今、SF小説『ニューロマンサー』を読んでいて、もうすぐ読み終わりそうなのですが、自分の知っている他のSF小説よりも、すごく細かいところまで作り込まれていて、とても作者のウィリアム・ギブスンだけが作った世界には思えないほどでした。
それに、日本の漫画家の士郎正宗の作品などは、すごく影響を受けているのではないかと思いました。

それで、質問があるのですが、『ニューロマンサー』のような小説世界は、ウィリアム・ギブスンがはじめて作ったものなのでしょうか? 
そうではなくて、他にウィリアム・ギブスンが参考にしたり影響を受けた作品などがあるのでしょうか?
あるいは、あれだけの世界が出来上がるまでには、ウィリアム・ギブソンの他の作品にそこにいたるまでの経緯があるのですか?
または、SF小説の歴史のなかに、ああいう世界へ繋がる伏線のようなものがあったのでしょうか?

SF小説や、SF小説の歴史について詳しい方がもしいたら、ぜひ教えてください。参考になるガイドブックやウェブなどの紹介でも結構です。おねがいします。

※まだSF小説にはまりはじめたばかりなので、SF小説をたくさん読めていません。もしかしたら、すごく見当違いの質問をしているかもしれません。(そうでしたら、ご指摘おねがいします。)

A 回答 (4件)

ほかの回答者様が大変詳しく書かれているので


あまり参考にならないかもしれないですが、
私としてはサイバーパンクを生んだ先駆者的な
作家は、「ブレードランナー」の原作者、
フィリップ.K.ディックではないかと思っています。
あとは、やはり前述されているように、
ジェイムズ・ティプトリー・Jrでしょうか。
「接続された女」以外でも、「愛はさだめ、さだめは死」など、
短編集などとても興味深いので、
ぜひお時間があったらごらんになってみてください。
このかたの人生そのものが物凄くドラマティックです。
アフリカやインドで育ち、10代で展覧会をひらくような
グラフィックアーティストからさらにペンタゴン勤務、CIA...
そして、自殺まで。現実はまさに、小説よりも奇なり、です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。ちょうど、フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の~』はつい先日読み終わってとても感動したところです。SFにはまってきたのはこの辺りからです。他の本も読む予定です。ジェイムズ・ティプトリー・Jrの名前は知らなかったので、ぜひ探して読んでみます。ありがとうございました。

お礼日時:2007/09/05 21:03

#1さんが端的にまとめられていますが、せっかく書いたので^^;



まず、SF史における『ニューロマンサー』の位置付けですが、
一般的には「サイバーパンクの代表的作品」ということになっています。

サイバーパンクというのは、80年代に流行したSFのスタイルあるいは運動のことですが、
その定義や呼称については当時から様々な立場があり、私にまとめる力はありませんので、
とりあえずWikipediaを貼っておきます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4% …
(私の感覚では『接続された女』や 『AKIRA』はサイバーパンクの範疇から外れるように思います)

>『ニューロマンサー』のような小説世界は、ウィリアム・ギブスンがはじめて作ったものなのでしょうか?
これは難しい質問ですね。"『ニューロマンサー』のような小説世界"をどう定義するかによります。
サイボーグや電脳化といった個別の要素についてであれば、必ずしも『ニューロマンサー』が初登場、というわけではありません。
しかし、『ニューロマンサー』の世界設定や描写・文体が大きな反響を呼んだのは確かですし、
サイバーパンクという用語自体
 "ウィリアム・ギブスンの小説を表わすために、ガードナー・ドゾアが造りだした造語"(ルーディ・ラッカー)であり、
 "これらのSFを『ニューロマンサー』派SF、すなわちニューロマンティックと呼ぼう"(ノーマン・スピンラッド)
と言われていたくらいですから、『ニューロマンサー』のような小説世界が、全体として、極めて画期的で前例のないものであったのは確かです。

>日本の漫画家の士郎正宗の作品などは、すごく影響を受けているのではないか
上記リンクでも『攻殻機動隊』に触れられていますし、『攻殻機動隊』の著者あとがきにもサイバーパンクについての言及があります。
士郎正宗が直接『ニューロマンサー』の影響を受けたかどうかは別にして、サイバーパンクという潮流の中に位置することは確かだろうと思います。
ちなみに"身体改造(サイボーグ)","電脳空間","ミラーシェイド(ミラーサングラス)"はサイバーパンクの特徴的な小道具です。

>ウィリアム・ギブソンの他の作品にそこにいたるまでの経緯があるのですか?
ギブスンの"もっともポピュラーなデビュー作"(山岸真)である『記憶屋ジョニイ』は
『ニューロマンサー』と同じ世界を舞台にしていますから、『ニューロマンサー』はその延長線上に書かれたものだと言えます。

>SF小説の歴史のなかに、ああいう世界へ繋がる伏線のようなものがあったのでしょうか?
これも"ああいう世界"をどのような世界と捉えるかによりますが、とりあえず参考として…
S-Fマガジン'86年11月号(No.345)のサイバーパンク特集に、「サイバーパンク作家に行ったアンケート」の結果がありました。
「サイバーパンク的な面で影響を与えた人をあげてください」という問いに対して、
複数のサイバーパンク作家が名前をあげたSF作家として次のような名前が挙がっています。
・J・G・バラード
・ハーラン・エリスン
・ノーマン・スピンラッド
・コードウェイナー・スミス
・サミュエル・R・ディレイニー
・ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
つまり、サイバーパンク運動は、こういった作家の影響を受けて成立した、と言えるでしょう。

>参考になるガイドブックやウェブ
申し訳ありませんが、具体的にはちょっと思い当たりません。
サイバーパンク作家と言われている作家の作品を実際に読んでみるのが一番かと思います。
80年代のS-Fマガジンがもし手に入れば、この系統に関する小説・評論等多数掲載されていますので、参考になると思います。

雑駁ですがご参考まで。長乱文陳謝。
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この回答へのお礼

とても丁寧で詳しい回答をしてくださって、ありがとうございました。私の感じた「ああいう世界」というのはまさに「サイバーパンク」的世界のことだと思います。解説してくださった『記憶屋ジョニイ』はぜひ読んでみるつもりです。S-Fマガジンの紹介もありがとうございました。名前の出ている作家について調べてみたいと思います。すごく参考になります。本当にありがとうございました。

お礼日時:2007/09/05 20:59

#1です。


書き間違えました。訂正します。

最後の段落の
>世界観が『ニューロマンサー』の系譜
は、
「『ブレードランナー』の系譜」の誤りです。
m(_ _)m
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いわゆるサイバーパンクといわれる小説群は『ニューロマンサー』が創始だと言っていいと思います。

順番としては、『クローム襲撃』が先ですが強く世界に影響を与えたというほどではないと思われます。
舞台となる電脳空間といい、あたらしい術語の数々といい、当時の読者にあたえた衝撃は相当大きいものがありました。これがポスト・モダンの草分けになるのではないか、などとよく人と話し合っていたことを覚えています。

サイバー・パンクの出自についてはこちら↓に詳しく書かれています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4% …

ここ↑にあるように、『接続された女』『ブレードランナー』などが先駆的な作品だといっていいと思います。

また、ウィリアム・ギブソン自身の発言として、来日時のNHK特番の中では、『ニューロマンサー』のチバシティのイメージは、映画『ブレードランナー』の舞台である"酸性雨が降り注ぐロサンゼルス"に強く触発されて書いたものだ、というのがあります。
少なくとも、あのノーボーダーで独特な世界観が『ニューロマンサー』の系譜である、というのは確実です。
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この回答へのお礼

こんなにすぐに返答していただけるとは思っていませんでした。ありがとうございます。「サイバーパンク」という言葉についてわかってきました。当時でもやっぱり衝撃的な小説だったんですね。うれしいです。
ウィリアム・ギブスンの来日時の発言も紹介してくださってありがとうございました。とても参考になりました。

お礼日時:2007/09/05 20:54

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