドのカーストは社会福祉の一面もあります)

しかし、産業革命後、工業化するにつれ新たな能力主義が広がります。また労働者という新しい階級が生まれました。
労働者階級の人々が、それまでの階級とまったく違っていたことは、村などの社会的な単位で労働が営まれるのではなく、個人が労働契約を結ぶことによって、労働者になるということです。
現在では当たり前の概念ですし、そのような形でなく生活を送れるのは、子供と学生ぐらいのものでしょう。
ですので、現在では、対個人むけのセイフティーネットがきちんと整備されています。
しかし19世紀のころは、上流階級も貴族の没落と資本家の台頭という形で、激しく変化していましたので、政策として社会福祉が充実していませんでした。

そこに現れたのが、マルクス主義です。マルクスは階級闘争という概念を労働者に教え、ストライキなどを活用し資本階級と戦う方法を示唆しました。
そしてさらに、資本主義の終焉による共産主義の出現を示唆し、これが労働者に受け入れられました。

19世紀から20世紀の資本主義の発展段階では、社会資本の充実と富の再分配という機能が、古いタイプ(農本主義)のものは機能しなくなっており、資本主義に合わせた新しいタイプはまだ出来ていなかったのです。ですので、一番の被害者である労働者が、手探りで新しい福祉を探し出すよりどころにされたのが、マルクス主義だったのです。
    • good
    • 1

社会契約説や古典派経済学の解釈により、資本主義的思想に暴走する格好の言い訳を与えてしまったため、資本主義は発展するも帝国主義的な偏った方向へと突っ走ってしまい、その時代の潮流的な大きな動きに対する、これまた大きなアンチテーゼとして確立(というか歴史の必然として発生)したのがマルクス主義だからというような解釈でどうでしょう。

というような解釈も実に唯物史観的な話なのですが。

http://www.eonet.ne.jp/~human-being/page10.html
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!