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銅を熱濃硫酸によって酸化させました。
でもこれは普通に空気中で加熱して作った酸化銅と違うのですか?
また違うのならば何がどう違いますか?

よろしくお願いします

A 回答 (2件)

金属には特有の性質がありますね。


一番特徴的なことは金属光沢です。ピカッと光るのです。
錆びるとこの輝きがなくなります。
磨くと又光ります。この場合は表面の錆びている部分だけを削り落としています。
錆びは金属の化合物です。
金属の鉱石と呼ばれているものも金属の化合物です。
金属の鉱石から金属を取り出すことを精錬と言います。
精錬を化学変化として呼ぶときは「還元」と言います。
一度失っていた金属の性質を復活させる、元に戻すという意味です。

これに対して金属が金属の化合物になって金属の性質を失ってしまう変化が「酸化」です。
どんな化合物になっても金属が化合物になれば酸化です。錆びは酸化物だけではありません。(特殊な化合物ではこれに当てはまらないものもあります。でも普通出て来る化合物に対しては当てはまります。)

「酸化oxidation」という言葉は混乱しています。
この言葉はラボアジェによって作られたと言われていますがラボアジェは別の意味に使っています。だから後の人がラボアジェの作った言葉に別の意味を与えて使っているのです。「酸素と化合することを酸化と呼ぶ」というのは後の人の与えた解釈です。(これはあまり意味のある言葉使いではないですね。「テレフォンカードをテレカと言う」と同じレベルの内容のない言葉です。単なる短縮形です。内容がないから皆簡単だと思って受け入れるのです。後で塩素と化合しても酸化だといわれて面食らってしまいます。「こんなの付き合っていられない!」と試験が済んだら忘れてしまう対象になります。)

ラボアジェの時代から「還元」は上に書いたような意味です。
ichitsubo様が書いておられる酸化の意味をラボアジェの時代の還元と対になるようにと考えたのが上に書いた表現です。

ついでに
(1)銅を熱濃硫酸と反応させると濃硫酸の中に薄汚れた白い粉状の沈殿が出来ます。この沈殿を取り出して水の中に入れると青い溶液になります。
(2)銅を空気中で加熱すると表面が黒くなります。この黒い化合物は水には溶けません。

見れば全く別の物質だと分かると思います。
(「酸化させました」と書いてありますから実験したのだと思います。)
だから質問は
>これは普通に空気中で加熱して作った酸化銅と違うのですか?
ではなくて
「これだけ違うものが出来ているのに何故どちらも「酸化」と呼ぶのですか」
こなると思います。それに対してichitsubo様の回答が出てくるのです。
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酸化とは、酸素と化合することだけではありません。


水素との化合物が、その水素を(一部または全部)失うことも酸化です。
主に金属元素についてよく考える方法ですが、電子を失うことも酸化です。
これらは、全く別々の意味の酸化ではなく、「同じ現象を言う酸化」です。

銅は空気中で加熱され酸化されます。この酸化は、銅の持っている電子が空気中の酸素へと渡され、銅の陽イオンと酸素の陰イオンが結びついてできた酸化銅が生成しています。

熱濃硫酸(加熱した濃硫酸(≒純粋に近い硫酸))はものを酸化する(電子を奪う)力が強いので、銅は酸化されます(電子を失います)。

ところで、熱濃硫酸で銅が酸化され、仮に酸化銅ができたと考えても、金属の酸化物は基本的に塩基性酸化物なので、そんなものが酸である硫酸の中にあれば即座に中和してしまいますね。
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