タイトルの通り、中国・アメリカがそれぞれ自認する弱味、特に日本から突つかれたくない点がよく分からないので教えて下さい。
私は、米国自身が持つモラルに反し、アメリカが原子爆弾を落とした国として、この点はつつかれたくないフシがある、と思っていますが、これが当たっているかどうかは自信がありません。
中国に至っては弱味も何も無いように思えて来ます。
両国とも強味ばかりが強調されて伝わってきており、自分の中で中国とは何か、米国とは何か、を日本の関係を通して考える為に、強味以外にも弱味を知ろうとして質問した次第です。
どなたかご存知の方がいらっしゃいましたらご教授下さい。
宜しくお願い致します。
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
どんな国にも弱点はありますが、他国から一方的につつかれる弱点と言うのは、そんなに多くありません。
特にアメリカなどは多くの弱点を持ちながらも、致命的な弱点を持たないところが、政治が有効に機能していることを示しています。
それに対して、中国は「一党独裁」と言う大きな『無理』を政治の根幹に抱え込んでいるために、その点を他国に突かれると大きな弱みになります。
具体的に言えば、日本の「靖国神社参拝」が中国の一党独裁をゆるがせる泣き所なのです。
「日本政府首相の靖国神社参拝」自体は日本の内政問題であり、中国から手を出せません。また、日本の首相にとって参拝の実施は、ほとんどお金が掛かりませんし、いつでも即座に実行できます。
それに対して、経済の資本主義化で、急激な経済成長を遂げている中国にとって、「日本」は金儲けの根源とも言える存在で、中国政府は口先で反対声明を出し、会談をすっぽかしても、日本に対して実効性のある手はほとんど打てません。
ですから、中国政府はつつかれたくない弱み=靖国神社参拝という『強力な外交カード』を日本の首相に握られているのです。
以下に他の質問に対して行った回答を記載しますので、参考にしてください。
<<参考>>
1972年に日中国交回復を決めた日中共同声明のとき、「戦争責任」をどうするかで、最後までもめた挙句、田中角栄首相・周恩来首相の妥協で、『A級戦犯に戦争責任があって、日本国民には戦争責任がない』との解釈をもとに、「国交回復」を行いました。
その中国は、1979年の中越戦争まで、中国の国内は毛沢東思想に振り回されて経済は成長せず、食うのに精一杯の国民の目に、対外事情などは関係ありませんでした。
ですから、国の対外政策などに口を出す国民はほとんど居ませんでした。
ところが中越戦争の結果(中国の人民解放軍は、ベトナムの数倍の死傷者を出しながらも、ベトナム国内に侵攻しました。しかし、補給が続かなくなり撤退せざるをえない状況に陥りました。これによって、軍首脳は毛沢東思想では近代戦は戦えない事を痛感しました。)、経済は資本主義という鄧小平の経済拡大路線が軍の全面的な支持を受け、やっと生活が安定するようになった国民が、政府の対外姿勢に目を向けだすようになったのです。それが1980年代中ごろ以降です。
「一党独裁政権」というのは、政権交代の可能性がなく、民主的でもありません。
中国のように長期政権ともなれば、腐敗が進行し「共産党一党独裁」の問題点は、国民の目の前に明らかになってきていますから、あらゆる手を使ってその正当性を宣伝しなければなりません。
『日本の侵略と戦ったのは、共産党だけ』というプロパガンダは、「共産党一党独裁」政権を正当化するための、最も強力な宣伝アイテムなのです。
そして、経済が成長して国民の生活にゆとりが出来てきて、政府に対する不平不満を抱え込んでいるにもかかわらず、軍事独裁政権に対して何も表現できない中国国民にとって、『反日』というのは「政府のプロパガンダ」と矛盾せず、極めて都合の良い欲求不満のはけ口となりました。
中国は、日本から工業設備を輸入し、世界各国にその機械で作った製品を輸出して稼いでいます。(2007年度は、20兆円以上の黒字?)
ですから、中国政府は日本と事を起こしたくないのですが(中国政府首脳の抗議は口先・ポーズだけです。小泉首相との会談をすっぽかして帰国した中国副首相も、その日の午前中に財界首脳との昼食会をしっかりやっていました。)、日本の首相が「靖国神社参拝」をしたとなると、必ず「抗議」をして国民のガス抜きをしないと、国民に欲求不満を吐き出す機会(=暴動)を与えてしまうのです。
というのも、今まで『A級戦犯に責任のある日本の侵略』を共産党一党独裁正当化につかってきたのですから、もしA級戦犯の合祀されている靖国神社参拝を共産党が認めたならば、共産党の一党独裁に根拠がないこととなり、国民の不平不満がこれを突破口に噴出します。
つまり、中国側としては『抗議』するしかなく、しないという選択肢がないわけですから、外交カードとしては使えません。
靖国神社参拝をしてもしなくても、政権を失うことに直結しない日本の首相はかなり自由に選択することができますから、日本側にとって、いつでも好きな時に、安価に、繰り返し使用することの出来る便利な対中国外交カードと言えます。
この回答への補足
靖国の見解について非常に参考になりました。ありがとうございます。
今迄は、靖国神社というものは中国にしてみれば日本を揺さぶる一つの外交カードくらいにしか私は認識しておりませんでしたが、見方を変えれば中国側が背水の陣であったのですね。意外でした。
と、言う事で今年の親中福田首相の動静が気になりますが、それはさて置いて。
回答が出切ったようですので、ひとまずはこの問題に対する初期段階の答えが出つつあると思います。特にAno.4からAno.6にかけて中国側の弱味に対する自分の見解が少しずつ変わってきているように感じました。
皆さんに回答を頂き、問題の本質に一歩せまれたように思います。
皆々様、回答ありがとうございました。
尚、私の見解としては、
1.アメリカには公平でない事を公の場で言う事。
2.中国には何を言っても無駄なので、包囲網を築き上げる事。
3.日本は各国に包囲網を作らせない事。
4.国際間では協調する事が美しいが、米国は百戦錬磨の達人、更に中国に関して言えば協調自体その余地は皆無である。
協調する相手というよりも交渉する相手として捉える事。
そして、相手の強味、弱味を知った上で交渉に臨む事。
というのが現在の見解でしょうか。まだまだ勉強中ですが、今の所はこんな感じです。
この質問自体はもう少しだけ空けておきます。更なる一歩を踏み出せる意見が何かございましたら、皆様のご意見を伺いたくお願い致します。
無ければそのまま一旦締め切らせて頂きます。
No.6
- 回答日時:
私の「読みたい本リスト」に乗ってるけどなかなか時間がなくて、後回しになってるので、まだ読んでませんが、参考になればと幾つかあげてみます。
米国の突かれたくないところ
『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ 』
ジョン パーキンス (著), 古草 秀子 (翻訳)
出版社: 東洋経済新報社 (2007/12/14)
ISBN-13: 978-4492211694
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83 …
『プロパガンダ株式会社―アメリカ文化の広告代理店 』
ナンシー スノー (著), Nancy Snow (原著), 椿 正晴 (翻訳), 神保 哲生
出版社: 明石書店 (2004/08)
ISBN-13: 978-4750319636
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83 …
巨大企業に支配された主要メディアや、政治と企業の癒着など。
米国は、実は民主主義の国ではなく一部の大企業に支配された独裁国家であるとの指摘などなどの告発を行ってる書です。
米国ではベストセラーになったようですけど、日本ではどうかな、、、。
中国の突かれたくないところ
『中国はいかにチベットを侵略したか』
マイケル ダナム (著), Mikel Dunham (原著), 山際 素男 (翻訳)
出版社: 講談社インターナショナル (2006/02)
ISBN-13: 978-4770040305
最近は、チベットに鉄道が通って観光ブームがどうのと言われていますが、中国が鉄道を引いた真の目的はチベットを実行支配するため。
つまり、鉄道で戦車とか兵器とか軍とかを運びやすくするためですね。
観光なんてのは軍事の副産物でしかありません。
『東トルキスタン共和国研究―中国のイスラムと民族問題』
王 柯 (著)
出版社: 東京大学出版会 (1995/12)
ISBN-13: 978-4130261135
http://www.amazon.co.jp/%E6%9D%B1%E3%83%88%E3%83 …
『中国の火薬庫―新彊ウイグル自治区の近代史』
今谷 明 (著)
出版社: 集英社 (2000/07)
ISBN-13: 978-4087811889
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81 …
こちらも、チベットと同じく中国に実行支配されている民族。
上の本は中国人により書かれ、下は日本人が書いてます。
中国人が書いているんだから、中国を擁護するか都合の悪いことは書かないはず。
比較して読むとおもしろいかも。
参考URL:http://uygur.fc2web.com/uygur.index.html
この回答への補足
回答ありがとうございます。
アメリカの金とエゴは、正義の為だ、と言えば何でも通りそうなんで弱味にならないのではないか? と見ています。
また、中国のチベット・ウィグル(トルキスタン)問題は、現状やはり内政問題という扱いで中々手を出せないので、「自認する」弱味にはなりにくいでしょうが、周りの人が訴求する中での「後発型の自認する」弱味にはなりそうです。
No.4
- 回答日時:
米国企業で働いている者です。
> 私は、米国自身が持つモラルに反し、アメリカが原子爆弾を落とした国として、この点はつつかれたくないフシがある、と思っていますが、これが当たっているかどうかは自信がありません。
一般のアメリカ人は、原爆を利用したことで終戦が早まり、結果として死者の数が減ったので原爆利用は正しいことだと、学校で洗脳されています。別に、原爆利用の非人道性を指摘されても、何とも思わないでしょう。しかし、日本人として覚えておいて欲しいことがあります。日本軍は原爆をふたつ落とされても、まだ本土決戦を行う気でいたのです。日本が降伏を決めたのは原爆がきっかけではなく、ソ連が日ソ中立条約を破って満州国になだれ込んできたからです。アメリカ人はこの事実を、学校で教わっていないと思います。
他方、アメリカ人が外から突かれると痛いのは、テロとの戦いにおける非人道的行為の数々です。特に、グアンタナモ収容所における捕虜の非人道的扱いや、イラク人虐待を楽しそ~にやっている場面の写真の流出や、レバノン系ドイツ人をテロリストと勘違いして、アルバニア・マケドニア国境付近で拘束し、アフガニスタンに移送して拷問を加えていた事実などです。
中国の弱みはたくさんあり、(1)台湾やチベットを自国領だと主張し、軍備増強を進めているため、日米のみならずASEAN各国からも警戒されていること、(2)毛沢東や文化革命の悪行について過去の清算が済んでいないこと、(3)全てのインターネット利用を国営ファイアウォールで監視するという情報管理国家であり、特に台湾やチベットを話題にしたサイトは実に50%が接続拒否されること、(4)鉱山での事故が異常に多く多数の死者が出ていること、(5)鳥インフルエンザ等、人類が共同で解決に当たるべき問題についてまで、国際会議の場から台湾を締め出したこと、(6)異様に死刑が多いこと(例えば、日本では汚職官僚がのさばってますが、中国では官僚の収賄に対しても死刑が出ます)、(7)天安門事件について、いまだに自由な議論を許さず情報統制していること、など、きりがありません。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
No.3の方に引き続き、アメリカの意見は大変参考になりました。
本質を捉えれば、アメリカは自分自身を正義の代行者の第一人者と思っているので、これに反する(特にモラル)事例を引き出すと弱味になるのでは? と思っています。
対して中国なのですが、挙げて頂いた例示では中国に対する諸外国が眉をひそめる事項であって、中国自身がしどろもどろになるような項目では無いように思うのです。
家で考えると、中国という一家、日本という一家があった場合、あなたの家の運営方式が良くない、あなたの家で発生した夫婦喧嘩の決着がちゃんとついてないんじゃないの? と言っても、でもウチの中で起きた事でしょ? というような感じで全く弱味にはならないと思うのですよね。
確かに中国は内情を見るとひどい国ですが、チベット、ウィグルという子供が虐待されているのを見て日本やその他の国が救えるかというと、本来であれば救うべきで、独立を手助けしてやらなければと思います。戦前の日本なら義憤により必ずしたでしょう。
が、他家に対してどうするか、という考えが確立していない今では動くのは難しいのではないか、これを中国側の弱味として訴求するのは難しいのではないかと思います。
ただ、世界の報道ベースで中国の実態を流すのは国際的視点から見て、中国の弱味となりうるでしょうね。
No.3
- 回答日時:
アメリカ
原爆投下、ベトナム枯れ葉剤、ベトナムでの子供女性の虐殺、イラク戦争、愛国法による統制国家体制、差別国家などなど。原爆投下は軍による情報統制が行き届いているので、自認となるのは一部の国際性を持った人のみだが、国際的には逃れられない。しかしまだまだ原爆の悲惨さやそれが一般市民を標的に投下された事などはアメリカ人ならず、まだまだ市民レベルでは認識されていないのが世界の現状といったところ。
中国
環境汚染、食料汚染、宗教弾圧、少数民族弾圧、言論統制、などなど、基本的に民主主義体制ではないので、何を言っても自認とはいかない。基本的に中国共産党の口まねでしか話ができない。といっても国外生活が長い人はそうでもなく、普通の話ができる人が多いが。
>中国に至っては弱味も何も無いように思えてくる
のは、第二次大戦後大きな領土を持ち内戦にも近いような、内部への統制を徹底していた国だからでしょう。共産主義の理想の徹底のため国家による国民管理体制を徹底してきました。要するに分断分裂の恐れから国家の凶器が内側に向いた訳です。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
アメリカのご意見は大変参考になりました。
中国についてはそうですね。共産党の意向が強く働いている為に、
暖簾に腕押しの状態ですね。
No.1での御礼に記載している通り、自認する弱味は、自らの規範に背いている時だと思いますので、それを判明させれば、一歩進める事になるのではないかと考えています。
No.2
- 回答日時:
単純に、お金じゃないですか?
アメリカが大騒ぎしたのが、確か5兆円ほどのアメリカ国債を日本の個人投資家が、売ったことによって暴落したことがあったし、現在、国、個人含めて、日本が持っているアメリカへの融資総額約300兆を超えるといわれるところでの5兆で大騒ぎだもの
中国も同じでしょ・・・お金を融資しなければ、誇示できないし・・・
その割には、日本国自体の借金が700兆超える
まぁ、どう言うカラクリか?私には、よく判りませんが・・・
借金なんて、踏み倒せば、何の弱みでもないんだと、自己破産するような感覚では、弱みでもないか・・・
まぁ、いろいろ持ちつ持たれつの部分もあると言うことで・・・
この回答への補足
アメリカ・・・
そうですね。でもNY市場の強気相場はそうでも無いみたいです。
中国・・・
かなり強気ですよ。
アーンストヤングから105兆円の不良債権総額をレポートしたが、
猛抗議を中国から受けたとの事で、レポートを撤回しています。
http://dnalt.iza.ne.jp/blog/entry/68922/
No.1
- 回答日時:
私の話した事のある、アメリカ人の大多数は原爆を投下した事を負い目には感じておりません。
彼らにとっては、戦争を早く終わらせた立役者にすぎません。もちろん多くは今後を核兵器を使用することに反対しております。彼らが負い目に感じる事で思いつくことといえば、「他国への干渉(日本も片棒を担いでいますが)」や「地球温暖化対策が全然できていない」という2点があげられると思います。
中国についてですが、「戦時中の被害を誇張している」こと、日本の戦時中の行為について批判しながら「チベットを占領したりしている赤い帝国主義国家である」こと、「行列に並ぶことのできない」国民性であることなどが思いつきます。
こんなところでどうでしょうか?
この回答への補足
皆様、回答ありがとうございます。
まず御礼が遅れた事のお詫びを致します。多忙でなかなかPCに向かえませんでしたので、一週間ぶりの拝見となります。
さて、主題に戻りますが、原爆には負い目は感じていないのですね。
やれやれ、オレンジ計画の立案・進行、10万人も殺しておきながら何と言う人達なのか・・・と思ってしまう自分はアメリカ人から見れば面の皮が厚いのでしょうか。
ただ、無条件に「自分自身のやっている事が正しい」と思うその信条こそが彼の国の力の源泉なのだな、そして力は正義ではない、と改めて思わされる一例でした。本当にあきれてしまいます。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h9/jog0 …
↑を見ると本当に怒りで打ち震えるのです。
アメリカが自ら信ずる天命の為に、日本人が犠牲になった等とは思いたくありません。
余談ですが、アメリカは自分達の事を正義と思っているので、表向き「アンフェア(不平等)」とか「不正」等と公衆の面前で言われると弱いように思われます。
中国に関しては、「ウチの国の人間は行列に並ぶ事ができず、全く以って恥ずかしい」とは日本人が言うのは想像に難くありませんが、中国人が言っているのは想像しにくいように思われます。
「あなたの国の人間は行列に並ぶ事もできない」「だから何? 」というやり取りを容易に想像してしまうのですが、これは中国人自身、恥ずかしく思っているのでしょうか。
弱味とは何ぞや、と分析すると、(1)自分自身が信じているルールや信仰に自身が背いており、(2)尚且つそれで他人に迷惑がかかっており、(3)その人間から直接言われる事。になると思います。
例えば、中国は儒教の考え方が基底にあるので「日本人というだけであって、年長者への配慮が足りていない部分があった。君は国籍だけでそうした事を判断するのか。」と言えば萎縮するのではないか、と想像するのです。
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